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改めて、政治不在日本の象徴数字を    文科系

2017年05月14日 05時58分48秒 | 国内政治・経済・社会問題
 本日先程、作家・高村薫のある文章を紹介した。その同じ人物が、同じ「作家的覚書」(岩波新書)でこんなことを述べていると知った。

『さて、いまの時代を個別の要素に分解して見てゆく前に、もう少し大きな括りで、私たちの社会がいまどういう地点に立ち至っているのかを確認しておきたいと思います。
 まず、日本の景気後退はすでに二十年以上に及んでいるのですが、一方でアメリカやアジアはひとまず順調に成長しているので、日本の国民総生産も、一人当たりの国民所得も、相対的に順位を下げ続けております。若い世代は知らないことですが、ジャパンアズナンバーワンと言われて世界第二位の経済大国だった時代は、はるかに遠くなったという実感があります』
(164ページ)

 この表現が、僕が最近ここで何度も強調してきた日本窮状の最重要の思考と、その表現法までがそっくり同じだと知った。こういう「政治不在日本の象徴数字」とも言えるような国連数字が以下のようにはっきりと存在するのである。これとちょうど同じことを高村が上でこう前置きしていることが、特に要注意なのだと愚考する。

『いまの時代を個別の要素に分解して見てゆく前に、もう少し大きな括りで、私たちの社会がいまどういう地点に立ち至っているのかを確認しておきたい』

『日本国民一人当たりGDPの歴史的推移というものだ。各国比較順位も含めて。一九九五年、二〇〇五年、二〇一五年で、こう推移している。順位は、五位、二三位、三二位と極端に落ちていく。一人当たり金額も、四万三千七七四ドルが三万四千六二九ドルにまで落ちた。この劣化ぶりが、九五年と一五年とそれぞれ十位の国との比率を観てみると、非常によく分かる。日本が三位であった九五年は十位の国の一二六%だったものが、二〇一五年には五七%にまで落ちてしまった。他国がどんどん上がってきた間に、日本GDPだけが急減しているからだ。十位の国はこの二〇年に、三万四千八七一ドルから六万五一四ドルにまで上がったのである。これが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれてアメリカまでを買い漁った当時からの、黄昏れた日本国の末路なのである。』
コメント (3)
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重ねて、イラク戦争の世界史的意味   文科系

2017年05月14日 05時20分20秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 この9日に載せた「イラク戦争の世界史的意味」は、僕として現世界で最も大切なことを書いたつもりだ。対するに、ここに最初から居着いているような常連名無し君から、右流現世界観から論理的に出てくる典型のようなご批判があった。このご批判と、それに対して書いたコメントとをエントリーとして再掲し、合わせてある作家のアメリカ近況への所感を最後に添えてみたい。

【 Unknown (Unknown)2017-05-10 18:56:29
 繰り返すが、アメリカの軍事力が無い、国連は、軍事的には無力に近い。九条教徒達、北朝鮮へ渡って、「九条の教え」を説いてくるべきでは? 採用されるまで、帰ってこなくていいよ。】

【これも愚か! (文科系)2017-05-11 09:56:36
『アメリカの軍事力が無い、国連は、軍事的には無力に近い』
 こういう愚考を繰り返すから、愚かと言われる。アメリカが国連軍重視だけに変わって、そこに自国の軍隊も出せば、世界がどれだけ平和になることか。米軍に国連の縛りが入るからだ。なぜそれができないのかと、考えた事さえない口調だよね。だから愚か。
 これが実現した世界はもう、9条で十二分にやっていける。つまりその暁には、世界の9条国がどんどん増えていくよ。ちょうど、徳川幕府が日本を統一したら、300年の平和が来たようにね。
 なぜそれができないのか。アメリカが国連に変わりたいと考えているからだよ。つまり、完全な利己主義。今時徳川家康じゃあるまいし、なんで万国(連合)を尊重しないのかね? 上のケネディの国連総会演説に現れたように、これが彼の理想世界でもあったようだし。】

【世界がアメリカに不信 (文科系)2017-05-11 10:34:09
 イラク戦争に仏独は参加しなかった。中ロはアメリカから離れるばかり。AIIB(アジアインフラ開発銀行)に入っていないのは、日米だけと言う驚き! これも、どんな国も市場が欲しいからだ。これでは、G7主導もどれだけ続くことやらで、南米諸国は元々アメリカの勝手さに懲りてきた体験無数だから、つまり、G20中心の世界運営に戻って行かざるを得ないのである。

 それでいて世界市場の4割を占めるEUと、中国、インド、インドネシアの大市場化。アメリカのお隣・カナダの貿易相手国第2位でさえが中国である。これでは、今後の世界にアメリカの位置は小さくなるばかりだ。崩れゆく巨大帝国の常で軍事ばかりは大きいが、何度も言うように、金が続かなければ軍事は10年でさえ続かない。軍事が続かなければトランプがいくら力んでも、ダメ。できるのは「内乱工作と、『音の大きな爆弾』だけ」。つまり虚仮威し、ブラフ。なんせ、国家累積赤字が70兆ドル、年間GDPの4倍という、日本の2倍の困窮状況を抱えている。ドルの信用もどんどんなくなっていく理屈だし、金集めでは怪しげなデリバテブや短期資金国際投資という金転がしやは、リーマンショックに懲りた世界中からすでに胡散臭い物と見抜かれてしまった。こうして、国際収支で唯一頼りだった金融利益ももう先が見えているのである。

 アラブの春やシリアのような内乱工作では、今はベネズエラが狙われて、可哀想だが、あの国は米国の軍門に下ってイラクのようになるのかも知れない。嫌だ、嫌だし、可哀想だ! 原油を世界独占(価格)に吊り上げてシェールガスと釣り合うようにしていくという、アメリカ金融戦略大仕掛けの犠牲者なのだろう。ちなみに、このベネズエラは、サウジアラビヤを凌いで世界一の原油埋蔵国であって、現在、大変な反政府運動が勃発中なのである。

 というような世界情勢は、日本の右の方々にはまるで見えていないのである。だから「アメリカこそ世界警察に」などと、徳川幕府創設のようなことを叫ぶのであろう。何たる非常識! 及び、時代への不明!】

 最後に、ここで、一言追加最近僕と同じようなアメリカ観を持った物書きを一人知った。作家の高村薫である。その近著「作家的覚書」(岩波新書から、この4月20日第一刷発刊)の一節を転載してみよう。
『私たち日本人には、集金力がそのまま政治家の力と見なされるような国の政治家像を理解するのは容易ではないが、ドナルド・トランプなる実業家が共和党の主流派をけちらして快進撃を続ける光景は、アメリカと日本の国情の違いをあらためて私たちに突きつけるものであろう。多方面で物議をかもしている直截な発言も、排他的なアジテーションも、すべては中間層に向けた既存の政治がすくいとることの出来なかった底辺の声に応えるものだとすれば、支持者の熱狂ぶりはむしろ不安に満ちたアメリカの現実を映していると言えるが、それにしても私たち日本人は、こんなに身も蓋もないアメリカを見たことがあっただろうか』(129ページ)
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共謀罪 反対派の反対意見に今一つピンとこない件 1970

2017年05月14日 00時35分06秒 | Weblog
まあタイトル通りなんだけどw
どうも反対意見がいつものような重箱の隅を突っつくような話で、こっちまで届いてこないんだよな。
あなたもいつ捜査の対象になるかも知れないと言ったって、危ないことやりそうな連中、犯罪犯しそうな連中に近寄らなければいいわけで。それより世界中で起きているテロ対策の方をやるのは当たり前なんだけどね。
日本は島国だから陸続きの他国と違ってテロ対策が弛かったがこれからはそうも言ってられなくなる。
必要な法案だと思うけどね。
コメント (4)
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