昨日の午後、珍しくkitajima-Mcの親爺さんから、帰りがけに店に寄って欲しいと人伝にメールが来た。
何も人伝にしなくても電話1本くれれば良いものをと思いながら、さて何の用事だろうかと思いを巡らせていました。
近くにいい店が出来たから今夜ど~お、とか、こんなオモチャが手に入ったから見る?、とか・・・。
別に嫌な予感がするでも無いので、そのまま帰りがけにお店に直行しました。
夕方既に常連さん数名がカウンターに座って何やら歓談の様子・・・。
早速「何がどうしたの?」っと切り出した。
最近、古いカワサキの部品を常連の様に買ってくれるお客さんが出来たらしく、商売や取引をそっちのけで意気投合の様子。
秘蔵で門外不出のYoshida作のカーモデルが一杯詰まったショーケースが並ぶ2階の自室に招き上げたそうだ。
その数の多さ、出来の良さ(お客さんの弁)に圧倒された・・・と、以前親爺さんから聞いた事が有りました。
要するに今回の用事と言うのは、そのお客さんからの依頼の品を作ってくれと言うことなのだ。
どんな物かと次間から恭しく両手で包むようにカウンターの上に置いた・・・な、何とまぁ・・・。
それがこれから紹介する品物・・・。
全ての部品をB5版の白紙上に乗せてみました、1/43 のF-1メタルキットの様です。
説明書はアバウトな物が一枚。
それと完成写真が数カット。
説明書トップに Ferrari 156/85 という文字が・・・。
この手に全く疎いので車自体が分からないし、キットのメーカーも分からない。
ましてヨンサンのメタルキットなんて手掛けた事も無いし、工具その物も持っていない。
親爺さんの言うところでは、どこかのガレージセールで7万円で即決購入したそうだ。
後で調べてみると、どうやらキットメーカーはボシカらしいという事が判明、キット価格は定価で8万円は下らない様だ。
素組でも売価15万とも25万とも言われているらしいのだが・・・私には良く分からない世界の物だ。
親爺さんとの話は続く・・・「時間はいくら掛かっても待っているそうだ、そのくらいの事は話しておいたからゆっくり作れるでしょう?」
「それで製作料は幾らで受けたの?」
「いや、話してない・・・。」
「キット価格の10倍は頂くって、良く話をしているよねぇ。」
「・・・・・・・・。」
「8万円のキットかぁ・・・・」
「道具も何一つ合わないから、道具を揃える事から始めなくちゃあならないなぁ・・・。」
「時間はいくら掛かっても良いと言われるけど、手掛けた事の無い物だし、作りたいバイクキットは山程有るし・・・。」
「自分がやりたい事に割く時間が最近殆ど無くてモチベーション下がりっ放しだと言うのに・・・。」
模型なら何でも受ければ作ると思われてもなぁ~・・・・。
そうこうしている内に帰宅しなければならない時間となってしまい、取り敢えず「研究してみるから。」っと、持って帰れよっと厳しい表情の親爺さんを背中に感じて店を出たのでありました。
このキット、自分でお金を出して買った物なら作ろうと思うだろうが・・・失敗したらどうすんのよ・・・工作机の上に置かれた預り物を見るに付け、朝から気が滅入っています。