原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

バブリー高校生達の快挙

2018年01月06日 | 音楽
 (写真は、朝日新聞2018.01.05 付テレビ欄に掲載されていた 2017紅白歌合戦の一場面、郷ひろみと共演する大阪府立登美丘高校ダンス部の生徒たち。)


 私が一番最初にテレビで登美丘高校ダンス部のダンスステージを観た時から、度肝を抜かれていた。

 何分、歌好き、ダンス好きで今でも暇があれば下手な歌を歌い中途半端なダンスを踊って自己満足に浸っている私だ。
 そんな素人ダンス愛好者である私の目から見た彼女たちのダンスは、文句なしに“パーフェクト”だった。

 しかも、荻野目洋子氏が歌った「ダンシングヒーロー」は今でも私のカラオケ持ち歌だ。 いつも(決して登美丘高校レベルの素晴らしいダンスではなく)、荻野目洋子氏が当時踊っていた軽めのダンスステップを踏みながら今でもカラオケで歌っている。


 以下にネット情報より、登美丘高校ダンス部のダンスコンテストの実績の一部を引用紹介しよう。

 圧巻のパフォ−マンスに観ていた全ての観客を感動の渦に巻き込んだ彼女達のダンス。 実はHSDCだけにとどまらなかった。
 2015年だけでも、
  ライオンズダンスコンテスト 優勝
  ダンススタジアム新人戦  優勝
  DANCE DELIGHT 高校ストリートダンス選手権  SPECIAL PRIZE
  日本ダンス大会  審査員特別賞
  日本高校ダンス部選手権 ダンススタジアム 全国優勝
と計り知れない経歴を残している。
 YouTubeには今までのパフォーマンス動画が公開されている。 高校生らしいエネルギッシュかつインパクトに残る彼女達の作品を一部紹介していきたい。
 まずは1970年代大ヒットしたABBAのGimme! Gimme! Gimme!を使用したこちらの作品。 ”登美丘叔母ダンス部”では大阪を象徴するようなおばちゃんファッションで街中を練り歩き踊りまくる。その気迫溢れる表情は彼女達の何十年後かを彷彿させるかのようだ。
 (以下略すが、以上ネット情報より引用したもの。)

 
 昨年末にNHKにて紅白歌合戦を視聴した時の情報によれば。
 登美丘高校ダンス部の振付に関しては、プロの振付氏が担当しているらしい。  まあ、そうだろう。 あの振付を彼女達が成したとなればもっと快挙だろうが、どう見ても“プロ技”だ。
 私の感想では、昨年末の紅白にて郷ひろみ氏と共演した「二億四千万の瞳」よりも、やはり彼女達の得意ダンスである「ダンシングヒーロー」の方が、ダンスパフォーマンスに於いてずっと完成度が高いように感じた。

 冒頭写真に添えられていた朝日新聞記事から引用すると。
 紅白舞台裏通路でひときわ目立っていたのは「バブリーダンス」が話題になり、郷ひろみ氏と共演を果たした彼女達だった。 肩パット入りのボディコン姿に派手な化粧を施している姿。 本番ではキレのあるダンスで会場を盛り上げ、郷氏は「彼女達の最高のパフォーマンスに触発されて、素晴らしい締めくくりを一緒にする事が出来た」と話した。
 (以上、朝日新聞記事より引用したもの。)


 彼女達の衣装に話題を移そう。
 登美丘高校ダンス部の「ダンシングヒーロー」ダンスを視聴して度肝を抜かれるもう一点とは、まさにそのボディコン衣装だ。

 私が高校教師を勤めていた時代背景が経済バブル期(及び、バブル崩壊期に差し掛かった頃)だったのだが。
 彼女達のダンスパフォーマンスを見てプラスの意味で唖然とさせられたのは、まさに我が高校教師時代に、彼女達が着用している衣装及びヘアスタイルと“瓜二つ”のファッションスタイルで、教員の立場として勤務先の学校へ出向いた事だ。 
 (一度だけ「その格好で有事の際に生徒を救えますか?」と一男性教員より非難されたことがある。 私側も「そのジャージ姿で日々教壇に立つ事こそが生徒に対して失礼ではないですか!?」と反論した記憶もある。 この話題はバックナンバーにて公開済みだが。)
 それを懐かしく思い出しながらの感想だが。
 よくぞまあ登美丘高校ダンス部は、これ程までにバブル期女性ファッションスタイルを再現したものと感嘆させられる。  いやいや私の高校教員時代は、彼女達よりもっとスカート丈が短かったし、もっとボディコン度(身体へのフィット度合い)が大きかったものだ。 おそらく彼女達の衣装はダンスのし易さを勘案して仕立てられているものと推測する。 

 それにしても、登美丘高校ダンス部のバブル期のヘアスタイルの再現度は物凄いものがあり、これまた衝撃的だ。
 ロン毛で前髪を立ち上げねばならない“作業”に、私も日々出勤前に多大な時間を費やした記憶がある。 このヘアスタイルを実現するには特に前髪部分をヘアスプレーでバリバリに固めねばならず、日々苦労したものだ。
 その後このヘアスタイルのリバイバルが一切無いのは、その手間の大変さ故と推し量るのだが…。
 
 その意味では、「肩パット」にせよ「ボディコン」の窮屈さにせよ 「ヘアスタイル」を作る作業の煩雑さにせよ…  ある意味では、バブル期のファッションとはその完璧を目指す人種にとっては忍耐と努力の下に叶う対象であったような気もする。 


 ダンスを心得ない世間の皆さんにとって、彼女達は如何に映っているのだろうか??
 まさか、何を馬鹿な事を学校はやらせているんだ?!? との勘違いの怒りを抱いていない事に期待したい。

 一度でも本格的なダンスにチャレンジしてみるとお分かりいただけるだろうが、究極に厳しい世界だ。
 まず、持って生まれた身体の柔軟性が無いと立ち行かない。  リズム感も重要だ。  更には、舞台映えする体格・体型も重要視される。 
 私の場合、過去に於いてジャズダンスをプロ指南した経歴があるが、どうしても「身体の柔軟性」がクリア不能なため、ダンスレッスンを断念した歴史を抱えている。 
 その後は、単にダンスを素人域で楽しむしか選択肢がない状況だ。

 そんな私にとって、大阪府立登美丘高校ダンス部の今までの実績の程は“素晴らしい!”以外の何ものでもない。
 ブラボー!!