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闘争本能戦争論は誤り   文科系

2024年11月18日 16時36分23秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 現代ビジネスと言う名のネット記事に、以下のような物があった。『意外と知らない、ひとはなぜ戦争をするのか「身も蓋もない答え」』
またぞろ「永続戦争論」の一種だ。これの以下の内容は、闘争本能戦争論と言いかえることもできて、社会ダーウィニズム戦争論とも重なるのである。主要部分を抜粋すると、こんな内容であった。

『 2023年の最も衝撃的な出来事といえば、イスラム主義組織ハマスによるイスラエルへの越境攻撃に端を発した戦闘だろう。イスラエルもハマスも徹底抗戦の構えを崩さないため、犠牲者の増加に歯止めがかからず、ガザ地区はがれきの山になった。 2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻も泥沼化の様相を呈しており、われわれ人類が21世紀になっても戦争をやめられないのは一体なぜなのかという疑問を抱かずにはいられなかった。 そこで手に取ったのが、物理学者のアインシュタインと精神分析家のフロイトの往復書簡『ひとはなぜ戦争をするのか』である。この往復書簡は、1932年に国際連盟からアインシュタインが「今の文明においてもっとも大事だと思われる事柄を、いちばん意見を交換したい相手と書簡を交わしてください」と依頼され、相手としてフロイトを選んだことによって始まった。
 アインシュタインは「人間を戦争というくびきから解き放つことはできるのか?」というテーマを選び、フロイトに問いかけた。この問いに対して、エロス的欲動と破壊欲動に関する議論を展開した後、フロイトが導き出したのは次のような結論である。 「人間から攻撃的な性質を取り除くなど、できそうにもない!」 身も蓋もない結論で、暗澹たる気持ちになる。これでは答えにならないと思ったのか、フロイトは次のような言葉で結んでいる。 「文化の発展を促せば、戦争の終焉ヘ向けて歩み出すことができる!」 この言葉をアインシュタインはどのように受け止めたのだろうか。』

 人間には攻撃的性格もあるが、文化の発展で戦争はなくせる。 フロイドは、そう語っているようだが、これについては先ず、こんなことが言える。国家の戦争の原因を、「人間の攻撃的性格」に見ることは出来ないはずだ。人間個人と国家とは異なったものだからである。フロイドは「国家を文化的にすれば、戦争はなくせる」と語ったとも読めるが、それ以上のことはここには書いてない。ちなみに、フロイドが生きた20世紀前半は、国連などで戦争違法化の論議、制度がずいぶん進んだと覚えている。それはちょうど、徳川幕府が戦国時代を終わらせて、我が国に300年の平和を実現したように。
 ロシアもイスラエルも、国連の諸法制を無視している真っ最中だが、この両戦争は一刻も早く終わってほしい。
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