TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

2. 初狩駅~滝子山~大菩薩峠~丹波、縦走

2015年12月17日 | Weblog
はい、その2いきます。

その前に、今週のご予約状況をお伝え致します。
18日金曜日、ほぼいっぱいです。
19日土曜日、5割ほど予約で埋まりました。
20日日曜日、朝のうち予約多めですが、まだ空きがあります。
日曜日が狙い目かもしれませんね。
いずれにしても、予約で埋まっていくのは時間の問題だと思います。くれぐれもご予約はお早めにお願い致します。

さ、じゃ本題ね(え?どっちの話が本題なの?ってね。笑)
その1でお話したとおり、僕は山のネズミホテルに寝ることになりました。
以前、北海道のニイカップポロシリ山荘で食糧をネズミにかじられた経験のある僕は、食糧を吊すという離れ技をやりました。
ちょうどウェア類を干すために張ってある細引きがあったので、そこにビニール袋ごとぶら下げました。
なぜか、この細引きをガクガクブルブルしながら渡るネズミを想像して、にやけてしまいました。

もう寒いので、シュラフもマイナス6℃まで対応するものを持って来てます。息すら凍る寒さまではいきませんが、顔のドローコードを絞ってわずかに口のところが開いているだけにしました。
これで暖かいし、ネズミのことは忘れられます。

翌朝。
ネズミはこの細引きの綱渡りを諦めたようです。ザックすらかじって中の食糧をあさる強者ネズミもいるらしいです。油断ならねぇっす。

寝る時間が早かったので当然早起きです。早起きといえば、ちょっと前の和名倉山のテント泊を思い出しますね。なんてったって、起きたのが21時ですからね。
今回は0時でした。さすがに頑張って二度寝します。それでも次に起きたのが2時半でした。面倒なので起きて片付けしながら朝食を作ります。
今朝はバジルのスパゲティです。コーヒー淹れてまったりです。シュラフをたたんだりしながら、収納していきます。そして小屋の掃除をササッとやって出発です。
外に出ると、当然のことながら真っ暗です。コンデジでバルブ撮影に挑戦したりしてましたが、寒くなってきたのでスタートすることにしました。夜間の登山道は色を失った白黒映画のようです。
これはこれで結構イケてます。
獣と遭遇するかもしれない緊張感と、余裕のあるゆっくりとした歩き、それにルートファインディングはリアルゲームです。
何よりも、やがてくる夜明けが素晴らしい。白黒からカラーに変わる時です。

この先は笹藪が続くということなので、カッパのズボンを履きました。案の定露と霧でびしょびしょです。
途中、霧が濃くて視界5m以内という感じになりました。登山道は落ち葉で埋め尽くされ、分かりにくくなっています。危ない箇所は慎重に通過していきます。まだ夜明け前ですしね。
夜中の濃霧、おまけに山中だと気持ち悪いですよー。目を凝らしても、まるでヘアクリームが目に入ったように濁って見える感覚です。

さて、2日目は7峰を越えて行かなければなりません。
ルート上には秀麗富嶽十二景が5峰も連なっています。
秀麗富嶽十二景とは、大月市が定めた富士山の景観が美しいとして選ばれた12の山域のことで、実際には19の山頂が指定されています。
じゃ、なぜ十二景で19峰なのか?
それは富士山そのものが十二単をまとっているかのようだという発想から、それにかけてのネーミングらしいです。
そうとなれば、それぞれの峰での富士山はどのように見えるのか… 非常に楽しみですね。

で、その富士山ですが、滝子山を登っている途中に山頂がチラッと見えただけで、それ以外はほとんど拝めませんでした。
僕の今年最後のビッグイベントの目的の一つはあえなく撃沈したというわけです。
それでも、この長い縦走路を歩き切ることが出来てとても嬉しいです。
特に滝子山から湯ノ沢峠までのアップダウンの激しさ、湯ノ沢峠から大菩薩峠までの樹林帯と笹っぱら、大菩薩峠から丹波までの登り返しがほとんどない長い尾根につけられた登山道、これらのはっきりと異なる特徴の登山道を満喫出来たことが収穫でした。

大菩薩峠でまたまた犬連れの、今度はご夫婦(?)にお会いしました。
この2日間で会ったのはこの3人とワンコたちだけです。当然のことながら縦走路では鷹のようなデッカい鳥がいきなり羽ばたいて、驚かされた以外人間も含めてまったく生き物に会いませんでした。
本当に静かな一人ぼっちの山旅となりました。僕はこの感じが大好きです。

後半は温泉の事しか頭に浮かびませんでした。
肩に食い込むこのデカいザックを降ろしてザブーンとやるんだ。
ゴシゴシ毛がむしれるぐらい頭を洗って、ドラキュラのように尖って削れるぐらい歯を磨いて、肌まで剥ぎ取ってしまうほどヒゲを剃るんだ。わはははは。
最後の最後にピクニック気分を味わえる尾根づたいの山が控えています。そこは林道でエスケープ出来るんですけど、ちゃんとそこも通りました。登りというほどではないですけど、下山道がけっこう膝にきます。
上から「たばやま温泉」が見えたとき、この縦走も終わりなんだと本当に思いました。
ラスト慎重に。

40kmにも迫る距離を20kgの荷物を背負って、まぁよく歩きました。
標高差としては初狩駅の方が低いので、逆に丹波から歩いた方が楽かもしれないですけど、僕はどうしてもたばやま温泉でシメたかったのです。
たばやま温泉はツルツル系で僕が好きなタイプです。それに通い慣れた奥多摩のバスに乗って、電車も乗り継ぎがしやすいので安心ですしね。

早めに下山できたので、一つ前のバスに乗れることになりました。
ここを通過するバスは平日だと1日4本で、これを逃すと次は3時間後です。
温泉の受付で入浴料金を支払ってバスの時間を訪ねたら、あとに並んでいたおっさんが舌打ちしてきました。なんで?どうしてそのわずかな時間も我慢できないの?そんなに急いでいるの?ならアナタお先にどうぞ。僕にはバスの時間はとても大切なことです。もしアナタがバスの時間を聞かなきゃならない立場でも、僕は舌打ちなんかしませんよ。
こういう大人(特にオヤジ)を見て育つ子供たちはどうなるんでしょうね。世の中のそんな大人たちはもっとしっかりしましょうね。自分がされて嫌なことは他人にもしないのがスマートですよ。なんてね。

ま、そんなことはサッサと忘れて温泉♪温泉♪
頭の毛がむしれるほどシャンプーして、歯が無くなるんじゃないかと思うほど歯磨きして、顔が削れて骨が剥き出しになるかもしれないほどヒゲ剃りして、魚のウロコを剥ぐかのように身体中をくまなく洗いました。本当に気持ち良かったです。

風呂上がりにはもちろん蕎麦です。
食堂があいていたので、もりそばを頼みました。
なぜか先週の高級そうな店がまえの蕎麦屋より美味しく感じました。なんででしょうかね。
僕は安い味の方が身の丈に合っているのかな(笑)。

登山者のザックは館内に持ち込まないように入り口に置き場を設けてあります。帰りしなにロビーに持ち込んで整理したいと言ったら、快くどうぞどうぞと言ってくれました。
舌打ちされたロビーとは違った空気感でした。
靴を履いていたら、白髪混じりのダンディーなお父さんが『どちらの山に行かれたんですか?』と話しかけてくれました。『山梨に初狩という駅があるんですけど、そこから縦走して来ました』と言うと、よく分からないみたいでした。
『よく来るんですか?』
そういえばこの界隈は良く通ったなぁ。

やがてバスが来ました。
乗り込んだのは僕だけでした。
乗客が座るまで発車させないようにしてるようです。
あとから乗ってきた人は、雲取山の地図をコピーして持っていました。僕の初めてのテント泊は雲取山でした。三峰から縦走してきたのかな?雲取山荘に泊まったっぽいです。
一番先頭の席に座ろうとした少年は、運転手さんにシートベルトをするように促されていました。すると少年は立ち上がって別の席に移動してしまいました。
そんなことを見ているうちに奥多摩駅に着きました。
帰りの電車は人が多いので、やっぱり電車はやめようと思う瞬間でもあります。特に山手線にこのザックを持ち込むのが一番気を使います。
常磐線はなるべく中距離のグリーン車を使うことにしています。常磐線のこの車両は多くの人が飲んだり食べたりしてリラックスしています。
隣の窓際に座った女性がスナック菓子をザクザクバリバリ音をたてて夢中で食べています。今度はゴクゴク喉を鳴らしながらジュースを飲みます。僕も何か用意すれば良かったかな。ちょっと羨ましかったです。

やがて取手駅に着きました。
駅前からの坂道越えをゆっくり登っていたら、ハイヒールの女性に抜かれました。この坂道がどこまでも続くとしたら、僕はこのペースでもいつかハイヒールの女性を抜き返すことになるんだろうな…
今回の歩き方でゆっくり登る快感を覚えたので、長く歩くにはやはりこの方法が良く、結果的にダメージも少なくて時間も速くはないけど遅くはないと結論づけました。
この時は翌日の仕事が目一杯になるとは思っていませんでしたけどね。まあ心地よい疲れ?はははは。

来週はいよいよスキーです。今年最後の休みです。雪、降るのかな…(笑)
コメント
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