たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

食べることは・・・

2014年10月16日 22時11分30秒 | 日記
今日も都心の大学のグリーフ・ケアの講座に行ってきました。
スープの会を主宰されている料理家の方のお話で、
悲嘆を支える「食」の役割がテーマでした。
行き詰まった時、「おいしい」は人間を力づける。
「おいしい」は自分の命に対する手応え、これが悲嘆を支える。

他にも色々と貴重なお話があり、食べること=生きることだと再認識しました。
詳細は後日あらためて書こうと思います。

聴きながら、妹とのお別れの後、一カ月か二カ月ぐらい、自分が生きているのか、なんなのか
わからなくって何を食べていても流しこんでいただけで、味がしませんでした。
何を食べてようやくまた、「おいしい」と感じることができたのかは思い出せませんが、
食べるものの味がして「おいしい」という感覚がまだ戻ってきた時、私は生きているんだ、と
実感することができました。

中井久夫さんの著書のなかに、阪神淡路大震災の後、病院につめているスタッフたちに
おいしいものを取り寄せてふるまったという内容の記述があったと思います。今度あらためて紹介できればと思います。

ここ数カ月ずっと変な状態が続いています。
生活のリズムを崩さないようにしながら、ため込んできたものを整理していくのと、人と会い話す時間をつくっていくことに精一杯な感じです。

今の住環境は壁がうすくてあまりよくありません。
生活時間帯がわかってしまうのがいやで緊張してしまって、自分の部屋で食事している時は、食べていても食べている実感があまりもてないままずっときています。

一昨日、コミュニティハウスで作った野菜をいただいたので、久しぶりにかんたんなスープを
つくりました。それだけの気持ちの余裕が少しできました。
スープは、素材のいいところだけが導き出される、どんな人にも最適なものというのも今日の
お話の中にありました。

混乱はまだまだ続いて行きそうです。
もうすぐ、当初は考えもしなかったような所に行くことになりました。
そこまで行かざるを得ないことでした。
私が消えることのない苦しみを背負って生きている人間だからここまでやれているのか、
背負っているからこれは身をけずるようなきついことなのか、自分でもよくわかりませんが、
おいしいものを食べて力をつけてなんとか乗り切って行きたいと思っています。

コミュニティハウスで出会うちっちゃい子たちの食べるエネルギーに、生きるエネルギーを
感じます。

ちょっとやせすぎ。「おいしい」といただくことは大切ですね。