となると、即座にさらに大きな問題になるのが、2015年に文科省(当時は、下村博文文科相)がこの団体の改名を認め、180名もの自民党国会議員がこの団体と相互援助関係を持ってきたこと。議員が団体の広告塔を務め、教会員がその選挙を熱烈支援するという互恵関係である。広告塔の一例をあげれば、萩生田光一元文科相、現政調会長などは、会合への出席挨拶どころか、そこでの講演を行ったうえに、会費まで納め、「選挙におけるボランティア支援」を受けて来たという。
このように、最大派閥の大幹部、下村氏とか萩生田氏とかが率先して関係を持ってきたからこそ、若手議員たちもこう答えてきたのであろう。「関係を持っていて、何が悪いのか、分からない」
これも一重に選挙の為なのだが、他方で自民党はこんな対照的なこともやって来て、当事者一切の抗議に説明責任を果たさず、耳さえ貸さなかったのである。日本学術会議会員推薦名簿の6人を任命拒否。拒否された6人はいずれも人文・社会系の学者で、けっして自民党に優しいとは言えぬ論陣を張ることになっていた人々なのだろう。それも純粋に学問の帰結なのだが、こちらは歴史的によく起こった「焚書坑儒」と批判されてきたわけである。
選挙のために、あるいは似非宗教の広告塔を務め、あるいはある学者らを社会から隔離、圧殺しようという悪事も何のその、手段を選ばず何にでもとびつく自民党なのである。最大派閥のボスのモリカケ、サクラ関連(前夜祭における個人後援会幹部への「饗応」を含む)も、何よりもこの事を示している。