私応えて、「今更それ言うならば、娘が大学4年時就活に“落ちこぼれて”いた4年前に言ってよ!」
上記の会話は、つい最近の亭主と私との単なる“戯言”やりとりに過ぎない。
何故、この言葉が亭主の口から突如出たのかを説明すると。
最近珍しく亭主が高校時代の同窓会に出席したのだ。 その同窓会の説明をするならば、“都の西北 W大学”直営の某高等学院の同窓生の集まりだったようだ。 参考だが、当該高等学院から99%がW大学へ進学する。 しかもそのクラスが同じ理工学部への進学生ばかりだったらしく、その後も大学院進学と長年の付き合いだったようで、卒業後も随分と仲が良い様子だ。 (亭主と晩婚後ずっと私が亭主の年賀状作成を担当している関係で、それら面々のフルネームを嫌でも記憶している。)
で、今回の同窓会参加者の中に、某大企業(実業団駅伝にも毎年出場している企業のようだが)の会長氏がおられたとの事だ。 いえいえ、それに限らず亭主の同窓生はご立派な身分の方々が多いのだが。 例えば、大学教授、国家官僚等々… 最近では、W大学学長選挙に亭主の年賀状作成時にいつもその名を認識している某氏が立候補しているのを新聞紙上で見た。 (いや、我が亭主にも大学院時代に他大学助教授の道はあったようだが、そのオファーが地方国立大学からだったため、「地方へ行くのは嫌だ!」との身勝手かつ軟弱な理由でお断りしたらしい。) その気持ちは私も重々分かる…
表題に話を戻すと。
亭主曰く、「その会長氏のコネで娘を当該大企業へ入れてもらえないものかなあ~~」、との事だ。
早速私が応えて、「何寝とぼけたこと言ってるのよ! 娘が今何歳か知ってるの?? それ言うならば、娘が“就活落ちこぼれ組”だった時にそういう話をしてよ!」
この“コネ話”に関しては、実は私側も娘の就活に関してコネとなり得る人物に心当たりがあった。
それは私が最初に就職した医学関係の職場上司だったのだが。 加えて、たまたま娘が卒業した大学の先輩に当たる女性が当該企業に於いて我が部下だったとの偶然もあった。 要するに、娘の就職先としてある程度適応可能な企業だったとの訳だ。
その上司氏には、新卒入社当初に個人的に大変お世話になっている。 (当エッセイ集バックナンバーにて既に公開しているが)私はある理由でその企業を退職しようと志した。 その際に本気で3日程無断欠勤との強硬手段に出たのだが… 上司氏より電話を頂戴した。 「どうしたの、何故欠勤してるの?」 私応えて、「職場を退職しようと考えています。」 驚いた上司が、「一体何の理由で? 貴方に退職されては私の責任になるし、貴方のご両親にも出身大学にも申し開きが立たない。 今一度話し合いたい。 会社へ来るのが嫌ならば、外で会ってとことん話し合おう。」 その提案に乗り、私はとことん我が言いたいことを言わせてもらった。 結果としては“配属先変更”との形になり、その後その企業にて職場長になる程の機会に恵まれ、私は社会人として大きく成長させてもらえた。
その上司氏が後に当該企業の上層部で役員として活躍した挙げ句、参議院選に出馬し見事当選の暁に、厚生大臣政務官を務められている。 私は一時本気で考えた。 おそらく(社内でかなり目立つ存在だった)私の記憶はあるはずだ。 もしも一言私が「娘にあの医学関連企業への道のりをお作りいただけませんか?」と申し出て、それの回答がいただける気もした。
最後に、我が結論を述べよう。
何故その行動を私はとらなかったのか!?!
それは、娘本人がそれまで見た事の無い程の決意の下に、凄まじいまでの行動力で単身にて就活に励んでいたからに他ならない!! (当エッセイ集2015.10.10付けバックナンバ-「自分の個性を表に出して勝ち取った娘の内定」に於いてその娘の頑張り力を公開しておりますので、よろしけばご覧下さい。)
就活のすべてをこの子本人に任せよう! そうした方が、この子の将来に直結するに決まっている!
付け足しだが親としての現在の本音を言えば、この娘来年は首か?? その次はいつまで持つのか…
それでも信用性無きコネよりも、我が娘の実力の程を信じるのが親の役割に決まっているではないか!!
それを亭主にも言い聞かせて、一件落着に持ち込んだ。