太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

フランス 8 ~歩く歩くパリの街

2022-06-22 07:52:28 | 旅行

ル・クレア通りのカフェで朝食。
ホテルでも朝食があるけど、別料金で一人40ユーロ(4700円ぐらいか)。もちろんパス。それでなくても、宿泊するだけで1日に4万円近くかかるのだ。
なんでどこでも、ホテルの朝食って高いんだろう。ハワイのタートルベイリゾートに泊まったときは、朝食が一人70ドル。その時は記念日だったので食べたけど、ハワイはやっぱり特別か。
ホテルの朝食を見たら、カフェとなんら変わりがない。パンとコーヒーとジュースで800円ぐらい。
卵料理を足すと、1200円ぐらい。ホテルの朝食は、卵抜きで40ユーロで、卵は別料金らしい。(まだ根に持っているケチな私)
ちなみにジュースは、生オレンジの搾りたてだ。
パリのスーパーマーケット(といっても規模はかなり小さくて、大きなコンビニといったところ)には、上にオレンジがゴロゴロと入ったジュース搾り機があって、自分で新鮮なオレンジジュースを搾ることができる。


朝1番にオルセー美術館に行く。
パリといえばルーブル美術館だけれど、実は今回、ルーブル美術館には行かなかった。
アート友達のコリンがフランスに行った時、丸5日間ルーブル美術館に通ったそうだ。
「それなのに、あんまり覚えていないんだよね。情報量が多すぎて、保管しきれずに流れて出ていっちゃう」
そんな気はした。
夫も、昔バックパッカーしていた時に立ち寄ったのだが、何を見たか覚えてないという。
目玉のモナリザは、大昔、東京の美術館に来たときに見たことがあったし、行かないことにした。
オルセー美術館
ミュージアムパスというものがあって、いくつもの美術館に入館できるそうなのだが、いくつ回れるかわからないし、買わなかった。
ガイドブックによると、そのパスがない人は長蛇の列に並ばねばならないといのだが(建物を回り込むほどの列の写真つき)、20人ぐらいしか並んでおらず、ラッキー。
オランジェ美術館にも入れるコンボパスがあったので、それを買う。

フランスに行った人に聞くと、みんなルーブル美術館よりオルセー美術館がいい、と言う。私が好きな絵画が集まっていて、ここに来てよかったと思う。
今回、私の心に響いた作品。横は3m以上ある。作者は・・・忘れた。
誰がそれを作ったかって、私にはそれほど重要じゃない。(名前を覚えられない言い訳?)

パリのお巡りさん

オランジェ美術館に行き、公園内のカフェでランチをしたあと、シャンゼリゼ通りまで歩いた。
セーヌ河を行き来する水上バスもあるし、メトロもあるのだが、知らない街はできるだけ歩きたい。
毎日クロワッサンを2個食べている罪悪感も、ちょっと軽減するしね。
ディオールのビル
側面の壁画が印象的。
シャンゼリゼ通りは、東京みたいだった。モダンなビルの合間に古い建物がはさまっている感じ。
叔父にラコステのTシャツを頼まれていて、旅の間中探していたのだが、ここに来てラコステの店を発見し、Tシャツを買った。
ラコステという街に滞在していたのに、洋服のラコステを探すなんて。
ラコステは日本では30年以上前に流行ったけど(ワニが反対を向いている偽物もあったな)、今ではどうなんだろう。フランスのこの店は、かなりのお客が買い物していた。
これが凱旋門か!
てっぺんに上ることができるけど、284段の階段と聞いて諦めた。これだけの石を、どうやって積み上げた??
クレープ屋の屋台でクレープを買い、食べながら凱旋門をしばし眺める。





フランス 6  ~パリへ 夫婦の小さな亀裂

2022-06-20 06:55:47 | 旅行



ラコステで4泊したあと、アビニョン駅からTGBで2時間かけてパリに行った。
義両親とはアビニョン駅でお別れ。
彼らはあと3週間余りフランスに滞在するのだ。

TGBは新幹線と成田エクスプレスを足して割ったような電車だった。
車両の前後と客席の真ん中にも、スーツケースを置くスペースがある。
ただ、買ったチケットには「2階席の3号車の84」と書かれているのに、車両が2両しかなくて困惑。
ホームに「3号車」がどのあたりに止まるかという図があって、その場所に並んでいたのだけれど、止まった車両には「1」と書いてあり、あわてて3号車に向かって歩き出したら、「2」で終わりなのだ。
停車時間が短いのでとりあえず乗って、狭い通路をスーツケースを引きながら歩いてゆくと、食堂車になってしまった。
この辺でストレスゆえに、夫婦間に嫌な空気が流れ始める。

「ぼくはスーツケースがあるから、席を探してきてくれない?」

イラついた雰囲気の夫に、(; ・`д・´)💢ムカッと来る。

「なにさ、威張っちゃって!」

こんなときは日本語でそう言って留飲を下げ、今通ってきた車両に戻る。
チケットどおりの84の席に、ロック青年風が座っていた。
「ここ、私の席なんじゃないかなと思うんだけど」
と英語で言ってみる。
「あ、そうなの、ごめん」
意外と素直に席を立つ。
「で、85が夫の席のはず・・・」
すると通路を隔てたところにいた友人らしき男が、
「それじゃ、ここだよ」
と言って席を立つ。
なんだ、この人たちシートを予約してないで乗ってるのか?

でも、隣り合わせで買っているはずが、通路を隔てた席というのは変かも。
そこに車掌らしき人がやってきたので、チケットを見せると何か言いながら食堂車のほうを指さした。

車両1と車両2しかないのだから、食堂車を挟んで向こう側ということなのだろう。
ロック青年に謝って、車両の間の荷物置き場件通路に戻ったら、待っているはずの夫がいない。
しばらくそこで待っていたが、現れない。
仕方がないので食堂車を抜けて、その向こうにある車両に行ったら、ちゃっかり夫が席に座っているじゃないか。

「( ゚Д゚)ハァ?」

席を見つけたなら見つけたと言いに来てくれたっていいんじゃないの。
2両しかないんだから、気づいてこっちに来るだろうと夫は思ったのだろうが、迎えに来てほしかった。
私は頭にくると、あえて平然と見せつつ、小出しに態度に出すといういやらしい癖がある。
このときも、嫌味を小出しにしながら、非日常にあると普段見過ごすような相手の一面が気になるもんだよな、と思っていた。

この旅ではそんなことが他にもあって、それについてはまた記事にしようと思う。
こうして夫婦の小さな亀裂を乗せて、TGBはパリに向かってひた走るのであった。




フランス 7 ~きらっきらのエッフェル塔

2022-06-20 02:31:42 | 日記


TGBがパリに着いたのは午後の3時半ごろ。
タクシーでホテルまで行く。
Hotel Muguet

ホテルの名前は「ムグィッ」。何度か聞いたけれど、正しく言えてない。

シャワーを浴びたら、すぐに出かける。
三泊しかしないし、天気はいいし、時間を無駄にしたくない。
ホテルから数分歩くと、ル クレア(クレア通り)という、カフェやレストランが集まっている通りがあった。
そこで到着の乾杯など。

パリにいる間、何度こうしてカフェの片隅でぼんやり時間を過ごしただろう。
今日から私たち二人だけなので、夕食はこの近くにあった「ONIWA」という日本料理のおしゃれな居酒屋風レストランで焼き鳥を食べた。
日本人かと思ったら、韓国人がオーナーだった。

そこからエッフェル塔に向かう。
ちなみにエッフェルは英語では「アイフル」で、フランス語では「エッフェル」。
エッフェル塔はホテルから徒歩で30分ほど。パリの街は平坦なので、歩くのが好きな私たちは歩けるだけ歩く。
見えた見えた!

どうやら私たちは裏側から来た模様

表側から見るこれがエッフェル塔ぽい

エッフェル塔のまわりには、人がいっぱい。
夜にライトアップされるのを見ようと待っているのだけど、夏のフランスは半白夜。
カフェでお茶したり、歩き回ったりしながら待って、ようやく10時半ぐらいに薄暗くなってきた。
点灯!

このあと、11時になると塔全体がスパークルに輝きだす。数分だけだけど、とってもきれい。
1889年、フランス革命100周年の万博に建設された塔は、今でもしっかりとフランスの象徴だ。
遠くに高層ビルがひとつ見えるけれど、他には余計な高層建物や塔を建てなかったフランスはえらいと思う。






フランス 5 ~ニース、ラコステこぼれ話

2022-06-19 07:27:34 | 旅行

リンデンの花

『花の香り』

ムッシュ ラミーのホテルにはリンデンの大木がいくつもあって、
数え切れないほどのミツバチの羽音が、うんうんと唸っているのが聞こえる。
青くさく甘酸っぱい花の香り。

ニースの隣、コートダジュールと呼ばれている地域のカプフェラではジャスミンの花が満開で、歩いているとどこからともなく濃いジャスミンの香りが漂う。
石の壁をつたって覆うジャスミンと、鮮やかなブーゲンビリア、陽気な人たち。
ハワイに来る人達が、「ハワイは時間がゆっくり流れてる」と言うけれど、きっと半分は日常を離れているからじゃないかな。
私はハワイに住んでいるから、慣れもあるのかあまりそうは思わないけど、コートダジュールやプロバンス地方ではそう思ったもの。


『フランス語とトイレ』

ラコステで、何度かスーパーマーケットに行ったら、
日本のようにレジスターが並んでいるのだけど、キャッシャーの係りの人が椅子に座っていた。お風呂屋の番台の雰囲気。
でも、座っていても問題ないよね、と思う。


トイレに行きたくなって、店員さんに尋ねてみた。
パリでは英語が通じるけれど、田舎はそうでもない。
フランス語会話フレーズ本は、正しい発音がわからないので、発音できているのかどうかがわからないという意味のなさ。
ホテルの人に「美味しかったです、ありがとう」と言ってみたら、なんとなく通じたけど、それ以外は諦め、
メルシー ボク(どうもありがとう)とボンジュール(おはよう、こんにちは)、ボンジョルニー(よい1日をみたいな?)だけで過ごす。
だから店員さんにも英語で尋ねた。
トイレだけは「トイレット」とフランス語風に言ったからか、ちゃんと通じて、
「〇X▽@」
と言いながら外を指さす。
「Outside??」
と言いつつ私も外を指さす。
にこにこ笑って頷く。
建物の端にあるのかと思って探したが、見つからず、再び別の人に聞いたら
「◆X〇」
と言いながらどこかを指さす。
ポカン顔をしていたら、
「Behind ice!」
見れば、氷の自動販売機の後ろ側にこじんまりとトイレのブースがあった。
仮設小屋風で、中は冷房が効いていて快適だった。

言葉がまったくわからない国というのは、30年前に行ったイタリア以来だ。
スーパーでボディクリームを買いたかったのだが、手にしたそれがシャワージェルなのかクリームなのかもわからないので、
商品に描かれているイラストでかろうじて判断できるものを買った。
レストランで、魚に違いないと思って頼んだら、大きなエビが出てきたときには、なんかこういうのも楽しいなと思った。
ジェスチャーや雰囲気で意味が通じたときの喜び。
英語がこんなにわかりやすい言葉に思えたのも初めてだ。



トイレといえば、フランスは有料トイレがけっこうある。
アビニョン駅の構内のトイレも、大きな公園の中にあるトイレも、入り口に人がいてお金を徴収するので、トイレに行くときには小銭があったほうがいい。
50セントだったり、1ユーロだったりまちまちだが、そういうトイレはさすがに手入れが行き届いていて清潔だ。

何か所かで、水道のHOTとCOLDの配置が逆だ、と気づいた。
ハワイでは、左がHOTで右がCOLDなのが反対で、ちょっと変な感じ。

次はパリに行った話。




フランス 4 ~プロバンス地方 12年ぶりの自転車

2022-06-18 15:59:04 | 旅行

ラコステには3泊。
何をしていたかというと、毎朝8時の朝食のあと

車で20分ほどの、ゴードという街で催される市場(マルシェ)に行ったり


チーズや果物、服からバッグからアクセサリー、食べ物まであらゆるお店がずらりと並んでいて、ひとつひとつをゆっくり見て回る。
オリーブの樹で作った、キッチンで使うヘラとお箸を購入。作った人の顔が見えるというのは、特別な感じがある。
ブレスレットや、ソーセージ、チェリーやアプリコットなども買った。

また、ある日は、街の自転車屋に予約してあったレンタサイクルを運んでもらって、自転車用の道路を10キロ以上も走った。
昔の電車のレールがあった場所をバイクパスにしてあり、のんびりと玉ねぎ畑やオリーブ畑を眺めながら走れて楽しい。
しかし、自転車に乗るのは12年ぶりで、乗れるか不安だったけれど少し練習したらちゃんと乗れて安心。
日本にいた頃は、車もあったけど、夫も私もよく自転車に乗って、図書館や港、隣町にまででかけたものだ。
久しぶりの自転車は、びゅうびゅうと風を切っていくあの感覚が懐かしく、いつまでも乗っていたいぐらい。
ハワイの私が住む地域では、土地の起伏が大きいこともあって、自転車は移動手段ではなくスポーツ。
それに、自転車の存在に慣れていないハワイのドライバーたちの運転は怖い。

また、ある日は、Vau cluseという街に行った。
この街には、かなり透明度の高い川が流れており、上流からカヌー下りをする予定で出かけたのだけれど、マルシェを巡ったりしていたら疲れてしまい、急遽取りやめ。

フランスのどこでも、果物や野菜の美味しいことといったら。
日本がそうであるように、地元で採れた新鮮な果物だから。
ハワイで自足できるものは限られていて、食べ物のほとんどを外から運んでくる。
だから果物は輸送時間を想定して、熟すタイミングのずっと手前で収穫するらしい。
土でしっかり熟した果物と、青いうちに収穫して輸送途中で熟したものとでは、味が違うに決まっている。
イチゴも桃も見た目はきれいでも、味がしなかったりするのは当たり前。
フランスで買ったイチゴの、果肉の芯まで優しく甘いのに感動した。
夏場は夜9時すぎまでたっぷり太陽の光を浴びるから、よけいに美味しいのかもしれない。

川沿いに並ぶカフェのテーブル

日本で住んでいたところの近くにある、柿田川という川を思い出す。
柿田川は富士山の雪解け水が湧き出ている川で、清涼な水がすがすがしく、数えきれないほど出かけた。

ベーカリーにはたくさんのペストリーやケーキが大揃い。
ケーキは日本のケーキ屋みたいに、こぶりで、美しくて繊細だ。ここでルバーブのパイと、イチジクのタルトを買った。
親子水入らずのランチ


日中は暑いので、早朝に行動をして、暑い時間はプールに入ったりゴロゴロして、夕方に動き出す日々。
次はニース、プロバンス地方のこぼれ話など。