原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

左都子の「自然科学概論」 小講座 Ⅻ

2021年08月11日 | 学問・研究
 (冒頭写真は、原左都子2度目の大学にて受講したA先生による「自然科学概論」の講義ノートより転載したもの。)



 哲学者A先生による「自然科学概論」の講義は、中世ヨーロッパへ移ります。

 最初に、用語の説明をしておきましょう。

 エピステーメー とは。
 
 エピステーメー(英:episteme, 仏:épistémè)とは、ギリシャ語で「知」や「認識」を意味する用語です。 フーコーはこの用語を「ある時代と社会における知の枠組み」として用いました。
 フーコーの議論は『言葉と物』(1966)で提示されたものです。やや乱暴な言い方が許されれば、この著作は西欧史において人間が世界をどう理解したのかという認識論を扱っており、フーコーを一躍有名にした代表的な研究の一つです。
 その際に登場する概念が「エピステーメー」ですが、この概念は科学史における「パラダイム」という用語と混合されがちですので注意が必要です。

 (ネット情報より引用したもの。)


 それでは、A先生の講義に入りましょう。

          
 エピステーメーは、scientiaと訳された。
 予測性は重要ではなく、原因を挙げて説明することを重要視した。
 四原因説により説明するのが科学。

 光学 optic、機械学muchanics、天文学は、無条件には科学でなく、低い位置づけにあり、“中間科学”と呼ばれた。

 天文学情報こそが貴重であり、必要だった。
 星表、 アストロラーベ論、 『アルマゲスト』などが存在したが、
 あまり真面目に取り組んだようではない。


           
 ヨーロッパのArts学部に 自由七科があり、この中に天文学が位置した。

 この天文学の中で何を教えたか?
 教科書『天球論』Johannes de Sacrobosco  (John of Holywood 1230-1255)
 これはエレメンタリーな本であった。
 これに対し、『惑星論』は付加的な教科書であり、現在でも400冊以上保存されている。
 参考だが、『アルマゲスト』は40冊以下しか保存されていない。
 アラビアの天文学に比してレベルは低く、大天文学者も存在しない時代だった。
 そのままの状態で近代へ突入する。

 何故、ヨーロッパ近代が始まったか?
 これに関しては、イタリア・ルネッサンスとの関係が不可欠であり、
 科学革命に繋ぐ接点になるような人物の存在が不可避だった。

 それこそが、レオナルド・ダ・ビンチ。

 ルネッサンスでは教会か世俗かが問題となるが、世俗権力こそがパトロン的役割を果たした。 
 そこでは、人間中心的な見方が出て来る。
 人間の活力が高く、好奇心が強い時代だった。
 発見の時代、新大陸の発見であり、経済的投機がなされた。

 「科学革命」と古代の再発見がどう結びついているかにつき、
 プラトンは『ヘルメス文書』を記した。

 そこに、エピクロス、ルクレティウス も加わってくる。


やっていたら注意 寿命を縮める8つのこと

2021年08月10日 | 医学・医療・介護
 上記の表題は、今朝方見たネット情報のテーマを丸ごとパクったものだ。


 
 本日は、このテーマを原左都子自身の生活パターンに照らしつつ、日頃の行動を振り返ってみようとの趣旨だ。


 <序章編> として、ポテトチップスの大袋を抱えて食べる若き女性の写真が掲載されていた。


 原左都子もこれで失敗している。
 時は高校2,3年時、17,8歳頃の大学受験期に、我が進路に関する親どもからの歪み切った“縛り”に遭遇した時期に一時精神不安定状態に陥り、“過食症状”が出てしまった。
 その精神不安定状態を、どういう訳か私は“大食い”で満たそうとしたようだ。
 ポテトチップスも含め、お菓子の大袋を多い時では2袋程“一気食い”したり、同じく食パン一斤を一度に食べてみたり…
 我が愚かな親どもは、そんな娘の異常行動を傍で見つつ、長身スリム体型だった私がやっと太ってくれる!と喜んで放置した。
 ただ私自身がその病理に気付き、大学入学後はすっかりその悪癖から自力で立ち直れたのが幸いだった。 
 その後は高齢域に達した今現在に至るまで、長身スリム体型を維持し続けている。



 それでは、このネットテーマの本論に入ろう。


 1.  ドラマの一気観
 
 これに関しては原左都子の子供時代から現在に至るまで、そもそもテレビに対してさほど興味が無い身としては、縁が無い。


 2. ネガティブな気持ち

 人間誰しも気持ちの抑揚があるのは当然であり、時にはネガティブな気持ちに陥る時もあろう。
 要するにいつもネガティブな気持ちが優先している人が、如何にそれを乗り切るかが問題だ。
 特にうつ症状等々精神疾患が疑われる場合は、早期の改善を要するということであろう。


 3.   都会暮らし

 ええーー!? これを責められると原左都子としては困惑するなあ。
 好きでわざわざ過疎地から大都会に出て来て、既に40年を超えている。
 夜な夜な、我が集合住宅高層階より新宿副都心超高層ビル群の夜景を楽しむ日々だ。
 むしろあの過疎地の無機質感を思い起こすに、二度と田舎暮らしは避けたいと思うばかりだ。


 4.  往復1時間を超える通勤

 これも大都会暮らしの身にして避けられない日課だった。
 ただ私が工夫したのは、ゲロ込みの通勤ラッシュだけは回避することだった。 いつも職場より都心部に住居を構え逆方向への通勤とすることにより、通勤ストレスは大幅に回避できたと振り返る。


 5. 早めの退職

 この項目の意味合いとは、ずっと一企業に勤務した人物の退職が早かった事例を取り上げているのだろう。
 原左都子の場合は人生途中に2度目の大学への再入学に伴い、大幅な職種変更により主体的な転職を試みたり。 高齢出産後の期間はしばらく育児に専念後、また復職したりのバラエティに富んだ職業人生を歩んできていることが功を奏して。 
 ずっと一企業に所属し続けたとの経験が無いため、論評不能だ。


 6.    孤独でいること

 これが辛いのは重々理解可能だが。
 実は今現在の先進国に於いては、特に高齢域に達してそれを余儀なくされる人種が少なからず存在する運命にあるのではなかろうか?
 ただ、これに関しても本人の行動や気持ち次第であろう。
 原左都子自身に関しては、まだまだ娘のサリバン業が我が生きがいでもある事実に、感謝したい立場だ。


 7. 夜更かしと寝すぎ

 この項目も、私にとっては無縁だ。
 高齢域に達した今、夜になると眠くて仕方なく寝床に入ると必ずやすぐに熟睡できている。
 朝になれば、とにかく日々自宅から出勤している娘を自宅玄関口から見送ることが我がルーチンワークでもあり、寝すぎるなどとは無縁の生活を営めていることを娘に感謝だ。


  8.  乱れた食生活

 これにも縁が無いなあ。
 そもそも長身スリム体型を一生涯に渡り維持し続けたい、との理想を追いかけている原左都子であるし。 しかも元医学関係者である私が、その方面に於いて失敗をする訳もない。



 最近嬉しいことがあった。
 娘の職場での強制健康診断結果に関してだが。
 その結果が(瘦身注意以外は)素晴らしいまでに何の問題も無かったのだ!!
 これぞ、我が娘に対するサリバン力の賜物だ!
 (「痩身」に関しては原左都子自身の好みでもあり、娘に対しても「太って何の利益も無い!」を言い聞かせている立場にある。)

 そのサリバン指導に日々従順に従ってくれている娘の健診結果が、これ程までに素晴らしい事実を垣間見せてもらい。

 元医学者・教育者でもある我が人生における上京後のすべての行動に於いて、今のところ何の誤りも無い事実を自ら褒めたいものだ。


上野動物園の双子パンダ、こんなに大きくなったのね!!

2021年08月09日 | 雑記
 (冒頭写真は、朝日新聞2021.08.07記事より転載したもの。)


 この双子のパンダは、今年2021年6月23日生まれだ。
 メスとオスが一匹ずつで、8月5日時点でメスが2088グラム、オスが1818グラムで健康状態は良好とのこと。

 現在、上野動物園ではこの双子のパンダの名前の公募をしていて。
 その名前は、カタカナ9文字以内で、誰でも応募OK。
 8月20日まで応募受付中のようです。

 詳細は、上野動物園の公式サイト「東京ズーネット」をご覧ください。



 上野動物園と言えば。

 原左都子は動物園や水族館鑑賞が、美術鑑賞と並行して好きな部類の人間だ。
 時間があると、昼間一人で電車に乗って都内のそれら施設を訪れていたのだが。
 このコロナ禍以降は、残念ながら自由にいそいそと出かけられる状態ではなくなっている。


 そんな中昨年9月に、まさに上記の「東京ズーネット」から予約を入れて、娘と二人で出かけた。

 その時の写真の一部を、以下に再掲載させていただこう。

           

           

           

           


           

           

 都内の新型コロナ感染者数が、昨日日曜日は4000人超と聞く。

 いくら予約制とはいえ、しばらくは人混みの中への外出は控えるべきだろう。

 上記双子赤ちゃんパンダが小さくて可愛いうちに、現地でご面会することが叶うだろうか???


菅首相は愚かにも「五輪」を政治利用しようとしたが…

2021年08月08日 | 時事論評
 冒頭から、今朝方見たネット情報を引用しよう。



 コロナ感染急増、政権に打撃=菅首相、危機感伝えきれず―五輪閉幕

   2021/08/08 07:11

 8日閉幕の東京五輪。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言下で、菅義偉首相は競技のほぼ全てを無観客とするなど「安全・安心の大会」実現を目指したが、国内は爆発的な感染急増が止まらない。国民に危機感を伝えきれないまま、医療崩壊などの事態を招けば、政権への打撃は避けられない。
 「これまでに経験したことのない感染拡大が進んでいる」。首相は5日、政府の新型コロナ対策本部でこう訴えた。その一方で、首相はこの日も含めて連日のように、日本選手の金メダル獲得をツイッターで祝福。自民党内からは「はしゃいでいるように見える」(中堅)との不満が漏れる。
 コロナ禍の五輪開催に、国民の視線は厳しい。首相は6日の記者会見で「五輪が感染拡大につながっているという考え方はしていない」と影響を否定したが、政府による帰省の自粛、飲食店の酒提供停止などの呼び掛けが、理解を得られにくくなっているのは明らかだ。 政府分科会の尾身茂会長も「五輪をやるということが人々の意識に与えた影響はあるのではないか」と指摘した。
 大会中、感染力の強いデルタ株の猛威は全国に波及し、陽性者は累計で100万人を突破。首相は緊急事態宣言の拡大・延長に追い込まれた。政府関係者は「東京は危ない状況だ。このまま行けば重症者や死者が増える」と警鐘を鳴らし、一部の専門家は全国への宣言発令を求める。
 五輪の祝祭ムードを政権浮揚につなげ、衆院選や自民党総裁選を乗り切る―。そんな首相の目算は感染拡大で狂った。菅内閣の支持率は過去最低水準に落ち込み、好転する兆しは見えない。
 この間、重症者ら以外は自宅療養を基本とする政府の新方針は、与党の反発を受けて「中等症も原則入院」と説明の修正に追い込まれた。首相が切り札と位置付けるワクチン接種も、都市部などでは予約が取りづらい状況が続く。
 政権内で五輪開催の評価は定まらない。「世界中のアスリートが頑張っているのを見て、やれてよかった」(河野太郎規制改革担当相)との声がある一方、自民党幹部は「五輪が盛り上がるほど、『なぜワクチン接種が進まないのか』という批判になる」と懸念を隠さない。
 野党は「五輪を政治利用しようという考えが愚かだ」(立憲民主党幹部)と対決姿勢を強める。
 24日には東京パラリンピックが始まる。官邸幹部は「淡々とやるだけだ」と中止論を否定。政府は近く、大会組織委員会や東京都などとの5者協議を開き、観客の扱いを決めるが、31日が期限の緊急事態宣言は再延長の可能性も取り沙汰されており、五輪同様に無観客となる公算が大きい。

 (以上、ネット情報より一部を引用したもの。)



 原左都子の私見に入ろう。


 この菅首相に関する問題に関しては、政府分科会の尾身会長がおっしゃるところの、「五輪をやるということが人々の意識に与えた影響はあるのではないか」との指摘が物語る通り。
 まさに、菅首相の始終一貫しての 「五輪が感染拡大につながっているという考え方はしていない」との見識が諸悪の根源であったことだろう。
 自民党幹部内にすら、自民党幹部は「五輪が盛り上がるほど、『なぜワクチン接種が進まないのか』という批判になる」と懸念を隠していない実態であり。
 野党側が、「五輪を政治利用しようという考えが愚かだ」(立憲民主党幹部)と対決姿勢を強めるのは自然の成り行きであろう。

 
 昨日あたりから、世は「お盆休み」に入ったようだ。
 どうやら五輪に引き続きこのお盆休み中の人の動きが、昨夏に比しかなり増加している様子だ。
 東京駅から新幹線に乗車する人混みの映像をニュース報道で垣間見たが、十分に多数の人民の国内移動が既に始まってしまっている。

 この動きも、東京五輪に連動してのことだろう。
 この夏もコロナ感染防止策として、何処へも旅行等で移動する予定を敢えて計画していない私としては、この間都内の人口が減ることは正直言ってありがたいが。
 この人民国内移動が、五輪期間に増して日本中でコロナ禍の感染拡大を膨大化する事実は重々予想可能だ。

 昨夏は国や都は国民に対し「移動を控えるように」と厳しく指導していたはずなのに、何故今年は野放図にそれを認めているのか?
 五輪を開催したことを正当化するためには、政府や都としてはその後引き続くお盆時の人民移動を塞き止める訳にはいかない、との論理なのだろう。
 

 新型コロナ感染者数は、2週間後に東京都内で10,000人/日になると専門筋は予想している。
 政府や都の思い切った対コロナ政策や国民指導なくして、この空恐ろしい数値の打破は実現不能であろう。


 本日、やっと東京五輪は閉幕を迎える。
 これを機に政府や都には、今までにないような思い切った厳しいコロナ禍感染防止対策を打ち出すことに、是非共期待したい。


明日閉幕する東京五輪、一貫して開催反対派だった原左都子からの苦言

2021年08月07日 | 時事論評
 冒頭から、朝日新聞2021.08.07付社説「五輪閉幕へ 問題放置せず検証急げ」の記事内容を、以下に要約引用する。


 東京五輪は、明日最終日を迎える。
 巨額の税金を投じ、新型コロナ禍による開催の1年延長という異例の経緯をだどった末に、世論を二分して強行された大会である。
 政府、東京都、大海組織委員会には、持ち上がった問題を整理し、これまでの対応を検証して、結果を国民そして世界に報告する義務がある。
 2016年大会の招致に失敗し、再挑戦を掲げた11年以降、様々な疑問や懸念が指摘されたが、多くは納得できる説明のないまま放置されてきた。 招致をめぐる贈賄疑惑、膨れ上がる経費の詳細。 当初掲げられた「復興五輪」の理念もうやむやになった。
 浮き彫りになったのは、責任の所在を明確にしないまま不都合な話ややり過ごし、既成事実を重ねていく、まさに最近の政治そのままの姿だ。(中略)
 約束した「検査と隔離」を柱とするコロナ対策も同様だ。
 例えば疑念が持たれている大会ボランティアの検査実態について、組織委は日々稼働した人数や検査件数を明らかにせず、ただ「ルールを守るようにお願いしている」で済ませてきた。 遅きに失したとはいえ、具体的なデータを示して課題と教訓を共有するとが、日本からのウィルス持ち帰りを警戒する世界への務めだ。 口にしてきた将来へのレガシー(遺産)とは、そういうことではないのか。 (中略」)
 そのために欠かせないのが記録の保全と公開である。98年長野冬季五輪でも、帳簿類が焼却されていて、真相の解明に至らなかったとの苦い経験がある。
 政府、都、組織委それぞれに活動内容や意思決定に至る文書類があるはずだ。 文書管理を徹底して国民への説明責任を果たすよう、改めて念を押しておきたい。
 
 (以上、朝日新聞本日の「社説」より一部を要約引用したもの。)



 原左都子の感想及び私見に入ろう。

 上京後、既に40何年かの年月が流れているが。

 これ程までに大都市東京で重苦しく危険な空気を吸わせられたのは、この五輪期間が初めてのことである。

 最初は何と無謀にも、この五輪を観客を入れて実施するとの政府、都、組織委の指針だった。 コロナ感染爆発的拡大にもかかわらず三者はそれを譲らず、一都民としてやきもきさせられていると、やっとこさ開催直前に無観客が決定した。

 ただ五輪中継テレビ映像をニュース報道等で垣間見るに、何処の五輪会場も会場内外が人出でごった返している。 その人出を制止するふうでもなく、ボランティアらしき係員がただプラカードを持って突っ立っている。
 あれじゃあコロナ感染が拡大するのもやむなし、と思いきや。 五輪期間中に、東京都のコロナ感染者は5000人/日規模にまで達する始末。
 今後ますます急激にコロナ感染者が増加し、8月中旬ごろには感染者数が10,000/日までに達するとの、医師会等よりの空恐ろしいまでのコロナ感染者数等の試算発表にもかかわらず。
 菅首相は、「高齢者の重症者数は減少しています」等々、究極“いいとこどり寝とぼけ”発言しか発しない。

 そんなこんなの混乱が五輪期間中日々繰り返され、それでも明日やっと!!


 東京五輪は終焉を迎える。

 少しは都民として安心して暮らせる日々が蘇るのか?
 そんなはずはあり得ないが、とにかく五輪が閉幕することに心底安堵感すら抱かされる。

 それにしても、上記朝日新聞社説が指摘しているがごとく。
 政府も都も組織委も、五輪閉幕後の五輪関連各種事項の検証こそが大仕事であろう。 その検証作業の手抜きが許されるはずもない。
 どうかその検証作業に今後は尽力して、国民が納得のいく説明責任を果たし。
 まさに東京五輪開催前に豪語していた、五輪に於ける将来へのレガシー(遺産)を残して欲しいものだ。  (所詮、戯言だったのか???)