本日取り上げる話題が真実か偽りかの検証をせずして記事として綴ることを、最初にお断りしておく。
20歳代の若かりし頃に、背筋がゾッとして全身の血の気が引くような話を知人より耳にした。
まずは、その“奇談”から紹介することにしよう。
知人の知人が、海へ海水浴に行った時の話である。
泳ぎの得意なその人物は、海の中で素潜りを楽しんでいたらしい。そうしたところ、海中の岩に膝をぶつけてしまい、負傷したとのことである。
傷が深いため病院を受診し、傷口を縫合して様子をみていたところ、日数が経過し傷口は塞がって治ったかにみえたそうだ。
恐怖はここからはじまる…
どういう訳か、治ったはずの傷口辺りが腫れて日ごとにどんどん盛り上がってくるのだそうだ。その盛り上がり様が尋常ではないため、再び病院を受診し、再検査したところ…
な、な、なんと!!
フジツボが膝の骨に寄生し、体内で増殖を続けていたそうである!!
海中の岩に膝をぶつけた時に岩に付着していたフジツボが体内に入り込み、骨に寄生し増殖したものと考えられるそうだ。
その人物は膝の骨からフジツボを除去する再手術を受けた、とのことである。
知人よりこの話を耳にしたとき、背筋がゾッとしつつも、疑り深い私は内心は冷静だった。当時医学関係の仕事に従事していた私は、学術的に考察した場合、人間の体内でフジツボが増殖し得るのかどうかについては半信半疑のまま月日が流れた。
先だって2月18日(水)の朝日新聞夕刊 環境面の「外来フジツボ 勢力拡大」と題する記事を見てすぐさま、若かりし頃に耳にした上記の“フジツボ奇談”が私の脳裏に蘇ったという訳である。
この朝日新聞の記事を読むと、もしやフジツボは人の体内でも骨に寄生して増殖し得るのか?!と再認識させられるほど、フジツボの繁殖力は旺盛であるようだ。
では、朝日新聞記事の一部を以下に要約して紹介しよう。
中米パナマ原産のフジツボが本州沿岸に侵入し繁殖を始め、在来産のフジツボを押しのけて勢力を拡大しており、日本の磯の生態系を変えてしまうのではないかと心配されているとのことである。
日本への定着が確認されたのは、ココポーマアカフジツボと名付けられているフジツボの一種で、繁殖力が強く在来種のフジツボ類を押しのけるように生息域を拡大しているらしい。
フジツボの幼生が船に付着して成長し、運ばれた先の海域で新たな幼生を放出したのが原因と研究者は見ているそうである。
進化論で有名なダーウィンは、フジツボの研究者としても活躍していたそうだ。(これは私は初耳ながら大変興味深い。)このココポーマアカフジツボを始めて論文で発表したのはダーウィンであるそうだが、ダーウィンは「種の起源」を発表する前からフジツボ研究者として活躍していたとのことである。
ダーウィンは絶海の孤島であるガラパゴス諸島を訪ね、隔離された環境で独自の進化を遂げた生物たちを知り、その体験が進化論のヒントとなり偉業を成し遂げたらしい。
(この外来性のフジツボは漁業用の浮きなどにも付着するとして、プラスチック製の浮きに付着したココポーマアカフジツボの写真がこの朝日新聞記事に掲載されている。この写真を見ると、上記“フジツボ奇談”において人体の骨に寄生して増殖したフジツボの話がリアリティをもって私に迫ってくるのがまた怖い…)
上記朝日新聞記事の最後に大学教授の見解が綴られている。
「ダーウィンの時代は今のように海上交通機関が発達していなかったが、もしダーウィンが現状を知ったら、きっと残念に思うでしょう。」
そもそも人間がもたらした科学や経済の発展と共に、生物群も自ら生き長らえようとする生命力故に、世界に張り巡らされた交通機関等を経由して世界各地に蔓延するのは、今の時代、もはや自然の摂理の一部として容認するべきかと私は捉える。
このような自然の底力を、地球上の生命体としては歴史が浅い人間の微々たる力で抑制しようとするのは、浅はかな人間の思い上がりであるようにすら私は考察する。
フジツボの繁殖力は不気味ではあるが、今後の科学はこの種の生命体を利用するべく発想転換する時代に移行しているようにさえ感じるのは、私だけであろうか。
20歳代の若かりし頃に、背筋がゾッとして全身の血の気が引くような話を知人より耳にした。
まずは、その“奇談”から紹介することにしよう。
知人の知人が、海へ海水浴に行った時の話である。
泳ぎの得意なその人物は、海の中で素潜りを楽しんでいたらしい。そうしたところ、海中の岩に膝をぶつけてしまい、負傷したとのことである。
傷が深いため病院を受診し、傷口を縫合して様子をみていたところ、日数が経過し傷口は塞がって治ったかにみえたそうだ。
恐怖はここからはじまる…
どういう訳か、治ったはずの傷口辺りが腫れて日ごとにどんどん盛り上がってくるのだそうだ。その盛り上がり様が尋常ではないため、再び病院を受診し、再検査したところ…
な、な、なんと!!
フジツボが膝の骨に寄生し、体内で増殖を続けていたそうである!!
海中の岩に膝をぶつけた時に岩に付着していたフジツボが体内に入り込み、骨に寄生し増殖したものと考えられるそうだ。
その人物は膝の骨からフジツボを除去する再手術を受けた、とのことである。
知人よりこの話を耳にしたとき、背筋がゾッとしつつも、疑り深い私は内心は冷静だった。当時医学関係の仕事に従事していた私は、学術的に考察した場合、人間の体内でフジツボが増殖し得るのかどうかについては半信半疑のまま月日が流れた。
先だって2月18日(水)の朝日新聞夕刊 環境面の「外来フジツボ 勢力拡大」と題する記事を見てすぐさま、若かりし頃に耳にした上記の“フジツボ奇談”が私の脳裏に蘇ったという訳である。
この朝日新聞の記事を読むと、もしやフジツボは人の体内でも骨に寄生して増殖し得るのか?!と再認識させられるほど、フジツボの繁殖力は旺盛であるようだ。
では、朝日新聞記事の一部を以下に要約して紹介しよう。
中米パナマ原産のフジツボが本州沿岸に侵入し繁殖を始め、在来産のフジツボを押しのけて勢力を拡大しており、日本の磯の生態系を変えてしまうのではないかと心配されているとのことである。
日本への定着が確認されたのは、ココポーマアカフジツボと名付けられているフジツボの一種で、繁殖力が強く在来種のフジツボ類を押しのけるように生息域を拡大しているらしい。
フジツボの幼生が船に付着して成長し、運ばれた先の海域で新たな幼生を放出したのが原因と研究者は見ているそうである。
進化論で有名なダーウィンは、フジツボの研究者としても活躍していたそうだ。(これは私は初耳ながら大変興味深い。)このココポーマアカフジツボを始めて論文で発表したのはダーウィンであるそうだが、ダーウィンは「種の起源」を発表する前からフジツボ研究者として活躍していたとのことである。
ダーウィンは絶海の孤島であるガラパゴス諸島を訪ね、隔離された環境で独自の進化を遂げた生物たちを知り、その体験が進化論のヒントとなり偉業を成し遂げたらしい。
(この外来性のフジツボは漁業用の浮きなどにも付着するとして、プラスチック製の浮きに付着したココポーマアカフジツボの写真がこの朝日新聞記事に掲載されている。この写真を見ると、上記“フジツボ奇談”において人体の骨に寄生して増殖したフジツボの話がリアリティをもって私に迫ってくるのがまた怖い…)
上記朝日新聞記事の最後に大学教授の見解が綴られている。
「ダーウィンの時代は今のように海上交通機関が発達していなかったが、もしダーウィンが現状を知ったら、きっと残念に思うでしょう。」
そもそも人間がもたらした科学や経済の発展と共に、生物群も自ら生き長らえようとする生命力故に、世界に張り巡らされた交通機関等を経由して世界各地に蔓延するのは、今の時代、もはや自然の摂理の一部として容認するべきかと私は捉える。
このような自然の底力を、地球上の生命体としては歴史が浅い人間の微々たる力で抑制しようとするのは、浅はかな人間の思い上がりであるようにすら私は考察する。
フジツボの繁殖力は不気味ではあるが、今後の科学はこの種の生命体を利用するべく発想転換する時代に移行しているようにさえ感じるのは、私だけであろうか。
ここにも地球温暖化の影響が出ているのかも?
ダーウィン生誕200年に因み、私のブログでも関連情報を綴りましたが、併せて大変興味があります。
外来種は今、日本各地で大きな問題になっています。私の卑近な例を申しますと琵琶湖のそれです。
交通機関が発展した今日に於いて、外来種は簡単に日本に上陸する事が出来ると思います。
生きる為と子孫を反映させる為の驚くべき彼らの知恵に私は圧倒されます。
「人間の存在とは何か」も考えさせられます。
切ったところから除去した者がいました。
その生命力は、すごいですね、医学にも応用できればと思います。
海の外来種は、船がいかり等から持ち込むことが多い様ですが、交じり合って新品種が出てくろ可能性も高いそうです。
やはり強い品種は、使い道を研究して欲しいですね。
と言うより、生命力の強さに驚嘆します。
主にタンカーでの「バラスト水」による持込はもはや止める事ができないようですね。
危ないと言われながらも経済的に安価なバラストに水を使用することはやめられない。
今や貿易港は外来種でいっぱいですよね。
まあ、それどころか陸上でも私の周りでは毒蜘蛛やカタツムリが氾濫してます。港が近いので…ブログでも紹介してますけど。
フィールドでもモズクカニやジャンボタニシ。セイタカアワダチソウは普通に。
私がバス釣りしてるのは「そこにいるから」で決して違法放流してるのではなく。
亀も飼っていますがこれも外来種。「ミドリ亀」は夜店で普通に売ってますが在来種、石亀・草亀の脅威。ですが諸事情で規制なし。
結局は人の「都合」ですよねぇ…。
本来海水のなかに生息するフジツボが、人体の中で成長できるとすれば、これはすごいことですね。
医学や科学や生物学に大きな影響を及ぼす何かがありそうですね。
一日も早く深掘りして研究をしてほしいものです。
それでもタイ類の骨に異常が発見されたとのの報告は聞いたことがありません。従って口から入ったものについては大丈夫だと思います。問題は生きた卵などが傷口などから闖入した場合なのでしょう。釣りなどをしていると、フジツボに肌をこすって怪我をした事もありますが、怖い話です。外航船の船底に付いてきた貝類が繁殖する事が増えているようですが、船底塗料で、ある程度付着を防ぐ事ができます。しかし、現在では海洋汚染防止法で船底塗料の使用に制限があるかもしれません。花粉も含め微生物と言うのは目に見えないだけに怖いです。
人間て、どうしてこんなに愚かで勝手で単細胞の生き物なのでしょう。何だか嘆かわしく思えてしまいます。
ドカドンさん、フジツボの繁殖適応温度は何度位なのでしょうね。その辺が、人間の体内でも繁殖し得るのか否かの判断材料のひとつかと昔から考えています。
ガイアさん、外来種を誘き寄せたのは人間であるのに、その外来種を迷惑がって手を焼いている人間の一人芝居の姿が、私の目には滑稽にすら映ります。(誘き寄せた人間と手を焼いている人間は別人でしょうが…)
ヨッシーさんのご親戚にもフジツボが体内に寄生した疑いのある方がいらっしゃるのですね!
複数の人間の体内にフジツボが繁殖したとすると、この話の信憑性はありそうですね。
今の時代の環境に適応した生命力の強い新種がどんどん誕生しそうですね。
すーさん、生命力の強さとはまさに脅威ですね。こういった“命”に対する深い思慮もなく地球をいじくり回す人間の愚かさが浮き彫りになります。
さすが“釣り人”のじぇ~んさん、お詳しいですね!!
そして“外来種”と共に暮らしていらっしゃるのですね。
外来種の繁殖はまさに人間のエゴの結果だと思います。
ロングさん、本当に単に不要なものとして“排除”するのではなく、その繁殖力、生命力を研究して有効利用でもするべきかと思います。
以前大量発生した「エチゼンクラゲ」の成分は医学的に研究され、有効利用の方向性を見出しつつあるようですね。
isseiさん、食用として体内に入ったものは消化されるため、成分が変化するのでしょう。傷口から直接体内に入ったものが繁殖し得るのかどうかが気がかりです。
フジツボは美味しいらしく、湘南あたりで食すことができるという情報も別便でいただいていますよ!
佐武さん、これが真実だとすると本当に怖い話です。この話が真実だとして、体内からフジツボを除去せずに繁殖を続けさせた場合、どちらがどうなるのでしょうかね???
フジツボが体内で繁殖というのは単なる都市伝説でありえないと思いますが。
固着するためには親フジツボじゃなくて海中を泳ぎ回っているエビみたいな動物プランクトンの状態の幼生が傷口に入る必要があるし、繁殖するためには複数の個体が隣接して固着する必要があります。親フジツボがイキナリ人体の組織に食い込むわけではないです。仮に幼生が体内に入り込んでも逆に白血球に喰われておしまいじゃないでしょうか。
生きたフジツボを観察すると、ひょいひょいと触手を盛んに伸ばしては戻しを繰り返してプランクトンを摂取しようとしていますが、傷口が綴じて人体組織の中に取り込まれている状態で触手を伸ばせるわけもなく、繁殖のために触手を伸ばすのも無理だと思います。
でもまあ、問題はそこではなくて生態系が侵されているということですよね。
適応する水温から北進が限られる可能性はありますが、水温に対する適正が高いと、神戸に入港した外国船を起源に、わずか数十年で日本中の岸壁を覆い尽くしたムール貝のように広がり、在来種のフジツボが絶滅の危機に陥る可能性がありますよね。
多分、外洋を往来する大型船にくっついている大きなフジツボがそれなんだろうと思いますが、最近になって勢力拡大が顕著になってきたのは温暖化とも関係があるのでは。
なんとか増殖を防ぐ手立てはないものでしょうかね。