今、松本清張の昭和史発掘1を読んでいて、その中に朴烈大逆事件があったので、これがテーマの韓国映画「金子文子と朴烈(パクヨル)」、そしてついでに借りた「八月の鯨」をパソコンで見ました。
八月の鯨を先に見たのですが、これはアメリカメイン州の島を舞台に、平凡な生活を送るかわいいおばあさん二人の映画です。事件という事件も起こらないけれど、眺めはいいし、海に月が銀貨をばらまいたという情景がなんとも素晴らしく、うっとりしました。何より、撮影当時92歳というセーラ役のおばあさんがものすごくかわいくてたまりませんでした。ああいうおばあさんになりたいものだと思います。
そして韓国映画。ほぼ全員、韓国人が演じているので、ちょっと日本人というのは不自然なところもありましたが、なかなかすごい映画でした。たしかに、史実です。あの関東大震災直後の朝鮮人虐殺の光景がぞっとするほど描写されていました。これは、事実なのです。私たち日本人は、南京大虐殺と同じように、この事件もスルーしてはいけないのです。金子文子は、松本清張も自殺したと書いているから、おそらく自殺が事実だと思いますが、朴烈氏は、戦後も生きぬきました。すごいです。
安倍元総理が通過させた共謀罪って、きっと何気に爆弾がどうとかっていって逮捕されちゃうことになるんですよね。朴烈事件もでっち上げで、朝鮮人虐殺の理由を作るために作られてしまった事件のようでした。監獄でみんながインターナショナルを歌うところは、印象的でした。そして何より、金子文子が、美しい、美しすぎる、かっこいい!多くの日本人がこの映画を見るべきだと思います。朝鮮半島を植民地化し、中国に傀儡国家満州国を作って、帝国主義を暴走させた日本、もっと反省しろよと思いますね。