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所属大学の安倍晋三評価   文科系

2023年07月09日 21時35分56秒 | 国内政治・経済・社会問題
  所属大学の学生・安倍晋三評  
 書評「安倍晋三の正体」②

 この本から、所属大学の安倍晋三評を紹介してみよう。「安倍の母校である成蹊大学の元学長で国際政治学者の宇野重昭」、および「留学していた」とホームページに載せていた南カリフォルニア大学の評である。

『 安倍君は保守主義を主張している。それはそれでいい。ただ、思想史でも勉強してから言うならまだいいが、大学時代、そんな勉強はしていなかった。ましてや経済、財政、金融などは最初から受け付けなかった。卒業論文も枚数が極端に少なかったと記憶している』
『 《安倍君には政治家としての地位が上がれば、もっと幅広い知識や思想を磨いて、反対派の意見を聞き、議論を戦わせて修正すべきところは修正するという柔軟性を持ってほしいと願っている》(以上、野上忠興『安倍晋三 沈黙の仮面』)』

 次は、安倍がかつて「南カリフォルニア大学政治学科に留学」と記していたので、当時この大学の広報担当者に確認を取ったところ、こんな答えが返ってきたと、紹介してあった。
『《シンゾウ・アベは78年の春期、夏期、秋期のみ在籍しています。その間は本学の正規の学生ですが、専攻はまだありませんでした。取得したコース(講座)は全部で六、そのうち三つは〝外国人のための英語〟です。政治学は入っていません。一コースは四単位ですから取得単位は二四。卒業できる数字ではありません》(「週刊ポスト」二〇〇四年二月一三日号』

 学生時代には、政治家になろうなどとは考えていなかったのだろう。なるつもりだったなら、こういう「学歴」は恥になると、普通の人間なら考えるはずだ。以降さぞ猛烈に政治学、経済学などを勉強したのだろうか?

 
(以上を送ってからの追加お知らせ)
  彼は多分この後も政治の勉強をしなかったのだ。その証拠を当ブログに僕は書いている。以下のエントリーを参照されたい。
『 安倍晋三氏は政治教養がない 2022年02月22日 』
 これの出し方は、こうする。右欄外今月分カレンダーの下「バックナンバー年月」をスクロールして2022年02月をクリック。すると、直上のカレンダーがその月分に替わるから、その中の22日をクリック。これで、エントリー欄がその日の原稿だけに替わり、該当のものがお読み願えます。






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書評「安倍晋三の正体」(祥伝社新書)   文科系

2023年07月08日 10時57分59秒 | 国内政治・経済・社会問題
 作家、適菜収(テキナオサム)が書いたこの本の内容を紹介したい。この全10章は、安倍について僕が思っていた以上の事をいろいろ教えてくれる。何回かに分けてぱらぱらと書くつもりだが、この第一回目は作者自身による「本書の構成」を転載する。

『本書では、テーマごとに、安倍という男の正体を明らかにしていく。
 第一章では極めて特異な人間が総理大臣になり、その政権下で一気にわが国が解体された理由について説明する。背後にはアメリカの世界戦略変更とわが国の知的基盤の崩壊がある。
 第二章では外交問題を扱う。対米、対ロシア、対韓国、対中国、対北朝鮮・・・。安倍は外交ですべて失敗し、全方位売国路線を突き進んだ。(中略)
 第三章では経済を扱った。(中略)
 第四章では安倍の政治観を検証した。安倍は保守を自称しながら、保守の対極にあるような政策を一貫して打ち出した。ここでは、いかがわしい勢力、偽装保守が政権中枢に食い込んだ理由も説明する。
 第五章では安倍が垂れ流した嘘・デマを検証した。にわかには信じがたいものが多いが、そこを確認すれば、総理大臣が嘘やデマを流したというより、職業的デマゴーグが総理大臣をやっていたという事実が明らかになる。
 第六章では安倍のバカ発言の数々を振り返った。バカがバカを担いだ結果、日本はバカな国になってしまった。
 第七章では安倍に関する一連の事件を取り上げた。安倍は追及から逃げ回り、結局何ひとつ解決しなかった。
 第八章では安倍と反社会勢力・詐欺組織・カルト宗教の関係を扱った。
 第九章では安倍の歴史観を検証した。その歴史観は極めて幼い。そもそも歴史を知らないので、議論は成立せず、妄想だけが暴走した。
 第一〇章では安倍の憲法観を取り上げた。改憲によって安倍が何をやろうとしていたかを示す』


 安倍という人間の質は、普通の言語能力と人間認識とを持っている大人なら、その国会答弁や態度を少し見聴きすれば分かるものだ。嘘、逃げ、誤魔化し、果ては恫喝・・・。が、この本ではそれ以上のことが「これでもか」と描き出されている。

 以降、彼が実際に発した言葉など、いろんな歴史的証拠をこの本からここに紹介していくつもりだ。こういう総理大臣の下でこそ、日本国家がここまで劣化したのである。
「国境なき記者団」発表の「報道の自由度」が、2010年には世界11位だったが、2016年には72位まで下がっている。嘘の政治を保守すべく、いろんな事を隠し、誤魔化す政治体制になっていったからだろう。中でも、国家基幹統計の改竄はこの間の国家実態を取り返しの付かぬ暗黒部分にしてしまった。国家基幹統計の政治における重要役割を理解できない頭脳の持ち主だったのである。「国家基幹統計に永遠の暗黒部分を作った日本国総理大臣」。
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福島原発「保安院の大罪」を振り返る  文科系 

2023年06月23日 07時56分56秒 | 国内政治・経済・社会問題
 福島原発事故汚染水放流問題が世界を騒がせている今、改めてこの問題を振り返ってみたい。日本原子力ムラ政治が、子どもらの甲状腺癌問題などを沈静化させることができても、外の「信用できぬ」と言う声は抑えられない。このブログで過去に書いた「この問題性のまとめ」四つの内、その第一、二番目を転載してみよう。


『 保安院の大罪(89) 「フクシマ」、悪行一覧表(1)  文科系
2012年11月12日 09時46分56秒 | 

 福島原発「事故」。これは同じレベル7のチェルノブイリと並べてこの世界に30年に一度もなかった大事故ということになる。人類の悪行も軽重、多種多様いろいろだが、これだけの悪行も戦争のない日本ではちょっと少ないという、そういうまとめを記しておきたい。あまりにも楽観的かつ断片的な擁護論などが巷にばらまかれすぎると考えていて、ここまでの拙稿「保安院の大罪」をざっと見直してきた、その末の産物だ。
 事故と言って済ませられない戦争にも匹敵するような意識的悪行、未必の故意と言える側面が存在すると思う。どれだけ多くの人々が故郷や家財を奪われたかとか、被爆地から避難所に立ち退きを迫られて命を縮めた人々の多さとか、予想される後遺障害の深刻さとかは、戦争を思わせる。また、この原因・背景に思いを馳せるなら、国権の最高機関国会が選んだ国会事故調査員会が「この事故にはいわゆる『規制の虜』が存在していた」と断言していることに注目すべきだろう。「規制の虜」、つまり原子力村への「規制側」の嘘、隠蔽、そういう世論工作などには、事故と言って済ませることができない犯罪的側面も多かったのではないかということだろう。事故以降無数に起こった嘘・隠蔽による事故の拡大などがまた、これを何よりも傍証していると思う。
 人の過失、未必の故意、犯罪などには軽重がある。権力者のそれはいかに重大なものになるか。政治がだらしない今、是非忘れてはならぬ事だと思うのだ。

1 直接の害悪の数々
①無数の人々の故郷や家財を奪った。子どものいる家庭には、「成人するまでは帰れない」と決意している人も多いだろう。
②避難生活を強いられた家族の多くの高齢者、病人などが、その命を縮めた。
③スピーディの非公開で浴びなくても良い放射能を浴びた人々も多い。
④後遺障害予測について、半減期の短い放射性物質や、線量が低くとも出る晩発性障害とかのことがほとんど論じられていない。
⑤高濃度汚染水を垂れ流した。これが海に沈んで、今でも高濃度汚染魚類が北20キロとかの遠隔地からさえ揚がっている。
⑥地下水汚染のことも、害の質、大きさが分かるのは遙かに遠い先の話だ。
⑦この垂れ流しについて、過失の度合い、つまり確信犯かどうかさえも、なにも明らかにされていない。
⑧吉田所長の「水蒸気爆発だ!」というテレビ画面音声も、その後きちんと訂正なり、追求なりの処理がなされたとは聞いていない。
⑨この水蒸気爆発は、毒性の高いプルトニュームMOX燃料を使った3号機についてのことであり、水素爆発よりも遙かに遠くまで重い物質を飛ばすから、極めて重大問題なのである。ちなみに、テルル132などという金属製の重い放射性物質が、7キロ先の浪江、大熊、南相馬まで飛んでいるとも報道された。』


『 2 事故処理経過での「失敗」とか「工作」とか
(11月13日掲載分です)

今回の一覧表は事故処理経過における数々の「失敗」とか「工作」とかをあげてみたい。こんなに違う2つの言葉を並べなければならぬのは、こういうことなのである。福島の事故処理経過を観ていくと、失敗なのか確信犯つまり隠蔽などの工作なのか、その区別が全く付かないのである。単なる天災のようなものならば、こんな執拗に僕も追わなかったろう。「失敗と言い合わせてはいるものの実は確信犯」ばかりに見える。こんな重大事故処理にあまたの頭脳が関わっていて、失敗と言うには単純すぎることばかりが目立ち過ぎるのである。すべてが責任回避とか、ガス抜きのように思えて、あまりにも国民を国民と扱っていないような無責任な政治ばかりが目だって、どんどん腹が立ってきたのである。

①スピーディの非公開は、北西方面に逃げた人々に多大な放射能を浴びさせた。該当町長の一人が、「これは殺人ですよ!」という有名な言葉をのこした事件である。国の責任者は後にこう述べている。「公開という考えが及ばなかった。反省している」。
 ところで、中日新聞がこの2月頃情報公開請求で入手した文科省資料にはこんな文章があったと報道された。
『文書には「世界版SPEEDIの試算結果は、関東および東北地方に放射性雲が流れるという結果。これらをみて、三役(文科相、副大臣、政務官)は一般にはとても公表できない内容であると判断」と記されている』

②高濃度汚染水の垂れ流しも過失ということになっている。それも、こともあろうにこんな言い訳が開陳されたものだ。海への流出口の目視箇所が瓦礫に覆われていて長く気付かなかった、と。これらの「失敗」が、最近の次の報道の大元になったのは間違いないだろう。原発から北20キロも遠くでとれた海底棲息魚などの放射能濃度が一向に下がらないのである。
 昨年5月13日の拙稿を抜粋する。
【 以前2号機が高濃度汚染水を垂れ流しにしていたと、大問題になったことがある。ところが、その2号機の垂れ流し目視点検が、4月20日で打ち切りになったのだという。そして酷いことに、こんなことが書いてあるではないか。
『福島第1原発3号機から11日、高濃度の放射能に汚染された水が海に流出していることが分かり、ほぼ同じ状況で流出した2号機の二の舞となった』
『11日昼に作業員がこの立て坑に水が流れ込んでいるのを見つけた。水位は上がっておらず、近くの海に漏れ出していると判断した』
 そして、今回の何よりも唖然とした話が、こうだ。
『3号機の立て坑は開口部にがれきが積み重なった状態で、11日に取り除くまでそもそも目視確認を一度もしていなかったことも分かった』 】
 一体この高濃度汚染水垂れ流しは、、いつから5月11日まで続いていたのだろうか。

③福島県立医大の副学長が本年1月、日本甲状腺学会会員の医師にこんな文書を出したらしい。
【2次検査の対象にならない子どもの保護者からの問い合わせや相談には「次回の検査を受けるまでの間に自覚症状が出現しない限り、追加検査は必要がないことをご理解いただき、十分にご説明いただきたく存じます」】
 これは、事故時18歳以下であった子ども36万人対象のうち、線量が高かった警戒区域13市町村、38,114人の子どもの検査結果発表にまつわるものである。チェルノブイリに詳しい医師などから大きな反論を喰らった文書だった。
 被爆児童の甲状腺追跡をなるべく福島だけに囲い込みたいということなのかなどと、勘ぐりたくなる。

④これは最近のことだが、「東北地方計約700カ所の放射能測定ポストすべてに10%ほど測定値が低くなるような過失があった」と報道された。原因は、計測器組み立て方のミス。なんでも脇に置いた電池関連の鉛が一部の周辺放射能を遮っていたというのだ。個人などの測定値に比べるとあまりにも数値が低いと話題になったところから調査、発見させられた「ミス」ということであった。10%低かっただけとは誰にも信じられていないのが、悲喜劇的な光景に見える。

(この項2は、⑤以下まだ続く) 今回の注。この後、2012年11月15,17日と続いて、終わっています 』


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日英でこの大差、「国会尊厳と嘘答弁」  文科系

2023年06月17日 08時30分16秒 | 国内政治・経済・社会問題
 英国BBCのジョンソン元首相裁き文章を読んだ。日本とは、何と大きな差があることか。安倍首相は国会で何百回も嘘答弁をした。それも、森友問題だけではなく、桜の会や加計問題でも十分すぎる程の嫌疑がある。それでも国葬された希な政治家となった。日本の国会の尊厳が吹っ飛んでしまっている証になるのだろう。流石、議員の2世、3世の高給就職口になっている「国権の最高機関」というだけのことはある、のかな。そういう3世である安倍の功績は、そういう高給就職口を長く長く守ったこと? 「いー加減にセイ」と言いたくなる。

『 何ということだ。英下院特別委員会が公表した報告書は、広く深く、ボリス・ジョンソン元首相の人格と品行をとことん非難している。

 率直に言おう。ジョンソン氏がうそをついたと、この報告書は断言している。特別委は15日、新型コロナウイルス対策のロックダウン中に首相官邸などでパーティーが開かれた、いわゆる「パーティーゲート」に関する調査報告書を公表した。報告書は、ジョンソン元首相がこの問題をめぐる答弁で「議会を故意にミスリード」していたと結論し、90日間の議員資格停止処分に当たるとした。(以下中略)

 わずか40週間前、ジョンソン氏はイギリスの首相だった。議会で圧倒的過半数を持つ政府のトップだった。その後、まずは閣僚席を追われ、一般議員が座る議場の後方席に追いやられた。そして、今や議会からも退場した。
 ジョンソン氏のキャリアは、同僚議員たちによって残酷なほどあっという間に解体された。今日のこれは、パンデミック中のパーティーだけに限った問題ではない。公職者の行動の、そして社会全体の根幹をなす、根本的な支柱のありようが問われているのだ。品行、ふるまい、信頼性、一貫性。真実を神聖視すること。うそを軽蔑すること。』

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ある還付金詐欺、その手口   文科系

2023年06月06日 02時55分35秒 | 国内政治・経済・社会問題
 ある友人から詳しく聴き取った標記のことを報告したい。こんな目に遭った人は恥ずかしくて隠すから、余計にこの詐欺が止まらないと考えてきた。実際にあったこんな話を広めるのは今や一種の社会福祉だと考える。

 その友人の妻がこの5月に郵便貯金残高50万円弱を丸々取られた。夫の方が、2日間にわたる電話などを聞いていて、「詐欺だよ。やめとけ」とか、「カードと暗証番号だけは気をつけろよ」と注意していたのに、夫が知らないうちにATMに出掛けていて、帰ってきたとたんに青い顔で、「詐欺だった。郵便局と警察に行く」である。こんな手口だったそうだ。

・詐欺に遭った前日に、市の医療保険関係者を名乗って「還付金がある。申請書類を送りたいけど・・」と電話があった。
・事実この還付金を何回ももらっている時だったし、夫婦の名前までちゃんと知っていたからすっかり信じ込み、乗ってしまったと、ご本人は後で語っていた。
・電話でATMに連れ出され、電話が言うままに「『その他』を押す」などの画面操作をしていった。そのときには、還付金請求書が出てくるものと信じこんでいたのだそうだ。そして、最後に暗証番号を押した時、預金明細書が出てきて残高ゼロになっていてもうびっくりという結末。
・「還付金詐欺は知っていた」し、還付金申請書類がATMから出てくるというのもおかしな話なのだが、最後まで「申請書類が出てくる」と信じこんでいたのだそうだ。申請書請求にカードと暗証番号というのも全くおかしな話なのだが、信じ込むって恐ろしい。

 なおこのご婦人は80歳過ぎだが、国立大学を出た元高校教師で、認知症の気もない方である。

 以上、こういうのを知らせ合うのは、デリバティブやクレディ・スイスの社債のような大損を知らせ合うのと同じで、今や社会福祉であると信じた報告の積もりです。


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少子化原因、国の誤魔化し  文科系

2023年06月04日 13時39分22秒 | 国内政治・経済・社会問題
 昨日観たように、あの家にもこの家にも生涯未婚が増え、孫の数もどんどん減っています。ところが、関係政府機関などがこの最大原因、「男性の貧困化」(昨日エントリーを参照)をぼかすことを通じて、相変わらず誤魔化していると、関連ネットを調べていて痛感しました。こんな具合です。

 内閣府のある調査とやらの結論は、以下二つが上位原因だそうです。「適当な相手に巡り会わぬ」、「自由や気楽さが欲しい」。反論。「適当な相手」って? 何歳まで気楽さが欲しい?

 財務省の研究所とやらの調査のまとめは、大変ややこしいもので、
「・女性が働き続ける、と考える人が女性でも男性でも増えている。
・女性のうち、結婚せずに働き続けることを「理想とする人生」として選ぶ人はわずか。しかし、「実際になりそうな人生」と考える人は増えている。理想と現実のギャップが生じている。
 仕事への理解、家事育児協力、妻の仕事を望んでも協力しない男性、女性の方があいての職業や経済力を重視する」

 そして、ある結婚相談所の結論は手前味噌よろしく、「出会いがないから」。どういう人と出会いたいのかをもっと述べれば良いのに・・・・。

 また、ヤフー知恵袋においては、「草食系男子増」とか「男性の自由な生活願望」とか。草食系は子どもが要らないの?


 さて、以上の調査なるものは「ちょっと見」の表層をさわっただけ。分析を深めるということをしていません。未婚男性の貧しさが原因なのに、そこを避けたり、ぼかしたりするやり方がほとんどに見えます。真実は、昨日述べたこれです。
『最大の理由は非正規男性社員の未婚率の高さです。上の2020年の「50歳時の未婚率」(この場合の未婚とは46歳~55歳まで一度も結婚したことがないという意味です。当然、離婚した男は含まれません)でこの高さを観てみましょう。正社員の男性は19.6%なのに、非正規(派遣、パート、アルバイト)社員では60.4%と6割を超えています』

 
 


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孫が減っている、その訳  文科系

2023年06月03日 15時45分16秒 | 国内政治・経済・社会問題
 周囲の高齢者から意識して聞いてみてきたのですが、未婚の子どもがあそこにもここにも無数にいると気づきます。必然、孫もどんどん少なくなり、孫ゼロという家庭も増えています。未婚者はどれほど増え、その原因は何なのでしょう? その最大原因だけを調べたので書いてみますと、この訳が分かってきます。

 政府統計に「50歳時の未婚率」というものがあって、これが従来生涯未婚率と呼ばれたもの。算出式はこうです。「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率を算出します。そして、国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2022年)」によると、2020(令和2)年の「50歳時の未婚率」は男性が28.25%、女性は17.81%でした。前回調査と比べると、男性は約3.5ポイント、女性は約2.9ポイント上昇しています。この数値から2025年を推定すると男性31.75%、女性20.71%になります。これを平たく言えば、50歳まで結婚したことがない人が、男性で3人に1人、女性で5人に1人ということです。


 次に、どんな人が生涯未婚になるのか。最大の理由は非正規男性社員の未婚率の高さです。上の2020年の「50歳時の未婚率」でこの高さを観てみましょう。正社員の男性は19.6%なのに、非正規(派遣、パート、アルバイト)社員では60.4%と6割を超えています。それも、15年の国勢調査では50.7%だったのが、20年には約10ポイント上昇したことになります。25年には7割?などと思ってしまいますね。

 さて、男性がこうだから、女性も希望する結婚相手が見つからないままに、生涯未婚率がどんどん上がっているということになります。


 ちなみに、先進国では日本と並んで、日本よりも遙かに厳しいのが、韓国の少子化と未婚率。こんな数字があります。22年の合計特殊出生率(未婚者も含めて1人の女性が生涯に産む子どもの数)が0.78人、20年の30代未婚率が男50.8%、女33.6%とありました。

 日本と韓国を並べて、少子化、未婚化を調べ、考えてみますと気づくことが色々ありましたが、これの詳細はまたの機会に。日本と韓国はともに儒教(習慣)国で、韓国の方がこの家庭文化残存度がはるかに高い。だから韓国には例えば、こんな結婚習慣があるそうです。「結婚するにはちゃんとした家ぐらい男の側が用意してくれなくっちゃあ」。そんなわけで韓国政府の少子化対策は「若者の経済的状況の改善」が第1に挙がっているのでしょう。
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野党が弱い理由  文科系

2023年04月25日 00時16分58秒 | 国内政治・経済・社会問題
 一昨日の選挙で野党が弱い理由がよく分かった思いだ。まず、千葉でも、大分でも、国民民主が立憲とともに名を連ねていれば勝てていたからである。二つが勝っていたら一昨日は自民の二勝三敗。そしてさてさて、その民主を支えているのが、連合。こうして今やこの連合は、野党分裂・弱化の元凶である。ここ数十年の日本の平均給料を先進国ダントツで下げてきた張本人でもあり、こうして「五〇歳になるまで結婚相手に選ばれなかった男性」を多く生み出して「未婚者多数社会」「少子化国」を作ったのも彼らだと言える。こんな労働組合って笑えるだけというもの。これに支えられた国民民主がいて、維新が伸びてくれば、公明とがっちり組んできた自民が強くて当たり前だ。

 ただし、維新は僕にとって敵ながらあっぱれと言いたい。関西を中心によくここまで延びてきたものだ。この躍進は現在の政治学上の研究対象とするに値するはずだ。中部圏は名古屋の「河村たかし政党」とは大違いである。

 小選挙区制の元では、野党支持勢力は、立憲に票を集めるべし。共産党ももはや駄目だとここ20年ほどで証明されたようなものだ。かなり広く存在する党内反対意見が「分派禁止規定」とやらで内部にさえ秘密にされて知らされない政党って、指導部に真の反省がなく、何回選挙に負けても替わらないという指導部を守るだけの政党になってしまった。これはやはり、民主集中制が時代に合った政策作りや党改革を遅らせて、「真の政治的能動性のない政党」にしているということだろう。旧態依然の「政策」も指導部の客観主義で凝り固まった古い頭脳の産物というしかないと思う。
 よく言われる解党的な出直しが必要なのだろう。一例、公明党を見習えば良いのだ。現国会議員がいる選挙区以外では全て立憲を自党以上ぐらいに押し上げる。政策協定などと言わず、勝手連的にでもそうする。そうして、共産がつけば立憲が当選できるという選挙区をどんどん作っていく。その暁になってやっと、立憲と一致できそうな己の政策をほんの少しずつ提起する。そんな時代に入ったらもう、自民党も連合も今のようなことは言っていられないはずなのだから、自民が政策的に立憲に近づいてくることも起こりうるだろう。
 政治とは、政治の力とは、選挙で示す力がないものは発言力もないものと、こう立憲も共産も覚悟すべきなのだと、これは政治の真理である。そして、弱者の戦略にこそ適したものとして合従連衡というのがあるが、同盟や連衡を通して弱者がその力を現実に伸ばしていくやり方なのだと言える。


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少子化対策の要諦   文科系

2023年04月01日 06時56分00秒 | 国内政治・経済・社会問題
 長くうち続いた出生数減少の原因は、少母化にあると明らかになっている。給料が少なくて結婚相手に選ばれない男性が増えすぎて、希望する相手に出会えぬままに母になれなかった女性が急増しているのだ。女性の生涯未婚率、生涯無子率が急増しているからこのことが分かる。これに対して今政府がやっている政策はこういうことばかり。結婚している女性にもっと子を産め、と。専業主婦に期待しているのか、それとも共働き女性にも期待しているのか。まー、保育所政策が入っているから、両方なのだろうが。

 ところで、国民はこういうことを知っているだろうか。つい最近まで日本政府はこんな政策をとっていたのだ。
「ゼロ歳児保育、産休明け保育など金輪際認めない」
 これは「専業主婦の勧め政策」と言えるものであって、「共働き子育ての勧め」などは全く眼中になかったとさえ言えるのである。過去の保守党議員連中はそんな家庭ばかりだったのだろうと、思い込めるほどなのである。

 そして、今の政府が眼中にないのはこういうこと。今の共働きは、祖父母の助けがないとやっていられない。そもそも国会議員連中はこういう事実を知っているか。「新幹線婆」「飛行機婆」。新幹線や飛行機で、関東などの共働き子育ての緊急時に、助っ人に駆けつける爺婆を指している。離婚も増えているから、その後のワンオペではこれがないとどうしようもないのであると、そんな実態なども見えているのかどうか。
 

 こうして、少子化対策順位は、こんなふうになっていく。
・社会の給料を増やしなさい。
・労働時間を短縮しなさい。
・共働きも奨励する政策をやりますと、改めて言いなさい。

 これらこそ、ここ数十年の日本が世界先進国に後れを取ってきた国家社会の最大特徴なのである。女性の社会進出が最も遅れていることが、こういう国家社会の象徴とさえ言えるのである。
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政治悪名が後世に残る、21世紀初頭日本  文科系

2023年03月30日 15時47分07秒 | 国内政治・経済・社会問題
 この20年ほどの日本は、その政治悪名が歴史に残る時代になると思います。以下にその状況、理由を描いてみますが、要するに子も孫も持てぬ人々が急増しているということです。今や、「生涯子を持てぬ男性が、近く半数になる」という社会学者もいるんです。

・何よりも、かつてない出生数減少と小国化。この小国化はよほどのことをしない限り取り返しが付かぬ状況になっています。30年も出生数が急減してくれば、近く若者になってくる国民自身が少なくなっているのですから。

・その直接的理由は、若い男女が結婚も子どもも望んでいるのに、それを諦めて来たということです。

・さらにその原因は、結婚相手に選んでもらえない男性が急増したこと。これを女性の側から観れば、望む収入の結婚相手に出会えないでいるうちに、結婚を諦めて来たということです。

・さらにその原因は、20世紀末の住宅バブル以来、日本の給料が先進国では珍しく上がっていないこと。就職氷河世代を筆頭に、実収入は下がって来たということなどです。


 さて、上記のような状況がありながら、その間の最長政権が、こういう現実自身を隠す言論統制をやってきたという証言も多いうえに、「第一に、なによりも、国家社会を愛せよ」という政治をやっていました。僕にはなんとも皮肉に思えますが、皆さん如何? 子や孫がいてこそ将来日本も大事に思えてくると、それで人類国家社会は続いてきたと、こう語るのは言い過ぎになるでしょうか。

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「少子化」に、また新たなごまかし  文科系

2023年03月20日 01時51分02秒 | 国内政治・経済・社会問題
 ネットを見ていたら、少子化問題で新たなごまかしが始まったようだ。昨日のネットに「現代ビジネス」名でこんな記事があった。

『真因は出産期(25~39歳)の女性の減少なのである。これまでの出生数減によって起きている構造的問題であり、政策では如何ともしがたい』

  この女性減少原因説は誤りである。結婚していない女性の激増がそれを証明している。これには「生涯未婚率」急増という数字が別にあって、これに呼応する「生涯無子率」も急増しているという現実と併せて、このごまかしに対置したい。いずれも、50歳で未婚および、子無しという定義なのだが、日本の場合は「未婚=子無し」がほとんどだから、生涯無子率とは、既婚で子無しを未婚に足したものになる。

 女性のこういう「生涯未婚率」が急増しているからこそ、「生涯無子率」も大幅に増えてきたとはっきりしている日本の現状で、「女性の数が少なくなったのが少子化の最大原因だ」と叫んでみても無意味に近いことである。

 ちなみに、この生涯未婚者とは、不本意未婚が4割以上という統計数値も別に存在する。
 少子化問題とはこうして、不本意な婚姻減が最大原因になっているということなのだ。結婚できるような雇用、給料こそ問題ということである。
 日本は、結婚相手に選ばれにくい男性が増えた結果、女性の未婚者も多くなっているのだ。つまり少母化原因説が正しい。
 「結婚を希望していた女性が、望む男性に出会えないでいるうちに婚期を逃して、やがて諦めていく」

 ちなみに、以上拙稿諸概念の出典はこれである。プレジデントオンラインにのった荒川和久氏の「男性の2人に1人は子を持たず生涯を終える・・・岸田首相は『まもなく日本を襲う過酷な現実』が見えていない」


 最後になったが、子どもらの不本意未婚故に孫を持つという当たり前のことができていない老人が無数になっているはずのこの日本、この時代において、こういう老人たちはなぜ「我が子らのこの窮状」に思いをはせられないのだろう。なぜ、政権党を支持してきたのだろう。一馬力でもなんとか子どもを大学にやれた自分らの時代と比較しないのだろうか。不思議で仕方ないのである。
 もっとも、孫が生まれても二馬力で髪振り乱して働かざるを得ない今の日本では、僕の周囲のどの祖父母も子と孫のために東奔西走せざるを得ないのであるが。新幹線や飛行機で、首都圏の子ども家庭を度々助けに行く「祖父母」がどれだけ多いことか! 


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深い感慨、少子化対策の本命、やっと登場・・・  文科系

2023年03月19日 05時24分52秒 | 国内政治・経済・社会問題
 この17日に岸田政権が表明した「少子化対策の基本理念」に、僕はとても深い感慨を覚えた。長い安倍政権時代などの対策とは180度異なった前進が観られたからである。どこがそうなのかは、ちょっと長い説明がいる。初めにその説明の結論を書いておくと、こういうことになる。

「少子化対策の基本理念」の第一にこのことが上がっているのが、従来の「対策」から考えれば画期的にすぎるのである。
「若い世代の所得増」
 そう、年収300万を割る男性が結婚相談所などでも対象外の相手となってきたからこそ、今や50歳まで未婚という男性が4人に1人になったのである。少子化の最大原因は、この30年に若者の給料が劇的に下がったことだった。 

 ところで、こんな当たり前のことが、どうして日本の少子化対策政治史上画期的な考え方となるのか。この問題を30年も追い続けてきた専門家、山田昌弘・中央大学文学部教授(家族社会学専門)が、光文社新書2020年5月に世に出した「日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?」という本の中にこんな証言がある。

『私は1996年に出版した「結婚の社会学」(丸善ライブラリー)の中で「収入の低い男性は結婚相手として選ばれにくい」という現実を指摘している。・・・・・
 当時、これほど評判の悪かった指摘はなかった
・・・1990年代後半のマスメディアや政府は、この事実への言及を避けていた。
 政府関係の研究会で、私がこの指摘をしたところ、政府のある高官から、「私の立場で、山田君が言ったことを言ったら、首が飛んでしまう」と言われたことがある。
 当時、大手の新聞では、私の発言の該当部分は記事にならなかった。
 ある地方公共団体に依頼され執筆したエッセーに関しては、担当課長が、削除を依頼しにわざわざ大学までやって来て、頭を下げられたこともある。
  その理由は、「収入の低い男性は結婚相手として選ばれにくい」という指摘は事実であっても差別的発言だから(たとえ報告書であっても)公で発表することはできない、それだけではなく、それを前提とした政策をとることはできない、というものである』(48~49ページ)

 ここに見られるとおり、従来の日本政府は日本少子化の最大原因について猛烈な世論統制をやってきたのである。急激な少子化、小国化、その原因が安い給料というのが、保守党政権にとっては「恐ろしいこと」だったからと観るほかはないだろう。げに政府がやる言論統制は恐ろしいということだ。

 このうえは、岸田政権が若者の給料を事実として見事に上げてみせるのを見たいものだ。今の我が国には孫が欲しいのにいないという老人たちも多いはずなのであって、是非この行く末を見守っていこうではないか。
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株価主義経済と給料?  文科系

2023年02月12日 00時02分45秒 | 国内政治・経済・社会問題
 岸田がその経済政策として「給料アップと景気との好循環」を唱え始め、春闘時期目指してそういう会社が珍しく実際に増えている。来年以降もこうなっていくのかどうか、大いに注目したいところだ。

 さて、ところが、今の会社は標記のような「株価主義」で成り立ってきた。株価さえ上がっていれば経済順調というように。特に、外国からの機関投資家やその社外取締役などは株価主義の観点からこの「好循環」に容易には乗らない必然性を持っている。
 昔、トヨタの奥田社長が、「人件費を上げた時、米格付け会社がトヨタのランクを下げて、株価が急落した」と猛烈に怒っていた事件なども思い出すことが出来る。ゴーンが日産にやって来たときに、真っ先にやったのが人員削減だったというのも有名な話だ。輸出ばかりして輸入をしない国、自国通貨を実際よりも安く操作している国を近隣窮乏化国と呼ぶが、人件費が安くて製品原価が安く、それだけで儲かっている会社は近隣窮乏化会社と言える。社員の給料が安い分社会の一般消費、有効需要創出に貢献していない会社ということになるからだ。この30年の日本はそういう安易な会社ばかりで、会社としてのイノベーションも政治家がやるべき政治的イノベーションも弱かったからこそ、先進国一の賃金安国へと落ち込んでしまったのだ。

 この流れを絶って、賃金を上げ、国内一般消費を高め、好循環経済に踏み切っていくことができるかどうか、今後数年の変化を大きく目を開いて見守っていきたい。我々の孫、日本の希望する若者たちがちゃんと結婚できて、子を持てる社会がもう一度戻ってくるように。

 因みに、アメリカの主要企業経営者団体で作るビジネス・ラウンド・テーブルは、2019年8月19日にこんな声明を出している。これが本気かどうか、僕はまだ眉唾なのだが。
『これまでの米経済界は株主利益最大化方針でやってきたがこれを見直し、従業員や顧客、地域社会など全ての利害関係者の利益を尊重する行動指針をここに表明する』。

  
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少子化対策重視は賛成なのだが

2023年01月20日 13時08分20秒 | 国内政治・経済・社会問題
岸田首相が標記を重点政策に押し出している。対して、麻生が、例によって愚か過ぎる発言をした。
「女性の未婚率が高いのがいけない」
 いまだにこんな「ごまかし」を、自民党永年の重鎮が吹聴しているからこそ、儒教的家族主義日韓がならんで世界?一の少子化スピ-ドを示すようになったと反論したい。

 女性が結婚しないのは、どんどん出来なくなってきたからだ。原因は、ここでずっと紹介してきたように、貧しすぎて相手に選んでもらえない男性が急に増えたからである。ここ30年ほどのことだ。現に、 生涯未婚率は、圧倒的に男性のほうが多くなっているのだから。50才以上の結婚未経験男性は今や、4人に1人なのだ。つまり、共働きでも子どもを大学にやれないような貧困男性が急に増えた。対するに、この30年女性の学歴は随分高まった。子どもを大学にやれる程度の経済力を描いて当たり前。

さて、今までの政府は、「選ばれない(貧困)男性」急増をけっして認めて来なかった。それどころか、この真の原因論議を抑圧してきた。この抑圧を頬かぶりして今「少子化対策」って、麻生など、過去へのお詫びが必要だろう。30年近く平均給与が上がっていない珍しい先進国という事実をどう考えているのか。
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日本政府の嘘、偽りの数々  文科系

2023年01月13日 00時27分07秒 | 国内政治・経済・社会問題
 10日のエントリーで、岩波の総合雑誌「世界2月号」に神里達博千葉大学大学院国際学術研究院教授(科学史、科学技術社会論)の論文『パンデミックが照らし出す「科学」と「政治」』のさわり部分を紹介した。そこに、各国のコロナ死者数の算定「難」に関わって、世界保健機構(WHO)が超過死亡数(例年の死者数よりも、2021年から2022年にかけて増えている年平均死者数)という概念を導入して各国の数字を発表とあったが、その日本の数字について奇怪な事実がさりげなく触れられてあった。

『たとえば、WHOのデータによれば、日本では死者が平年より少なくなる「過少死亡」という現象が起きたとされる。・・・・(英国医学誌掲載のワシントン大学チーム推定値)の研究では逆に、11万人の超過死亡が生じたとされている。全く逆の結論とも言えるもので、なんとも不思議な話だ』

 なぜこんな現象が起こったか是非知りたいものだが、日本政府には過去「嘘、偽り、国家情報隠し」などなどが多過ぎると長く観測できたもの。いろんな本などを読んでくると、著者らがそうと示して来たことがとても多いので、まずこれをあげてみよう。

・まず、今問題の統一教会と自民党とのランデブー深化の発端が、密かな秘密主義(国民に話題にもならなかった)から起こっている。2015年現安倍派会長代理の下村博文文科相が統一教会の改名を密かに認めていたからこそ起こったことと言えるのだから。

・次いで、今はじめて「本気なように」動き始めた少子化対策だが、過去政府がこんな情報操作を熱心にやっていたと、ある本に紹介されている。
『私は1996年に出版した「結婚の社会学」(丸善ライブラリー)の中で「収入の低い男性は結婚相手として選ばれにくい」という現実を指摘している。・・・・・
 当時、これほど評判の悪かった指摘はなかった・・・1990年代後半のマスメディアや政府は、この事実への言及を避けていた。
 政府関係の研究会で、私がこの指摘をしたところ、政府のある高官から、「私の立場で、山田君が言ったことを言ったら、首が飛んでしまう」と言われたことがある。
 当時、大手の新聞では、私の発言の該当部分は記事にならなかった。
 ある地方公共団体に依頼され執筆したエッセーに関しては、担当課長が、削除を依頼しにわざわざ大学までやって来て、頭を下げられたこともある。
  その理由は、「収入の低い男性は結婚相手として選ばれにくい」という指摘は事実であっても差別的発言だから(たとえ報告書であっても)公で発表することはできない、それだけではなく、それを前提とした政策をとることはできない、というものである』(光文社新書、山田昌弘著「日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?」の48~49ページ)』

・失業数に関して政府が発表している「『完全』失業率」とか、税金、税率の範疇、範囲とかも僕には疑問だらけの思いが募って来た。前者の分子の中からは「家事見習い中の女性」とか「主婦の一部」とか「半ば諦めている再就職希望者」らが巧みに除かれるようになっているからこその「完全」なのである。税金の範疇に、一例として高速道路収入など税とは言えぬ臨時収入の恒常化されたものの数々が含まれているのかどうかなどの疑問もずっと抱えてきた。

・最後に、こんなことがまかり通って慣れっこになってきたからこそ、安倍晋三首相時代に「国家基幹統計の改ざん」もヒラメ役人ぐるみで半ば堂々と行われてきたのではなかったか。建設受注動態統計とか毎月勤労統計など、国家基幹統計の半数近い23に誤りがあったと報告されている。これでは、GDP(世界順位などを含む)も景気指標なども果たしてどれだけ信用できるのかという問題になってくる。
 この点に関して、当時の安倍首相が、モリカケサクラ同様にとんちんかんな国会答弁を返していたのも新鮮に覚えている。
長妻昭議員「国家基幹統計の改ざんって、場合によっては国家の危機を招くことさえあるのを首相、あなたはご承知か」
安倍晋三首相「私が国家ですよ!(その私が国家危機など招くわけがないじゃないですかと言いたかったのだろう?? 例によってあさっての方向向いた愚かな答弁である)

 かくて安倍首相時代の日本政府は、世界的な報道の自由度、国家の民主主義度などなどをどんどん下げてきた。これでは、国民は政治に対する正しい判断さえできなくされて来たということになる。

「民は、知らしむべからず、寄らしむべし」って、日本封建時代の誰の言葉だったっけ?
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