4月15日に久しぶりのジム・マシンで30分2回計8・8キロ走ったと前回(4月30日)に書いて、こんなまとめをした。
『1年前からの前立腺癌陽子線治療とかその後の盲腸手術とかによる停滞を脱した上り坂が続いているということ。今は、時速10キロでも継続できそうに思うのである。ただ、間遠に走っているとか、継続速度を上げないようにしているとか、これはやはり「アスリートは早死にする」という主治医の言葉を意識してのこと。このことでどうも、身体、走力そのものにも良い影響が大きいようなのだと、そんな気もしている。』
さて、5月に入ってからは、こんなふうだ。5、8、11、15、19、22日と、ランナーとしてはまばらだが、割と小まめに走ってきた。それも、11、22日以外は外走りで、これが走力回復・維持にはむしろ良かった。22日久しぶりのジム・ランは30分×2回で4・0と4・4キロになったが、10キロ時が10分ほどは続けられるようになってきた。この速度での最大心拍数も160をやや割ってのこと。こんなときにいつも思うのがこれ。人間の身体って、自分の身体をよく知って、手順を踏んで維持に努めれば、本当に凄いもんだナー!
最近の健康本などには「血管の柔らかさ」が、体細胞の健全さを保つことから、若さの最大秘訣の一つと書いてある。ただ、こんな事はランナーなら大昔から知っている大常識。そもそも自分の通常のスピードで走る前にウオームアップをやるのは、心臓を慣らすよりも血管の拡張のためなのだ。心臓がいくら働いても、足の末端まで血液・酸素が十分に行かなければ満足に走れず、満足に走るためには血管が十二分に開いていかなければならない。そして、年を取るほどこれが難しくなっていく。つまり、血管を開くウオームアップの時間が長くかかるようになっていく。だから、こういうことも起こる。運動が少ない人はどんどん血管が開かない体質になっていく。血管が開くのに30分かかるようになった人が30分以上の運動をしなければ、もうそういう身体に固まってしまうということである。すると心臓自身ももう、120以上には上がらなくなるとか・・・。よく言う病気はないけど年齢よりもはるかに衰えた血管年齢とは、そういう悪循環の結果なのだと言いたい。もっとも「アスリートは早死にする」ではないが、やり過ぎは血管も痛めるのだろう。
ちなみに、僕の(血管が十分に開いた状態の)最高心拍数は、こうだ。5分程度と短時間なら165ほどまでは上げられる。そして、155までなら15分は継続できている。ただ、こういう最高潮まで心臓と血管を準備するウオームアップの時間は急に長くかかるようになってきた。3年ほど前ならば5分で済んだものが、今は20分は必要になった。だからこそ、7キロ時などと遅いスピードで前半30分をゆっくりと走り、あと30分の最高継続速度は10キロ時近くで走るというのを、今の習慣にしているわけだ。