明日の「母の日」に先立ち、少し前に私は実母・義母両方へ贈り物を届けておいた。
その事実をあらかじめ伝えておかない事には、特に現在ケアマンション(高齢者有料介護施設)に暮らす義母にとっては、突然の宅配便の到着に「何事か!」と驚くようだ。
そこで私は、既に多少の痴呆症状と耳の遠さが混在している義母に、母の日のプレゼントを贈った旨の電話をかけた。 電話にてこの説明をするだけでも難儀な事態なのだが、何とかこちらからの用件は把握してもらえたことに安堵した。
ところが、しばらくぶりに私から電話をもらった義母から、矢継ぎ早に様々な難題が降りかかってくる。
例えば、義母の長男である息子(我が亭主)の退院後の容態はどうか? との義母からの質問だ。
これに関しては、元医学関係者である妻の私がその予後もずっと見守っているため大丈夫だ、と繰り返している。 にもかかわらず、義母の質問の程が的を射ていない事たるや甚だしい。 私が「退院後も大きな体調異変はなく、ある程度平穏に経過している。」(もちろんこれを高齢痴呆者にも分かり易い用語かつ大きな声で伝えるように努力しているのも虚しく…)と応えても、 「えっ!?? 今回息子は手術をしなかったのね。だとしたら大した問題はないわよ。」との突拍子もない返事が返って来る… 「いえいえ手術はしたのですが…」と電話で返そうとしても義母の反応は、「(自分の息子が)手術をしなかったのはよかったわねえ~~!」ばかりだ。
これでは何の話にもならないのは今に始まった事ではないのだが、ただ病み上がりの亭主を抱え苦悩の連続の程を義母に聞き取ってもらえない事態に、“痴呆”に加え“耳の遠さ”が進行している実態を嘆かわしく感じざるを得ない…。
そうだとしても、ここは義母の心理面での希望通り「手術はしなかった」事で済ませておくのが、義母の精神衛生上も良き結果が出るかと私は電話にて推し量ったものだ。
あるいは義母は、「ケアマンションの同年代のお友達から暴力を受ける」とも訴える。
この話題に関しても、義母より前々からその苦悩の程を再三聞かされ続けている。 その実態とは、ケアマンション内仲間の一人であられる女性(こちらも多少の痴呆が混ざっていると推測する)が、義母の言動が気に入らないと殴る等の“暴力沙汰”になるそうなのだ。 義母の体型が華奢なのに対し、相手女性は太っていらっしゃる。 確かに体型面から考察しても義母に勝ち目はなさそうだ…
保証人側の私(亭主も含め)の回答として、そんな“暴力友人関係”を自分から断ち切ってはどうか!? と以前よりアドバイスし続けているものの、義母の回答とは「暴力を振るわない時は良きお友達なの…」と至って軟弱だ。 ならばその事態とは義母が持つ決定的弱点である故致し方無いと、亭主も私も諦めるしかない現実だ…。
もう一つ。 今回の私からの電話で義母が私相手に訴えて来た“捨て置けない”事実がある。
これぞ、表題に掲げた 「振り込め詐欺犯はあなたのすぐそばにいる」 なる厳しい実態だ。
義母が電話にて曰く、「私が今使っているケアマンション個室の電話(要するに固定電話の事)が6月には繋がらなくなり通話出来なくなるとの電話を電話会社からもらったの。 私としては、耳が遠い関係で携帯電話の会話がし辛い状況だから、固定電話の契約更新をしたいのよ。 そのためには新たな文書に署名捺印しなきゃいけないの。」
ここで、原左都子はその義母の訴えにすぐさま 「ストップ!!」をかけた。
「それぞ、振り込め詐欺ですよ!」
「お義母さんの金融機関口座のすべてを現在私が手元で管理しています。 現在お義母さんは某電話会社に固定電話・携帯電話共に契約をされていて、その口座振替も滞りなく毎月引き落とされています。 その状況下に於いて、固定電話の電話線が“止められる”など到底あり得ない話です。 お義母さんは騙されています! それをまずご認識下さい! とにかく明日私が必ずケアマンションへ行って書面を確認しますから、それまで絶対に書類に署名捺印をしないように!!」
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
今回の義母の事件はもしかして、「振り込め詐欺」犯による電話ではないのかもしれない。
単に、現在電話会社が多様化している事実を露知らない年寄り相手に、零細電話会社から営業活動を展開しようとの魂胆だったとの推測もあり得るだろう。
たとえそうだとしても、その「営業」の事実とは許し難き行為だ。
お年寄りとは、耳が遠かったり痴呆症状があったりするのが通常とわきまえるべきだ!
それを認識せずしてお年寄り相手に、電話なる自分の顔を見せない“至って不確実性が高い”営業活動を執り行ったのならば、その事実とは悪質性に於いて「振り込め詐欺」とさほどの差異がないと判断出来よう。
それどころか同等の罪を課せられるであろう事実を組織体として重々認識した上で、今後はお年寄り相手の電話での営業活動を自粛するべきではあるまいか。
電話にて義母に告げた通り、明日ケアマンションを訪れその真相を確かめる私だ。
もしもこれが「振り込め詐欺」だった場合、今後の義母指導に更に難儀しそうな予感もする。
片や、これが単なる別電話会社の新たな固定電話勧誘だった場合、その怒りをどこにぶちまけてよいのか途方にくれそうな気もする。
たかが零細営利団体とて、少しは高齢者の保証人等々身内の年寄りを後見せねばならない立場の大変さも心得てもらい、今後は高齢者相手の営業活動を全面的に自粛せよ!と本気で言いたくもなる。
元より高齢者に対する「振り込め詐欺」も、バックに控えている保証人の対応こそが大変(大いなる時間と労力の無駄だ!!)な事態を是非とも考慮頂き、どうか悪行を諦めて欲しいものだ!
その事実をあらかじめ伝えておかない事には、特に現在ケアマンション(高齢者有料介護施設)に暮らす義母にとっては、突然の宅配便の到着に「何事か!」と驚くようだ。
そこで私は、既に多少の痴呆症状と耳の遠さが混在している義母に、母の日のプレゼントを贈った旨の電話をかけた。 電話にてこの説明をするだけでも難儀な事態なのだが、何とかこちらからの用件は把握してもらえたことに安堵した。
ところが、しばらくぶりに私から電話をもらった義母から、矢継ぎ早に様々な難題が降りかかってくる。
例えば、義母の長男である息子(我が亭主)の退院後の容態はどうか? との義母からの質問だ。
これに関しては、元医学関係者である妻の私がその予後もずっと見守っているため大丈夫だ、と繰り返している。 にもかかわらず、義母の質問の程が的を射ていない事たるや甚だしい。 私が「退院後も大きな体調異変はなく、ある程度平穏に経過している。」(もちろんこれを高齢痴呆者にも分かり易い用語かつ大きな声で伝えるように努力しているのも虚しく…)と応えても、 「えっ!?? 今回息子は手術をしなかったのね。だとしたら大した問題はないわよ。」との突拍子もない返事が返って来る… 「いえいえ手術はしたのですが…」と電話で返そうとしても義母の反応は、「(自分の息子が)手術をしなかったのはよかったわねえ~~!」ばかりだ。
これでは何の話にもならないのは今に始まった事ではないのだが、ただ病み上がりの亭主を抱え苦悩の連続の程を義母に聞き取ってもらえない事態に、“痴呆”に加え“耳の遠さ”が進行している実態を嘆かわしく感じざるを得ない…。
そうだとしても、ここは義母の心理面での希望通り「手術はしなかった」事で済ませておくのが、義母の精神衛生上も良き結果が出るかと私は電話にて推し量ったものだ。
あるいは義母は、「ケアマンションの同年代のお友達から暴力を受ける」とも訴える。
この話題に関しても、義母より前々からその苦悩の程を再三聞かされ続けている。 その実態とは、ケアマンション内仲間の一人であられる女性(こちらも多少の痴呆が混ざっていると推測する)が、義母の言動が気に入らないと殴る等の“暴力沙汰”になるそうなのだ。 義母の体型が華奢なのに対し、相手女性は太っていらっしゃる。 確かに体型面から考察しても義母に勝ち目はなさそうだ…
保証人側の私(亭主も含め)の回答として、そんな“暴力友人関係”を自分から断ち切ってはどうか!? と以前よりアドバイスし続けているものの、義母の回答とは「暴力を振るわない時は良きお友達なの…」と至って軟弱だ。 ならばその事態とは義母が持つ決定的弱点である故致し方無いと、亭主も私も諦めるしかない現実だ…。
もう一つ。 今回の私からの電話で義母が私相手に訴えて来た“捨て置けない”事実がある。
これぞ、表題に掲げた 「振り込め詐欺犯はあなたのすぐそばにいる」 なる厳しい実態だ。
義母が電話にて曰く、「私が今使っているケアマンション個室の電話(要するに固定電話の事)が6月には繋がらなくなり通話出来なくなるとの電話を電話会社からもらったの。 私としては、耳が遠い関係で携帯電話の会話がし辛い状況だから、固定電話の契約更新をしたいのよ。 そのためには新たな文書に署名捺印しなきゃいけないの。」
ここで、原左都子はその義母の訴えにすぐさま 「ストップ!!」をかけた。
「それぞ、振り込め詐欺ですよ!」
「お義母さんの金融機関口座のすべてを現在私が手元で管理しています。 現在お義母さんは某電話会社に固定電話・携帯電話共に契約をされていて、その口座振替も滞りなく毎月引き落とされています。 その状況下に於いて、固定電話の電話線が“止められる”など到底あり得ない話です。 お義母さんは騙されています! それをまずご認識下さい! とにかく明日私が必ずケアマンションへ行って書面を確認しますから、それまで絶対に書類に署名捺印をしないように!!」
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
今回の義母の事件はもしかして、「振り込め詐欺」犯による電話ではないのかもしれない。
単に、現在電話会社が多様化している事実を露知らない年寄り相手に、零細電話会社から営業活動を展開しようとの魂胆だったとの推測もあり得るだろう。
たとえそうだとしても、その「営業」の事実とは許し難き行為だ。
お年寄りとは、耳が遠かったり痴呆症状があったりするのが通常とわきまえるべきだ!
それを認識せずしてお年寄り相手に、電話なる自分の顔を見せない“至って不確実性が高い”営業活動を執り行ったのならば、その事実とは悪質性に於いて「振り込め詐欺」とさほどの差異がないと判断出来よう。
それどころか同等の罪を課せられるであろう事実を組織体として重々認識した上で、今後はお年寄り相手の電話での営業活動を自粛するべきではあるまいか。
電話にて義母に告げた通り、明日ケアマンションを訪れその真相を確かめる私だ。
もしもこれが「振り込め詐欺」だった場合、今後の義母指導に更に難儀しそうな予感もする。
片や、これが単なる別電話会社の新たな固定電話勧誘だった場合、その怒りをどこにぶちまけてよいのか途方にくれそうな気もする。
たかが零細営利団体とて、少しは高齢者の保証人等々身内の年寄りを後見せねばならない立場の大変さも心得てもらい、今後は高齢者相手の営業活動を全面的に自粛せよ!と本気で言いたくもなる。
元より高齢者に対する「振り込め詐欺」も、バックに控えている保証人の対応こそが大変(大いなる時間と労力の無駄だ!!)な事態を是非とも考慮頂き、どうか悪行を諦めて欲しいものだ!