太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

きんぴらピーラー

2013-12-20 07:55:57 | 日記
近所のスーパーで、牛蒡を売っている。

多少、しなしなとしていないでもないが、牛蒡は牛蒡である。

夫の好物が「きんぴらごぼう」で、時々作る。

私もきんぴらごぼうは好きなんだけれど、ささがきにするのが大変。

2本の牛蒡を丹念に包丁でささがきにしていると、肩が凝ってくる。

ため息をつきつき、首をまわしつつ、ひたすらささがきにする。



先週までハウスシッターをしていた家のキッチンの引き出しに、

きんぴらピーラー、というものを発見した。

日本語で「きんぴらピーラー」と書いてあるので日本製なのだろう。

試しにそれでささがきをしてみたら、すいすいと出来るではないか。


これは是非、我が家にも1本買おうではないかと、ドンキホーテに出かけた。


(注)ドンキホーテは日本のそれと同じ店であるが、中身は日本のものを扱ったスーパーマーケットである。



きんぴらピーラーはすぐに見つかった。


見つかったが、買わなかった。

なぜなら





30ドル(3000円ぐらい)だったから





プラスチックの、普通のピーラーみたいなこれが、3000円?

いくらなんでもそれは高すぎというものだ。

諦めて帰り、家にあるピーラーでやってみた(ピーラーを使うことも頭になかったのだ)

最初のうちはすいすいいくのだが、そのうち刃の部分に牛蒡がたまって、削れなくなる。

牛蒡を取り除いて、また削り、牛蒡がたまって削れなくなり・・・・

包丁とどっこいどっこいの疲れ方であった。

きんぴらピーラーは、普通のピーラーに見えて、何か小細工があるに違いない。


来月、帰国したときに必ずきんぴらピーラーを買うと決めた。








にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村





SKY

2013-12-19 19:22:56 | 日記
新しい家族がやってきた。





小鳥だ。




名前はスカイ。

羽根の色が晴れ上がった空みたいだから。だと思う。



思う、というのは、

夫の母の友人の鳥だったのだ。

その友人が病を得て、よりよい治療を受けるために本土に引っ越すことになったのだが

鳥は連れてゆけないので、我が家で引き取った。

彼女には小学生の男の子がいて、なにがどうでも元気になってもらわないと困る。



スカイは、かごの中にある鏡に向かっておしゃべりをする。


子供の頃に、手乗り文鳥がいた。

ヒナの頃に家に来て、父母がやわらかいエサを耳かきであげていたのを覚えている。

文鳥が天寿を全うしたあと、母がどこからか鳥をもらってきた。

文鳥のようであるが、頭の毛が抜けてぼそぼそして、みるからに貧相な鳥だった。

ご自由にどうぞ、と書いてあったんだか、どうだったか忘れたけれど、

とにかく

「私が連れてこなけりゃ、きっと誰も欲しがらないだろうと思ったから」

ということで我が家で飼うことになったのだった。


貰い手のない醜い鳥がどうなってしまうのか考えたら、やっぱり私でも連れて帰ってきたかもしれない。



ブンちゃんと名づけたその鳥は、いつまでたってもハゲたまんまで、お世辞にもかわいい鳥ではなかった。


ブンちゃんはどのぐらい我が家にいたのだろうか。

ある初秋の午後、なにかの拍子で開いたカゴの入り口から出て、どこかに行ってしまった。


「あんなかわいくない子、誰も飼ってくれないし、ひとりでエサだって見つけられないのに」

両親は、特に父が必死にブンちゃんを探した。

暗くなり、とうとうブンちゃんは見つからなかった。


庭から、空を見上げる父の目に、うっすら涙がたまっていたように見えた。

あんな父の顔は、それまで見たことがなかった。




さて我が家にやってきたスカイ。

ここで幸せになってくれるといいなと思う。







にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村






「cafe kaila」

2013-12-17 07:54:18 | 食べ物とか
スーパーマーケットに立ち寄ったら、日本人がたくさん走って

我先に列に並んでいるのを見た、と夫が言ったのは先週だった。

そこは、ペットシッターをしているこの家から車で5分ほどの場所にあるショッピングセンターで

日本人が行列をなしていたのは、カフェのようだったという。


通勤途中に、注意してそこを見ると、なるほどいつも行列ができている。

情報に疎い私たちが知らないだけで、そこは有名な店であるか、

日本で発行されているハワイガイドブックに軒並み名前を連ねているかであろうが、

どちらにしても、1度は行ってみようということになった。



ネットで調べると、そこは「Cafe Kaila」という名前の、朝食とランチの店で、

朝7時にオープンというので、日曜の朝7時10分に行ってみた。



オープンして10分だというのに、店内はほぼ埋まっており、

私たちはかろうじて最後のテーブルに座れた。





ほとんどが日本人で、地元民らしきは私たちを含めて数人といったところだ。


お店はまだ新しいのか、とてもきれい。



ワッフル



フレンチトースト、たまご、イタリアンソーセージ



カプチーノ(ダブル)



まわりの日本人の多くが、ワッフルやパンケーキにフルーツがたっぷり乗ったものを頼んでいる。

それが目玉メニューなのかもしれない。

見た目はゴージャスで美味しそうなんだけれど、

パンケーキはともかく、ワッフルにフルーツを一面にのせてしまうと、

カリッとしたところが少なくなってしまいそうで、私はやっぱり普通のワッフルにした。




そうこうしている間にも、ぞくぞくと日本人たちがやってくる。

ワイキキからは遠いこんな場所に、しかもこんな朝早くに来るなんて

めいっぱい旅行を楽しんでいるんだなあ。



味は、普通の美味しいワッフルだ。

フレンチトーストは、スイートブレッドを使っているのか、パン自体が甘い。

ワイキキ周辺に、どういう店があるのかよくわからないけど、

タクシーを飛ばしてまで来ることもないような、あるような・・・・







にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村










コカインという名の猫

2013-12-14 21:15:54 | 日記
シアトルに、夫の叔父叔母が住んでいる。

夫の母は4人姉妹の長女だが、どちらかというと気難しくてシリアスな母に比べ、

あとの3人の妹達は、開けっぴろげでおおらかな性格だ。

中でもシアトルに住む叔母は、飛び抜けて明るく奔放で、叔父も似たもの夫婦である。


その叔母の家に、猫がやってきた。

クシャミを連発する猫で、たちまちコカインと命名された。

コカインの粉を鼻から吸っている常習者は、鼻がグズグズしているに決まってんじゃない、

と叔母は言うのだが、本当かどうかは怪しいものだ。


コカインは、可愛がられて暮らしていたが、

クシャミは治らないまま。

猫にだって何かアレルギーがあるんじゃないの、と放っておいた。

そんな、ある日。

ポーチで本を読んでいた叔父が、隣のソファにいるコカインの鼻から

何か緑色のものが出ているのを見つけた。

近づいてよくよく見ると、1センチほどの長さで紐のようにも見える。

叔父はピンセットでそれをつまんで引っ張ってみた。

それがスルリと出てきたのと同時に、コカインがクシャミを2連発し、

それ以来、コカインのクシャミはぴったりと止んだ。

緑色のものは、芝生に似た草だったという。


クシャミもしないのに、コカインはコカインのまま、生涯を終えた。




にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村



海に溶ける夕日

2013-12-13 08:12:38 | ハワイの自然
そういえば、友人Aのフレーズで書き忘れていたことがあった。


「なぜだか知らないけど、私って生活に困らないようになってるんだよねぇー」


Aの実家が大金持ちだったわけでも、Aが特別お金持ちと結婚したわけでもなく

山アリ谷アリで過ごしてきたと思う。

この「なぜだか知らないけど」が強烈に強力なんだ。










ハウスシッターをしている家のラナイ(ベランダ)から

海に溶ける夕日を眺めた。
















あーもう溶けてなくなっちゃう・・


最近の日没は6時だ。

もう冬なんだなあ。




にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村