自遊空間、 ぶらぶら歩き。

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二つのモディリアーニ展

2008-08-22 | 展覧会
姫路市立美術館で、アメディオ・モディリアーニ展(会期は8/3まで)、大阪・中之島の国立国際美術館で、モディリアーニ展(会期は9/15まで)を観てきました。

姫路では約50点、大阪では素描も含め約150点の作品が展示されていました。


モディリアーニは画家として活動を始めたのが21歳、不健康な生活がたたって亡くなったのが35歳です。

その短い生涯の中で、あの特徴あるモディリアーニスタイルができました。

(この写真はJR大阪駅地下通路の告知ポスターです)


モディリアーニは人物画を多く残しました。

細長く引き伸ばされた首や肩
極端ななで肩
アーモンド型の目
喜怒哀楽のない無表情な顔

ち密に正確に描き込まれた肖像画より、一見不自然な姿形なのに、話しかけたくなるような訴えを感じます。

アーモンド型の目が塗りつぶされ、瞳がないものが多いのですが、片方だけに瞳がある作品もありました。内面を見つめる目と、外界を見つめる目を表現しているのではないかと、解説にありましたが、実際のところどうなんでしょう。


大阪会場に複数点あった、ジャンヌ・エピュテルヌの肖像は、どの絵からも作者を見つめる温かさ、愛情、信頼の気持ちが汲み取れます。

ジャンヌこそモディリアーニに心身を捧げた女性でした。女の子を一人もうけたあと、お腹に8ヶ月の子どもをみごもったまま、モディリアーニが亡くなった2日後、アパートの6階から身を投げました。

「生涯を終えし まさにそのとき 栄光来たりぬ」
モディリアーニの墓碑銘です。

自分が死後こんなに世界中に知れ渡る画家になるとは思わなかったでしょう。

大阪国際美術館では塩田千春さんの精神の呼吸が同時に見られます。

塩田さんはベルリンを拠点に活躍する美術作家で、度肝をぬかれるインスタレーション(場所や空間全体を作品として体験させる芸術)が展示されています。




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