九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

「靖国」の上映についての声明を支持します。      まもる

2008年04月15日 00時04分11秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 ★護憲のネット仲間から「靖国YASUKUNI」の上映をめぐる事態への声明 がメールで届けられました。
 最近このニュースを見るたびに何か行動をと思っていたので、早速賛意を表明し
自分が関係する護憲の会で訴えたいと思います。以下メールと声明の詳細です。
 是非賛同支援ください。またご意見をお聞かせください。

***************************************************************************
名古屋の山本です。

(転送歓迎です)

ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止や延期が
各地で相次ぐという看過できない出来事が起きています。
この件について、緊急ですが以下の声明を出すことにしました。
つきましては、ぜひ、皆さんに賛同をお願いいたします。


呼びかけ団体・個人
 団体:不戦へのネットワーク/<ノーモア南京>名古屋の会/名古屋YWCA
 個人:安川寿之輔(名古屋大学名誉教授)/斎藤まこと(名古屋市会議員)/
 樋口幸造(愛知県立大学教員)/山本みはぎ(不戦へのネットワーク)/八木 巌
 金安 弘(不戦へのネットワーク)/早見章(不戦へのネットワーク)/
 平山良平(<ノーモア南京>名古屋の会)


氏名・団体名:
肩書き(なくても可):
氏名の公表:可/不可
賛同締め切り、4月16日(水)

賛同送付先
husen@jca.apc.org 

************************************************************************


・・・映画「靖国 YASUKUNI」の上映をめぐる事態への声明・・・


 中国人映画監督、李纓(リ・イン)さんによるドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止や延期が各地で相次ぐという看過できない出来事が起きました。                                 この映画は日本に19年在住している李監督が10年の歳月を費やして毎年の8月15日の靖国神社をめぐる様々な姿を多角的に表現した作品で文化庁から750万円の助成を受けて完成したと聞いています。
 今回の上映に関しては、妨害活動により上映中止・延期に追い込まれ、さらには映画の中で重要な位置を占める日本刀「靖国刀」を打つ刀匠が出演の場面と名前の削除を希望しているとの報道がされるに至っています。
 今回の事態に至る経過の中では政治家による上映に対する介入が大きな役割を果たしているということがはっきりしてきています。3月12日に全国会議員を対象にした試写会が行われましたが、この試写会については、そもそもは議員有志でつくる「伝統と創造の会」の代表を務める稲田朋美議員が公開前に試写をしたいと配給会社に申し入れ、それに対し特定の人への試写を断った配給会社が全議員を対象にした試写会を提案して行われたと、配給会社の人がマスコミなどで明らかにしています。また刀匠の出演場面削除に関しても稲田議員は刀匠に電話をかけその意向を確認しているのです。政治介入への批判が高まると稲田議員は、「事前試写を求めた事実はない。映画の公開を問題にしたことはない。」と政治介入を否定する立場を示していますが、いくら弁明しても政治家の行動が今回の事態を招いているのは明らかだと私たちは怒りを覚えます。
 また今回の上映中止・延期問題は、日教組の大会会場としてホテルの会場を貸し出すことを中止した品川プリンスホテルの問題とも通底しています。言論や表現の自由を大きく制限するこのような行為を許してはならないのです。言論や表現、集会の自由が保障される社会が大切にされなければならないということは、様々な言論弾圧や戦争という過去の歴史から人間社会が獲得した重要なあり方なのです。そのあり方を根本から否定していく今回の映画「靖国」をめぐる事態は黙認できません。
 私たちは映画「靖国 YASUKUNI」が各地で上映されることを望むと共に上映できるよう積極的に支援していきます。日本社会において言論、表現、集会の自由への制限が戦争と表裏一体の関係であった歴史的事実を念頭に置きつつ、私たちは映画「靖国 YASUKUNI」が各地で上映できるよう積極的に支援することを表明し、この声明を発するものです。 

                         2008年4月  日




山本 みはぎ
mihagidaiti@mud.biglobe.ne.jp
080-3627-5767

不戦へのネットワーク
http://www.jca.apc.org/~husen/index.htm


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グランパス・メールが楽しい  文科系

2008年04月14日 04時22分21秒 | スポーツ
昨日鹿島が負けて、グランパスは首位。
早速、若い友人からメールがあった。
彼は、昨日の僕のブログ記事を読んでいない。教えていないからだが、それでも以心伝心、思いは同じと分かる。メール内容によく似た見方が多いので、そのまま紹介したい。
題名も、「ナゴヤやりましたね!」と心が弾んでいる。

「今日の浦和対鹿島戦を見てからメールをと、ダイジェスト版で見るのと違い、名古屋対清水ほぼ互角でした、ただ名古屋が首一つ抜きんでていたのはパスの早さ、走り込みの良さ、一体何時からこれほどよく走るチームになったのかと思うほど、玉田やヨンセン以上にマギヌンが光りましたね、やや苦手の清水にそれもアウェイでの勝利、やはり地元が強いのは嬉しいですね暫定1位ですがうかうかできませんね、浦和が強い!トゥーリオのTOP下ポジションは怖い、後半鹿島に押し込まれた時間体を張ったDFは横浜の中沢以上のタフさを感じました、代表でもトゥーリオ要りますね、ああいう頼もしい強面が、ともあれこのところJが面白いです、寝ぼけ眼で知らない選手を追う海外リーグよりダイレクトな感じがいいです、それだけレベルが上がってきたんですな、さてルマン松井、フランスリーグ内で移籍するようですね、同じ国内で移籍!渋いなあ、ますます好きになりました」

僕も早速、昨日の当ブログ投稿とコメントとを、心を弾ませて送ったものだった。
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グランパスの変身は、本物だ!  文科系

2008年04月13日 03時23分49秒 | スポーツ
ナゴヤ・グランパス。Jリーグ初期のお荷物。
名将ベンゲルでさえ、また名選手ストイコビッチもいてさえ、1年近く勝てなかったグランパス。
以降は、金に飽かせて好選手を呼んでは期待がたかまりながら、その都度結局は何も出来なかったこの「小型巨人軍」、グランパス!
こうして、スポンサー、「世界のトヨタ」の恥かきっ子であり続けたナゴヤ・グランパス! ニッサンの横浜マリノスや、アジアチャンピオンになった三菱の浦和レッズにも大きく差を付けられ、つい昨年のカップ戦では日本3部リーグのFCホンダにさえ0対2で負けるという醜態も演じている。

こんな「伝統チーム」が本当に変身したのか! 昨夜のゲームはそんな予感を本物にしかけてくれている。首位鹿島が13日に浦和とのゲームだから、12日には、暫定とはいえ首位に立ったのだ。何年ぶりのことかな、そもそもリーグ戦首位なんてあったのかな??

昨夜の清水はけっして弱いチームではない。が、今の順位に相応して昨夜も調子が悪かったのは事実と、僕は見た。けれど、グランパスは確かに以前とは違うのである。どこが??

とにかく、人がスペースを見つけて、よく動いている。だから選手たちの位置取りが良く、それをボール保持者がよく見ている。その結果、ボールがよく繋がる。
そしてなによりも特に、以上のことが敵味方のゴール前でよく出来ているのである。ここが肝心なところだ。だからこそ、点も取れるし、点を取られないのだと思った。
特に、敵ゴール前が弱いのが代表も含めて日本の特徴であるから、今年のナゴヤ(と鹿島)の「ゴール前」は特筆に値すると思う。とにかく必要なときに敵ゴール前に人が多いのである。どんなふうに?
まず、サイド選手の上がり。
次いで、壁パス。敵に囲まれたボール保持者が前の味方に短いパスでボールを預け、直後に猛然と前の空いた空間に走り込んで預けたボールをもらい直すプレー。成功すると、囲んだ敵選手たちが一瞬で後ろに置いていかれるから、見ていて実に小気味よいプレーである。ゴール前でこれを多用して点を取るのが、アルゼンチンなど南米強豪国の得意技だ。
その壁パスも含んだ、「パス・アンド・ゴー」の徹底。パスをした選手が、必ず次の空間に走り上がっていくのである。

これらのことの結果として、必要なときにゴール前に人が多くなっているから点取りの確率が非常に高まっているのだ。そう僕は思った。

目立つ選手は三人。ストイコビッチがセルビアから連れてきたDF・バヤリツァと、ノルウエー人だったかのFW・ヨンセン、そしてナゴヤで唯一代表クラスの中村直志が地味だが良い働きをしていると思う。ヨンセンは守備にも走り回るし、バヤリツァは機を見て敵ゴール前にも攻めていくし、中村もとにかく走り回って前後をつないでくれる。走力とポリバレントというオシム・サッカーを象徴する用語を思い出させるようなチームに変身したと思う。ポリバレントとは一人一人が何役もやるということで、走力がなければ不可能なことなのだ。ストイコビッチは選手を猛烈に走らせたようだなと、思うのである。
さすがストイコビッチは監督としてもオシムの弟子なのかと、そんなことを本当に示してくれかけていると思うのである。よほどオシムにいつも相談しているのではないか。代表監督途中で倒れたオシムが、ストイコビッチを次期代表監督に育て上げようと、密かに狙い、努めているとか? これは僕の空想。

こういうチームが、あの鹿島と5月28日に瑞穂競技場で対戦する。さすがこれに勝つのは10年速いのではと僕は思うが、その時までは全勝でいて欲しい。それまでの難関はさしあたって以下の連戦だろう。5月3日ガンバ大阪、同6日FC東京である。

5月28日、順調に走っていれば、絶対にミズホへ見に行くぞー!


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米の対イラン攻撃情報 へそ曲がり

2008年04月12日 14時03分52秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
噴出する米国の対イラン攻撃情報(週刊金曜日 国際短信)

 ロシア・ノーボスチ通信社は3月27日、同国情報機関の高官の発言として、米軍がイラン国境周辺でかつてなく軍事的動きを強めていると報じた。
 それによると、「イランに対する空と陸からの高度に準備された米軍の軍事態勢」が確認されており、米国防総省はまだ攻撃の最終決定をしていない模様だが、「最小限のコストでイランを屈服させるため」に戦争を想定しているという。
 またペルシャ湾に集結した米海軍の艦船数が、03年のイラク侵略前の水準に達している模様だ。
 またロシアのレオニード・イワチョフ地政学アカデミー副会長はこのほど、「米軍はイランの軍事施設に対し、近いうちに大規模な空爆を計画中だ」と述べるなど、このところロシア側から米国の対イラン攻撃の可能性を示唆する情報が多く出ている。
 それにはチェイニー米副大統領が3月16日から10日間、サウジアラビアからイスラエルなどを訪問したことが、対イラン戦に向けた中東各国との最終調整と見られている背景がある。
 実際米国の一部の保守誌は、副大統領が訪問の際、サウジなどに「ブッシュ大統領は任期前にイランを攻撃するだろう」と伝えたと報じている。
 なおペルシャ湾には現在米海軍の空母アイゼンハワーが展開しているが、同湾へは現在、空母ステニスが巡洋艦など8隻と4隻の潜水艦部隊を従えて航行中という。
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泣きの福田に笑いの麻生。        ネット虫

2008年04月12日 00時42分46秒 | 国内政治・経済・社会問題
★国会の党首討論で自分を「可哀想・・なんですよ。」と言った泣きの福田氏の影でほくそ笑んでいる御仁がいる。麻生太郎氏である。恐い恐い。
 その辺の動きを産経が的確に書いていた。
************************************************************************
 「ポスト福田」最有力の麻生氏、足場固め着々
2008.4.11 22:09
 福田康夫首相が内閣支持率の低迷にあえぐ中、「ポスト福田」の最有力候補とされる自民党の麻生太郎前幹事長の周辺が騒がしくなってきた。昨秋の総裁選後、地方行脚に精を出してきた麻生氏だが、今年に入り、月刊誌で税制などの政策論を次々に発表するなど活動を活発化。安倍晋三前首相との「A-Aライン」を軸に議員交流を続けており、各派領袖はその挙動が気になって仕方ないようだ。麻生氏が描く政局展望とは…。 (大谷次郎)

 11日夜、都内のホテルで開かれた麻生派パーティーは2000人以上を集め、勢いを見せつけた。平成18年の結成当初15人だった所属議員も20人となった。

 伊吹文明幹事長「麻生氏は有力な総裁候補だが、いまの民主党では誰が首相になっても現状は簡単に解消できない。もうしばらく首相を支えてほしい」

 笹川堯衆院議運委員長「いざというときは支援したいが、モノには順番がある。柿が熟して落ちるまで待ってもらいたい。早過ぎると渋くて食えない」

 駆けつけた各派領袖級の祝辞は、称賛ははばかれると思ったのか、牽制(けんせい)球が相次いだ。森喜朗元首相も出席したが、あいさつはしなかった。

 麻生氏の夜の「過密スケジュール」は政界でも有名だが、最近はますます拍車をかけている。これまでと違うのは、先の総裁選で「麻生包囲網」を敷いた各派領袖級との会合が増えたことだ。
今月8日夜にも都内で中川秀直元幹事長らと会談。関係が冷え切っていた古賀誠選対委員長らとも関係を修復しつつある。

 歳入関連法案や日銀総裁人事をめぐる窮状が続く福田政権に対し、麻生氏が反旗を掲げれば、政権は絶体絶命の危機を迎えることは間違いない。それだけに各派領袖は、麻生氏の腹を探りたいというのが本音だろう。「もしも」に備えて関係修復した方が得策との思いもあるようだ。

 麻生氏も「最近は不思議な会合が多くてね」と首をかしげながらも会合の申し出は拒まない。旧知の閣僚経験者は「あれだけ好き嫌いが激しい男がずいぶん大人になったものだ」と打ち明ける。

 ただ、麻生氏は、同僚議員に「卑怯(ひきょう)なマネをして政権を手に入れても仕方がない」と漏らしており、当面首相を支えていく姿勢に変わりはないようだ。民主党の小沢一郎代表相手に政権運営に苦しむ首相に直接電話をかけ、励ますこともしばしばだという。
そう言いながらも次期総裁選を見据えて、足場固めは着々と進めている。最も重視するのは、中川昭一元政調会長、菅義偉元総務相、甘利明経産相ら各派NO2クラスとの関係で、若手・中堅にも交流を広げる。今月5日には安倍氏の地元・山口入りし、盟友関係をアピールした。

 4度目のチャレンジとなる次期総裁選は「横綱相撲で勝負したい」との思いがあるようだ。パーティーで麻生氏はきっぱり語った。

 「今後も精進し、再び挑戦したいと決意を新たにしている」
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イラク訴訟の判決を前に 明日 集会が !!         まもる

2008年04月11日 09時11分51秒 | 国内政治・経済・社会問題
★イラク派兵違憲訴訟の歴史的な判決が4月17日に名古屋高裁で言い渡されます。それに先立ってイラク訴訟の持つ意味と今後の運動の展望について下記のような集会があります。急なお知らせで恐縮ですが是非参加ください。

『後世に残る 歴史的判決を! ~~4.17イラク訴訟控訴審判決へ向けて』 

日時 2008年4月12日(土) 18:30~20:45
場所 名古屋市女性会館(名古屋市中区大井町7-25)
(地下鉄「東別院」1番出口より東へ徒歩3分)

内容 4月17日の判決言い渡しを一週間後に控えたこの日に、池田香代子さんをお迎えし、お話を伺います。 また、予想される判決についてみんなで考え、話し合ってみませんか?


①池田香代子さんのお話
②「4.17名古屋控訴審判決 ここがポイント!」(弁護団より)
③集会参加者(原告・控訴人・支援者)からの発言、話し合い
④その他



*********
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憲法改正反対が賛成を上回る( 読売世論調査 ) 国民投票の会

2008年04月10日 22時43分37秒 | 国内政治・経済・社会問題
★これまでの調査では憲法改正は賛成が反対を上回っていましたが
(9条改正は反対が多数)、今回の調査では16年ぶりに逆転したそうです。
この世論調査の論評が以下にあります。
http://web-kenpou.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_b39a.html

「読売世論調査」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080408-OYT1T00041.htm
憲法改正「反対」43%、「賛成」を上回る
世論調査・支持率
 読売新聞社が実施した憲法に関する全国世論調査(面接方式
)によると、今の憲法を改正する方がよいと思う人は42・5
%、改正しない方がよいと思う人は43・1%で、わずかなが
ら非改正派が改正派を上回った。

 ただ、各政党が憲法議論をさらに活発化させるべきだと思う
人は71%に上り、改めたり加えたりした方が良いと思う条文
を挙げた人も7割を超えた。施行61年を迎える憲法に、時代
にそぐわない部分が増えているとの認識は根強いようだ。

 調査は3月15、16日に年間連続調査「日本人」の一環と
して行った。

 1981年から実施している「憲法」世論調査では93年以
降、一貫して改正派が非改正派を上回っていた。しかし、今回
は改正派が昨年より3・7ポイント減る一方、非改正派が4・
0ポイント増え、これが逆転した。憲法改正に強い意欲を示し
た安倍前首相の突然の退陣や、ねじれ国会での政治の停滞への
いらだちなどが影響したと見られる。

 改正派にその理由を複数回答で聞いたところ、「国際貢献な
ど今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから」の
45%が最も多かった。非改正派では「世界に誇る平和憲法だ
から」が53%で最多だった。

 憲法で関心のある点(複数回答)では「戦争放棄、自衛隊の
問題」が47%で7年連続で最多となった。昨年との比較では
「裁判の問題」が20%(昨年15%)に増え、裁判員制度へ
の関心の高まりをうかがわせた。

 改めたり加えたりした方がよいと思う憲法の条文(複数回答
)としては、〈1〉自衛のための軍隊保持27%〈2〉良好な
環境で生活する権利25%〈3〉国と地方の役割22%――を
挙げた人が多く、「特にない」は24%だった。

 自衛隊の海外派遣全般に関する原則を定める恒久法を必要と
思う人は46%で、「そうは思わない」42%を上回った。9
条を今後どうするかについては「これまで通り、解釈や運用で
対応する」36%、「解釈や運用で対応するのは限界なので、
改正する」31%、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない
」24%となった。

(2008年4月8日01時08分 読売新聞)

この世論調査の論評が以下にあります。
http://web-kenpou.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_b39a.html

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閑話休題    落石

2008年04月09日 17時09分43秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
部分的な正しさと、全体の正しさ。
そんなことを考えさせる本を読みました。

エコロジー幻想 武田邦彦 青春出版社

その本の紹介です。

   

宇宙飛行士の向井さんが、宇宙体験で一番心に残ったのは、
帰還して地球に重力があることを知った時だと、
どこかに書いていたような気がします。
宇宙空間に長くいると、筋肉が衰え、地上に帰った時に、立てない。
そればかりか、体内のカルシュウムまで逃げてしまうとのこと。
ある実験によると、足のカルシュウムが尿のなかに逃げ出すのは
一日3時間以上立っているかどうかが、境目という。

現代ではエレベーターやエスカレーターが普及、
仕事も坐っていることが多くなりました。
この結果、一日3時間以上立っていることが少なくなっているそうです。
便利な生活もある点を境界に、人間に悪影響を及ぼすようになる。

人間は、長い時間をかけて、地球という環境に対応、進化してきたので、
短期間の変化には、ついていけないそうです。
部分的な正しさが、全体の正しさと矛盾するようになってしまった。

著者は、この部分と全体を見ることが大切と指摘。
利潤追求を第一とする会社と社会との矛盾については、
ビール会社は、消費者に美味しいビールを提供しようと努力する一方、
年々、売り上げを右肩上がりにすることが必要。
消費者が必要とする以上のビールが生産され、
消費してもらうためには、アルコール中毒になるほど
飲んでもらわなくてはならない、と書いています。

また、エコロジーについても、部分的に正しい行動が、全体的な見地から見ると
正しくない結果になっていると指摘。
家電なども、丈夫で長持ちする製品が出来るわけですから
寿命一杯使えば、家電リサイクル法など不要と述べています。



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再掲、「『自公政権崩壊』が見えてきた!」  文科系

2008年04月08日 10時52分06秒 | 国内政治・経済・社会問題
以下はこの1月24,26日にここに載せた物です。全く同じ物を、再掲します。どうしても訴えたいことだから。


(その1) 1月24日掲載

今日、ガソリン暫定税率の問題を通して、表題のことが見えてきたという思いです。長年の経験で、共産党の方などがそれを最も信じていないとも伺われますので、この明るいシミュレイションを書いてみます。

①本日の朝日新聞によれば、「衆院の通過 月内不可能 予算関連法案」だそうです。それによれば、「ガソリン税の暫定税率延長を含む08年度予算関連法案の趣旨説明は早くとも31日になり、参院自民党が求めていた予算関連法案の月内衆院通過は事実上不可能になった」ということです。この記事には、「首相決断」などもありえてなお疑義も残りますが、さてそこで、

②予算関連法案は2月に入ってから衆院通過ということになります。すると、「あくまで反対貫徹。そのためにこそ『テロ特措法成立に関わって、参院60日審議未了』作戦を使わずに、温存してきたのだから」としてきた民主党は、手ぐすね引いて「参院60日審議未了」に持ち込むでしょう。つまり、参院でこの問題が60日も審議されるわけです。

③ここで共産党にお願い。テロ特措法の時のように「審議未了作戦反対。あくまでも白黒決着せよ」などと、民主党を揺さぶらないでくださいね。税の問題、この長期政権がその横暴によって不正に搾取してきた税の問題は、国政の基本中の基本ですから。これを国民が学習し、主権者として目覚めることほど、政治にとって肝要なことはほかにないぐらいのものですから。国会でも長く論議するほど、国政の基本にかなっているわけです。
                            
④すると暫定税関連法案「衆院3分の2再可決、成立」は4月にずれ込むことになります。何がおこるでしょうか。
A 3月中頃から石油の小売業者が買い渋りを始めるはずです。4月を超えて元売りから買う値段が25円安くなるかという前に、高いガソリンを買う馬鹿はいませんから。そして、この動きはたちまち超特大のマスコミ種になります。消費者としての僕のような人は、自分のガソリンスタンドで3月初め頃からこう質問しますし。
「ここの売り主も、4月1日の安いガソリンを買おうとしているだろうね? そうして1日以降はすぐに高いのを売らないようにしてくれよ。じゃなきゃこれからここで買わんぞ」
なお、こういう一人一人の言動こそ、下手な政治演説や署名集めよりもはるかに効果がある「政治的実践」なんです。大事な時期にかみ合った大事な日常言動は、素晴らしい社会的波及効果を持つものということです。スタンドの店員は卸売りの人にこれをたずねるでしょうし、それが集約されれば元売りは4月目指して何らかの行為をしなければなりません。そういう動きはどんどんマスコミにも採り上げられるでしょう。社会的良循環的波及効果と言えましょうか。
B 4月1日以降にはこうなります。「あそこがいくら、ここがいくら」、「あそこは古い卸値でたくさん買ったんだ。ここは新しい値だったんだろうな」などなど、世の中大騒ぎです。ちっとも下がらなかったらこうです。「新値で買った奴もあるだろうに、どこも下がらないなんて、闇カルテル?」。闇カルテルがあったらサー大変。民主党が手ぐすね引いて待っているでしょう。参院で持っている「国政調査権」で、ぼこぼこにされるでしょう。最近のいくつかの小売業者の「平謝り」や製紙会社の「『みんなでわたれば怖くない』が、今度は『みんなで平謝り』」を見ている業界には、そこまでの度胸はないでしょう。民主党の手ぐすねを前にして、「闇カルテルを自民音頭」とか「同、官僚音頭」とかは、ありえません。
C さて、こういうわけで、ガソリン価格は遅かれ早かれ限りなく25円値下げに近づいていきます。そしてその間中、税のこと、自民党の悪辣な税収奪のことが、国民に議論されるわけです。


(その2)1月26日掲載

① 自公必死の工作と、民主態度の予測

この問題では今後も、自公必死の工作が、民主の態度変更に望みを懸けて行われていくだろう。ねじれ国会では、今後5年以上もこれと同じような不安材料が続発すると予想されるからである。自民党や官僚にそれだけ脛の傷が多いということだ。
例えば、25日の毎日新聞1面に「トラック協会への都道府県補助金疑惑」が載った。ガソリン暫定税と同じ軽油暫定税(地方税)からの補助で莫大な基金をプールしている同協会をめぐる疑惑だ。「自民党トラック輸送振興議員連盟(古賀誠会長)」にこの金の一部を献金し続けているという問題であり、そして例によって、このトラック協会トップには旧運輸省など天下り組がぞろぞろという問題である。
本日26日毎日新聞1面トップがまた、こういう記事だ。「全通連も67億円プール」
これもまた、軽油引取税の暫定税率絡みのものである。
さらに2面に「国交省道路財源で宿舎建設」。問題の道路特定財源で、毎年50~60戸の宿舎新設なのだそうだ。今でも1万175人の国交省職員に8095戸が確保されているという。

こんな巨悪ぞろぞろの中では、「税率の大幅値下げでどうか?」の折衷案も民主に打診されるかも知れないだけでなく、再度の大連立提案で首相を譲るほどの自民大譲歩案すらも陰でありうるかも知れない。しかし「これで政権奪取へ」と動き出した民主にはもう、何も聞き入れられないだろう。何も今、自民積年の傷を自分が抱え直さなくとも、これを攻撃していれば政権は手に入ってくるのだから。
民主が割れているとか新聞で報道されているが、こんな宣伝、今はほとんど嘘だ。自民も同じ程度に割れているのだから。朝日新聞の全都道府県自民幹事長調査によれば、暫定税率自民案に反対が宮城と新潟と2人あった。民心への不安、恐れおののきがそれだけ強いということである。

② これからまず衆院で、民主はあっさりとは引き下がらず、十分審議しようとするだろう。ここで「即採択」など「昔のような拙速」を自民が犯すというようなことはできない。これだけの大問題続出を前にして自民には今、「人」がいないし、決断力もない。ずるずると負けていくだけのように見える。伊吹、福田の情けない発言を見よといいたい。
参院60日審議で、民主党の攻め、自公政権の応答、マスコミの扱い、他野党の態度などなどから、国民の中に暫定税問題の本質がどんどん深まっていくだろう。野党には是非協調を望みたい。特に共産党に言いたい。「例によって『自己満足的正義面』をするな」と。これは今や、多分に内部引き締めの要素のみが強いのだろうと、僕は見ているが。財政がパンク状態に近いのではないか。
マスコミについてだが、この間自民の肩を持って「財源問題」に矮小化する記事だけのような新聞などは、今後もう取ることを絶対に止めようではないか。民主藤井税調会長はこういっている。「この法案撤廃はガソリン値下げが目的ではない」、だから「妥協は堕落だという気持ちでやっていきたい」と。マスコミなどには、こういう水準にかみ合った扱いを望みたい。

③ 別の暫定減税案などの他法案も抱き合わせにして一括審議にかけてきたという問題は、自民がやったことだと、よーく覚えておこう。そこから起こる混乱も全く民主の責任ではなく、悪辣な自民の責任だということである。民主は諸法案分離を主張したのだから。

④ さて、それで4月のどこかで「衆院3分の2再議決」以降は、こういう問題を自民が強行したと、国民に分かる。その上で野党は今度こそ首相問責決議案を出し、参院では可決されるだろう。
それで衆院解散なら、ガソリン税問題本質の国民への浸透度にもよるが、自民は負ける公算大だ。解散しないなら、「最新の参院選結果への民意無視」が改めてマスコミに喧伝されるのみか、以下のことが待っている。

⑤ ねじれ国会のこういう威力はまだまだ最低5年は続いていく。テロ特措法、道路特定財源暫定税率関連法に示されたような、「強権政府積年の脛の傷が表面化」、「それを参院『否決』、世論化」という形で。そしてそこに向けては、伝家の宝刀「参院多数派による官僚不祥事などへの強制的国政調査権発動」の威力が連発されていくだろう。内部告発もあって「薬害肝炎書類発見」、「トラック協会疑惑」のようなのがどんどん出てくるに違いない。だから、総選挙が来年になっても、自民は負けるのである。

こうして、いずれにせよ自民は終わりである。実質官僚の手の中で、自民、業界が連んで酷いことをやりすぎたということだ。
そして、参院野党多数の威力を国民が知ったということだ。

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ガソリン値下げの既成事実で政治の流れが変わる。①   JANJAN記者 中田良太

2008年04月07日 03時40分37秒 | 時事問題
★風仲間の岐阜の近藤さんからねJANJANの記事の紹介がありました。
   
                      ネット虫
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 政府は暫定税率延長の再議決はできない。自民から「造反」議員が出るのは必至だからだ。日本人は既成事実に弱い。いったんガソリンが値下げされれば、それが既成事実となり、戻らない。民主党が暫定税率廃止最優先の戦略を考えるさい、この点に着目して作戦を立てたのなら、見事だ。福田政権は連休明けに危険水域に入るだろう。

    目 次

 ◆「暫定税率は復活しない」とあえて予言する!
 ◆既成事実がモノをいう社会
 ◆スジ論なら廃止か本則税率アップの二者択一
 ◆既成事実が歴史をつくった!
 ◆日米開戦の不条理
 ◆野党が既成事実をつくれたワンチャンス
 (P.2)
 ◆「復活」宣言は福田だけ
 ◆政権は危険水域に
 ◆民主政治が分かっていない新聞論調
 ◆地方首長は役人の論理だけ
 ◆メディアは官僚支配の秩序がお好き?

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◆「暫定税率は復活しない」とあえて予言する!

 とうとう記念すべき4月1日を迎えた。政府・与党が実現させたくないガソリン値下げが実現したのである。

 もの書きのはしくれだから、下手な予言は慎まなければならない。予知能力はもちろんないのだから、推測ということになる。その推測が外れたら、書くもの全体の信ぴょう性が疑われてしまう。

 その禁を犯して、あえてこの段階で書いておこう。暫定税率を延長する法案を衆院で再議決することはできない。自民党議員の中から「造反」が出て、3分の2以上の多数が得られない。その情勢をあらかじめ読んで、3分の2再議決を放棄するか、それとも賛成票が3分の2を下回ることを覚悟で、改めて衆院本会議で議決するのか。福田康夫政権は苦しい選択を迫られるはずだ。

◆既成事実がモノをいう社会

 どうして造反者が出るのか。日本人は既成事実に弱いからだ。「日本人は……」と書きたくないから、日本社会では既成事実が幅を効かすから、と改めよう。

 既成事実がモノをいう社会だからこそ、暫定税率が34年間も生きてきたのである。揮発油税などに暫定税率を創設する租税特別措置法改正が成立したのは1974年の通常国会。田中角栄政権下で蔵相は福田赳夫だった。衆院大蔵委員長は安倍晋太郎で、委員会採決に先だって賛成討論したのは小泉純一郎だった。現在政界のスターたちの父親たちが主役で、かろうじて脇役に小泉が登場しているという情景である。

 福田赳夫が提案理由の説明を行ったが、「資源の節約、消費の抑制、道路財源の充実」が3本柱だった。

 前年10月、第4次中東戦争が起き、石油輸出機構(OPEC)がイスラエル支持国への対抗措置として、原油価格引き上げ・供給削減などの石油戦略を発動した。第1次石油ショックである。日本中のスーパーで、主婦たちがトイレットペーパーを奪い合う騒ぎになった。

◆スジ論なら廃止か本則税率アップの二者択一

 この特殊な状況下で「暫定税率」が上乗せされたのである。日本の社会が、既成事実よりもスジ論を重んじるのなら、その後の措置として

 (1)その特殊な状況は解消されたのだから暫定税率は廃止

 (2)道路整備に要するカネは、「上乗せ」分がなければまかなえないことが分かったのだから本則税率を上げる

 のどちらかが選択されたはずだ。

 しかし現実には、74年度に始まった暫定税率が、その後3度の引き上げと7度の延長を経て、2007年度まで続いていたのである。その長期間、政治は、廃止かあるいは本則税率の引き上げかを選び、スジの通った制度に移行するエネルギーを持ちえなかったといえる。特殊事情がなくなったのに、「暫定」を続けるという非合理的な状況を長期間続けてきたのは、政治の無力ぶりの証明でもある。

◆既成事実が歴史をつくった!

 政治も言論も既成事実に弱い体質は、日本にとって深刻な問題である。第2次大戦への参戦(日米開戦)への道も、1931(昭和6)年9月、関東軍が引き起こした満州事変という既成事実が発端だった。事件は関東軍参謀だった板垣征四郎大佐、石原莞爾中佐、花谷正少佐らが筋書きをつくり、河本末広中尉と部下数人が鉄道爆破を実行したものであった。ときの政府(第2次若槻礼次郎内閣)は「不拡大方針」を表明したが、関東軍は守備範囲を超えて吉林省へ進撃を開始し、朝鮮軍司令官の林銑十郎も、独断で朝鮮軍を満州へ派兵、「越境将軍」と呼ばれることになった。

 中国の主権を無視した満州における日本の行動は、国際社会の批判を呼び、国際連盟によるリットン調査団の派遣という事態を招いた。それに対して陸軍は、満州国建国(1932=昭和7年3月)へと突っ走った。33年2月、国際連盟はリットン報告書を承認、満州国不承認の対日勧告案を決議。当時の日本政府(犬養毅内閣、外相は満鉄総裁だった内田康哉)は国際連盟脱退に踏み切った。総会議場で連盟脱退を宣言、そのまま退席した松岡洋右代表は、帰国のさい歓呼の声で迎えられた。

◆日米開戦の不条理

 満州事変という独断専行が「国策」として追認され、最終的には日米開戦にまで発展してしまった。1941年の開戦時、米国と日本の国力の差はあまりに大きかった。国民総生産は11.8倍、粗鋼生産で12.1倍、航空機生産で5.2倍、商船建造で5.0倍だったという。それなのに当時の支配者たちは「今後ABCD包囲網(※注参照)によって、この格差はもっと大きくなる。相対的にはいまが有利」という奇妙な理屈で開戦を決めた。つまり当時の支配者であった軍部は、勝利の展望が皆無である「敗戦必至の戦争」に日本国民を引きずり込んだのである。

 (注)Aはアメリカ、BはBritainで英国、CはChinaで中国、DはDutchでオランダ。これら当時の日本に対する資源供給国=英国はマレー半島、オランダはインドネシアなどを支配していた)が、資源供給をストップしているという認識にもとづく言葉。
 《(注)終わり》

◆野党が既成事実をつくれたワンチャンス

 今回民主党などが暫定税率廃止を最優先した戦略戦術をつくるにあたって、既成事実に弱い日本の政治と世論の体質がどの程度意識されていたか、私には取材する術がない。それにしても通常、既成事実をつくることができるのは、ときの政府や官僚、つまり支配者たちである。しかし暫定税率というシステムなら、参院で多数を占めるだけの野党でも既成事実をつくることができる。その点に着目して今回の作戦を立てたのなら、見事なものだという賞賛に値する。


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ガソリン値下げの既成事実で政治の流れが変わる② 

2008年04月06日 23時54分39秒 | 時事問題
◆「復活」宣言は福田だけ

 この無力な政治が、暫定税率の廃止という既成事実を元に戻すというパワーを持ちうるだろうか? 答はノーである。福田康夫がいくら頑張っても、自民党衆院議員全員が租税特別措置法改正案に賛成するとは思えない。

 国会議員たちは土日には選挙区に帰り、支持者の声を聞く。「諸物価値上がりの中で、ガソリンが安くなっているだけが救いですよ」という声ばかりのはずだ。1カ月も経てば、「元に戻すことは不可能だ」というのが、自民党内世論になる。

 福田は3月31日午後6時から記者会見して、「暫定税率を元に戻す」と宣言した。しかし自民党幹事長の伊吹文明は1日午前0時ごろからTBSの番組に出演、菅直人が「暫定税率をどうするのか?」と問い詰めたのに対して、逃げに終始し、ついに答えなかった。伊吹は暫定税率復活の困難さを意識しているのである。

 じっさいに租税特別措置法改正案の衆院再議決は29日以後になる。早くも連休明けに持ち越しなどの観測が出ている。いずれにせよ、造反議員を出さないためには、05年の小泉政権下の郵政解散・総選挙のときと同様の強い姿勢が必要となる。小泉政権とは質が違う福田政権は、「造反なら除名」と口先だけの脅しをかけることすら不可能だろう。

◆政権は危険水域に

 福田は租税特別措置法改正案の衆院再議決を実現できない。他方、民主党に対してだけでなく国民に約束した形になった道路特定財源の一般財源化(09年度から)も、道路族の抵抗によって実現できない。連休明けには、政権の危険水域に入るであろう。

 そこで自民党はどうするのか? 来年の総選挙は公明党が受け入れないというのが政界の定説である。これまでは今年秋の解散・総選挙だと言われてきた。民主党は「5月総選挙」を目指している。

 福田では総選挙に勝てないだろうから、自民党は総裁をすげ替えたいだろう。しかしすでに安倍、福田と2代にわたって衆院総選挙の洗礼を受けない政権が続いている。しかも直近の国政選挙は昨年7月の参院選で、与党の自公は敗北している。この状況下で、3人目の選挙の洗礼を受けない首相をつくるのは、大きな批判を招くはずだ。

 総選挙は5月でも9月でも、福田が首相であることは変わらないだろう。過去何人かいた「応援に来てくれるなと断られる首相」に1人加わることになる。自民党候補が応援に呼びたいのは、小泉である。あるいは総選挙後、小泉が政権に復帰する可能性が出てくるかもしれない。やってはいけない予言は、以上で終わろう。

◆民主政治が分かっていない新聞論調
 この間、政治について、あるいは税について、さまざまな論議が行われた。新聞論調を読めば読むほど、日本の政体は民主主義ではないという思いを強くした。

 暫定税率廃止を「混乱を招く」という理由だけで否定する論調がまかり通った。一つの制度を変更して、移行期の混乱が皆無だということはありえない。多少なりとも混乱は生じるのである。「混乱がないこと」を最優先するなら、変更は不可能になる。もちろん改善も変更である。多くの新聞社説は「どんな不合理な制度でも混乱を招くから変更してはいけない」という主張と同じだった。

 暫定税率廃止を優先した民主党の姿勢を「無責任」と断じた社説も多かった。その執筆者たちは憲法84条を読んだことがあるのだろうか? 「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」である。

 暫定税率維持を前提にして予算をつくり、成立させたのは政府与党である。衆院多数という数の力と、予算・条約については衆院議決の優位という憲法の規定によって、民主党など野党の意思は反映できなかった。

 予算が成立したから、その財源となる税制の立法に反対するのが「無責任」というなら、衆院で単純多数を握るだけの与党が、予算に盛り込むことによって、いかなる重税を課すことも勝手にできることになってしまう。二院制のルールに従って、租税特別措置法改正案を成立させないことが「無責任」などというのは言いがかりにすぎない。

「政争の具にするな」という言葉も、ひんぴんと使われた。民主主義の政治は、何ごとも政争の具なのである。自分たちが正しいと思ったとおりに行動し、次の選挙で国民の支持を求める。そういうパフォーマンスを否定するのは民主主義も、その担い手である政党も否定することに直結する。

◆地方首長は役人の論理だけ

 もう一つ、地方自治体の対応にも失望した。この件で「地方6団体」は活発に発言したが、行政を執行するお役所の論理を展開するだけだった。「暫定税率廃止なら地方の財源に穴が空く。だから困る」一色だったのである。揮発油税の上乗せ分を課されなくなる県民・市民の立場を反映した発言は皆無だった。

 宮崎県知事の東国原英夫を含めて、自分の選挙のときだけ「県民・市民の味方」で、知事・市長などに就任すると役人の論理を振り回す存在であることがはっきりした。暫定税率なしが定着した段階での彼らの言動はどうなるか? 注目したいところだ。

◆メディアは官僚支配の秩序がお好き?

 新聞論調に戻ろう。社説執筆者たちのアタマは、深層のところで官僚統治礼賛なのである。官僚にまかせておけば、混乱は起きない。また予算は成立したのに、財源となる税法が成立しないといった矛盾も起きない。その整った姿を礼賛し、国民主権の原理を押し通すことによる混乱や矛盾を嫌うのが、彼らの深層意識だ。混乱と矛盾を引き起こす国民主権は嫌いということになる。

 最後に、1日付各紙の社説を掲げておこう。1面コラムも、ガソリン税がらみのものは掲載しておく。私の新聞論調批判が正しいかどうか? 参考資料としてお読みいただきたい。

▼朝日=立ちすくむ政治―この機能不全をどうする、天声人語
▼毎日=ねじれ国会 有権者が動かすほかない、余録:エープリルフール
▼読売= 「暫定」期限切れ 「再可決」をためらうな
▼日経=再可決して一般財源化の公約を果たせ、春秋
▼東京=ガソリン値下げ 混乱の抑制へ万全を、筆洗
▼産経(主張)=4月混乱 まともな政治取り戻せ、産経抄
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暫定税率再可決反対64%    落石

2008年04月06日 17時32分24秒 | 国内政治・経済・社会問題
中日新聞によれば、共同通信が行った
世論調査の結果、
暫定税率再可決に反対する人は64%。

おおむね、これまでの世論調査と
同じ数字を維持している。

国民の3人に2人は、このままのガソリンを
のぞんでいることが再確認されたことに。

さて、道路族は、どう出るのか?正念場。


    
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Jリーグ、またまた劇的成長!   文科系

2008年04月06日 12時16分42秒 | スポーツ
昨12月23日、このブログに「日本サッカーに衝撃、急発展の予感」を投稿して、こう結ばせていただいた。
「こうして、来年のJリーグには、激変の予感が生じた。(中略) 浦和、ガンバ、鹿島、川崎、清水、どの列強も、すぐに『古い名前』になりうるだろう。そんな『今』が来たのだと思う。これは、オシムの功績なのだが」

自慢じゃないがこの通りになっている。川崎が10位、清水は14位だ。浦和もガンバも黒星発進をやっと回復してきたところで、鹿島と新顔・名古屋が1,2位である。鹿島も名古屋も12月23日投稿に書いたように、FCホンダに苦戦したチームであるというのは単なる偶然か、それとも、あのゲームから深く学んだのか?

名古屋はマグレで勝ってきたと僕は思っていたが、昨日の横浜戦を見るとどうもそうではないようだ。
ストイコビッチが初めての監督業をこんなに良い形でスタートするとは、僕には全く意外であった。が、彼が日本リーグを現在ここまでに急成長させてきたオシムの弟子であることを考えてみれば、不思議はないのかも知れない。しかも、名将ベンゲルが駄目チーム・グランパスをカップ戦優勝チームにまでこつこつと育て上げたそのやり方も終始見ていた彼である。
そしてまた、今の日本に必要なのは「攻撃は最大の防御なり」というやりかたであって、現在の日本の監督業は、攻撃が分かる者しか成功しないのだという気もしてきた。
ストイコビッチは故郷から一人のセンターバックを連れてきた。このバヤリッツァという若者に防御陣自身を見張らせて、あとは「攻撃は最大の防御なり」でやっていこうと決意して来日したのではないか。でなければ、ボールは保持しても点取りがあれだけ苦手だった名古屋が、こんなに劇的に変わるわけがない。失点も劇的に減っているのである。

ちょっと怪我で休んでいたが、バヤリッツァは確かに要注意選手だと思う。浦和のトゥーリオ以上に、機を見て攻撃にも参加していくという素晴らしい才能も持っている。守備は相手にぶち当たることも厭わず、それももの凄く体が強い。きっと、90年代のユーゴ全盛期サッカーをしっかりと受け継いだ一人なのだろう。
まだ若いし、非常に楽しみな選手であると思う。ストイコビッチが「あーいうディフェンダーは全く厭だな」と鑑定したほどの若者なのだろうから、凄いに決まっているのであるが。  
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小泉政治の効果抜群    落石

2008年04月05日 09時51分09秒 | 国内政治・経済・社会問題
ガソリン問題の一方で、後期高齢者医療問題が
マスコミにようやく登場。

どんな制度なのか?
改めて解説している。

以前は、マスコミはもっと親切だった。
法律の段階で、キチンと問題点を洗い出して
報道していた。

しかし、この医療問題。
もとは云えば、小泉さんがひいた路線。

派遣問題など、さまざまな分野で、
小さい政府問題がようやく表面化してきた。
いずれも小泉効果の表面化。

さて、あの小泉フィーバーは改めてなんだったのか?

国民は、こうした結果を予想していたのか?
あるいは、全く想定外だったのか?
ここは、小泉さんに賛成した人の感想を
ぜひお聞きしたいもの。

反対してきた人にも、なぜ、反対が影響力を
持たなかったのか?

改めてお聞きしたいなあ。

私は不思議で仕方ないのです。









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ねじれ国会こそ政治を変えつつある      天木ブログより

2008年04月04日 21時27分54秒 | 国内政治・経済・社会問題
★いざとなると腰が引けて喧嘩両成敗病に陥るマスコミが何と言おうと、今政治が面白い。ねじれが積年の腐臭をの仕組みを照らし出しているではないか。
 天木氏も同様の意見らしい。
                    ネット虫
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「ねじれ国会こそ政治を変えつつある」

  4日の産経新聞「断」というコラムで山口弘和というタレントが「いいぞ!ねじれ国会」と題して次のように書いていた。これほど共感できる文章に、私は久しくお目にかかった事がない。きわめて爽快な気分だ。

  それにしても、一タレントでもここまで政治がわかるのだ。

  そう言うとタレントに失礼になるから、こう言い換えたい。

  あまたいる政治記者、評論家たちは、一体どこを見て、偉そうな政治解説をしているのか、と。

 ・・・参議院で野党が与党を上回ったことで起きた衆参ねじれ国会。国会審議がスムーズに進まず、空転している事を嘆く声がある。しかし、本当にそうか。
   ねじれていない“正常”な国会で審議が形式的すぎ、不十分だったのではないか。それが証拠に、社会保険庁や厚生労働省の年金問題、道路整備特別会計を好き勝手に使ってきた国土交通省と天下り先の独立行政法人・・・とまあ、汚れた雑巾を絞った泥水のように汚い話が次つぎと出てきた。
   日本という家の管理を委託していた政治家や役人の仕事振りときたら、汚いものを押入れに押しこんで外から見えないようにしていただけ・・・有権者は騙されてきた。しかし、汚れたモノはいずれ悪臭を放つ。そのことに気づいた鼻のきく有権者が、においの元を探るために選択したのがねじれ国会なのだ。
  これが実にいい!この際、しばらく国会にはねじれていてもらいましょう。政府や市場関係者は、「国会の空転は、景気に悪影響を及ぼす」と目先の損得を心配するが、冗談じゃない!見えないところでどれだけ税金が無駄になっていたか。
  その損失を考えれば、見える空転のほうがまだ有益だ。いまこそ有権者は、埃を被ったガラクタをじっくり選別すべきだろう。
  税金の無駄遣いを追及する国会へ模様替えするために、ねじれている間に大掃除だ。
  ただし、ねじり過ぎて元に戻る事だけはしないでくれ。


 

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Posted by 天木直人 | Trackbacks[0]
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