ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

朝日歌壇4月17日

2022年04月17日 22時59分54秒 | 短歌

佐佐木幸綱選

柴犬をなでたこの手を嗅ぎ回るプライバシーをチェックする猫  横須賀市 赤澤秀子

「しんこう」と打てば親交と出るスマホAIも侵攻は予測せざりき 龍ケ崎市 矢嶋千尋

 一首目、これは猫を飼っている人なら必ず経験しますね。猫はよそ者の匂いがすると、とても警戒しますから。嫌われないよう注意しましょう。私も動物大好きですが、猫がいるからあまり触らないようにしています。二首目、本当に今世紀でこんな戦争が起きているなんて、ぞっとします。早くウクライナに平和が訪れることを祈っています。

高野公彦選

戦車行く野は花がさくはずだった子らが遊んでいるはずだった  福島市 美原凍子

 この歌は、永田和宏氏も選んでいます。とても胸に迫る歌です。ウクライナの国旗の黄色は、一面の麦畑なんですから。世界の穀倉地帯が、戦車で踏みにじられているのです、本当に許せません。

馬場あき子選

俳優もサッカー選手も戦死する映画でもないゲームでもない   茨城県 樫村好則

惨状を映す画面に中断のコマーシャル明るくて平和って何    取手市 近藤美恵子

 一首目、戦争で人が死ぬのが、リアルなのです。さらに、兵士でもないのに民間人も虐殺されるのです、ロシア軍に。ロシアでは、このことがきちんと国民に伝わっていません。彼らは正義の侵攻と思っているのです。でも、人を殺して何が正義なのでしょうか。今世紀でリアル戦争なんて、あまりに野蛮です。話し合いもせずに、急に侵攻したロシアの罪は大きいですよ。ベルリンの壁が崩れた時以上にショックです。絶対に許せません。二首目、誰もが違和感を持っていたことです。これが、東日本大震災だったら、コマーシャルはほとんど自粛になりましたよね。結局、ウクライナ侵攻は日本にとっては「他人事」だということでしょうか。悲しいです。

 何ができるか、本当によく考えないといけませんね。無関心ということほど、恐ろしいことはありません。せっせとウクライナカラーの布箱を作って、祈り続けます(私は無宗教なので)。

コメント
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