ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

ミッション

2019年03月06日 15時48分10秒 | 映画

 今日の午後1時から、BSプレミアムで映画「ミッション」を見ました。1986年製作の映画だそうです。ということは、私が大好きな映画「薔薇の名前」と同じ!そして、共にキリスト教をテーマにしています。

 私は若桑みどりさんの「クアトロ・ラガッツィ」がまだ途中なので、その背景が似ていることもあり、見ようと思っていましたが、何より一番興味があったのが、その音楽です。よくフィギュアスケートでも使われていた「ガブリエルのオーボエ」という曲、最初は作曲家がガブリエルだと思っていたら、なんと、映画音楽とのこと。

 内容はものすごく強烈でした。スペインとポルトガル、そしてイエズス会の布教活動が三つ巴になって南米の先住民を征服していくというプロセスは、なんともたまりませんでした。もちろん、布教のためというのは他意はない行動なのだと思うのですが、裏には勢力争いがあるというのは、・・・やはり日本はキリスト教を排除したのは、歴史的には当然だったのかもしれません。

 権力の側に言わせると、先住民は人間ではなく、奴隷。いまだに人種差別があるのは、そういうことが根っこにあるからです。

 アメリカは、武器をもって自分たちを守る、パイオニア精神なんていうけれど、それは侵略者精神なのです。ヒットラーと何ら変わりはないのではないか?おっと、また脱線。

 映画のプロローグに、これは実話だとありました。こんな現実があったのかと、恐ろしかったです。宗教はなんのためにあるのか?魂の救済ですよね?私は、宗教は、死の恐怖を和らげるためにあるのだと思っています。その宗教のために異教徒や、それを信じない人に危害を加えたり虐殺するのは、絶対に間違っています。神は人を殺すことを許すはずがありません。ちなみに私は無宗教です。生きているのも偶然の奇跡ですし、こうやっているのも永遠ではないけれど、狂信的になるのは自分の生き方として絶対に容認できないから。

 人間は、言葉が通じなくても、心は通じるものだと思います。それに、音楽は共通語。

 強烈な映画で、最後はおいおいと号泣してしまいました。この映画は、私は映画館では見られない。見終わる前にすでに顔がぼろぼろになるから。でも、見てよかったです。西洋の歴史の教訓ですね。西洋人にとって、私たちはイエローモンキーだから、南米の先住民ときっと何ら変わりがないんだと思います。でもね、人間に優劣つけることのほうが、間違っているのです。どんな人間にも、更にどんな生き物にも、生きる権利があるのですから。

 しつけと言い訳して暴力、虐待をする親。スポーツの世界では、昔は体罰が当たり前だった。でも、そういう暴力は連鎖するのです。力で支配することを決して認めてはいけないのです。子供や女性がそうやって支配されてきた長い歴史があります。支配されて当然なんて存在はありません。支配と保護をはきちがえてはならない。いまこそ、明治以来の民法を徹底的に改訂しましょう。家父長制度はもう存在しないのですから!また、脱線ですね。

コメント
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