原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

義理チョコがもたらす予期せぬ貴重な人々との交流

2023年02月15日 | 人間関係
 昨日は、バレンタインデーだった。


 朝日新聞「声」欄にも、この日にふさわしい(??)33歳女性による投稿が取り上げられていた。
 以下に、一部を引用しよう。

 社会人1年目のバレンタインデー、職場で配る義理チョコを選んで渡す係に任命された。 受け取る側も面倒だろうと同期の女性と話し合い、「上司の男性は仕方ないとして、同期の男性に義理チョコを配るのはやめよう」となった。
 ところが、バレンタインが終った後、同期の男性がぽろっと「正直悲しい。義理チョコがでもいいから欲しかった」と言った。 想定外の告白に思わず、「来年は渡すね」と約束した。 翌年、約束の義理チョコを渡すと満面の笑み。 「お返しが大変だー」とぼやいていたが、本当に嬉しかったようで渡し甲斐を感じた。
 10年後の現在も同期への義理チョコ文化は続き、今やバレンタインデーは仲間との貴重な交流イベント。 私達同期には、たかが義理チョコ、されど義理チョコである。

 (以上、朝日新聞「声」欄より一部を引用したもの。)



 原左都子の私事に入ろう。

 「原左都子エッセイ集」バックナンバーにても複数回述べているが、この私にも、よく似た経験がある。

 我が30代前半期に 昼間は2度目の大学に通い、夜間は丸ノ内の丸ビル最上階のラウンジにてラウンジコンパニオンをしていた頃の出来事だ。
 ちょうどバレンタインデーに我が勤務日が当たったのだが。この職場の風習として、勤務日が当たった女性が職場の男性全員にバレンタインチョコを配る、との掟があった。
 ところが、その職場の男性が全部で30名程いるのだ! これ、大変!! 全員にチョコを配るその金額を計算すると相当の額となる。 
 アルバイトの身分の私にとって多額の出費は避けたく、スーパーで売られている¥100- の安チョコを買い込んだ。 (それでも、総額¥3,000ーだよ!) 
 どうみても安物がバレバレのため、せめてもの我が気配りで、その30個のチョコすべてに個々の男性の名前と一言のメッセージを入れた。

 そしてバレンタインデー当日だが。 すべてのチョコを配り終えて帰ろうとすると、男性30名の皆が大声で、「さとちゃ~~~ん。(参考ですが、当時から我が愛称は“さとちゃん”でした。)今日はありがとーー!! ホワイトデー楽しみにしててね!!」と叫んでくれるではないか。

 そのホワイトデーが、1か月後にやってきた。
 私が出勤すると、な、な、なんと!! 
 30数個の絢爛豪華なホワイトデープレゼントが待ち構えていた!!
 (既にバックナンバーにて、その内容を披露しているが繰り返すならば。)
 真っ赤な薔薇の花束、ブランド物の数々、オルゴールに素敵な日記帳、4枚に及び綴られた手紙、番外編ではデートのオファー。 etc……
 抱えきれない程のホワイトデーのお返しが、我が手元に届けられた!

 ちょうどこの直後、2度目の大学を卒業して大学院進学(及び夜間は公立高校教諭)を控えていた我が身だったが。
 職場の皆さん、その事実を重々ご存じでおられ、それを祝福する内容だった。
 そして、そのホワイトデーの2週間後頃に私はラウンジコンパニオンを卒業して、新たにそれらの道程へと前進したものだ。


 確かに、「義理」とは言えどもその内容は多岐に及ぶであろう。
 この私のように、ホワイトデーがまさに卒業(人生の分岐点)と重なるような偶然もある。 

 まさに、実に思い出深いホワイトデーだったものだ。


 で、「デートのオファー」はどうしたかって??
 この件に関しても、本エッセイ集バックナンバーにて公開済みだが。
 相手が19歳のコック見習の男の子だったため、複数の男女でドライブをすることにして。 お台場まで行きましたよ!
 皆、真面目ないい子ばかりで、既に30歳を過ぎていた我が身にして春先の楽しい一日を過ごすことが叶いました。😊 😃