たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

あと3日がんばれば・・・

2016年04月17日 22時26分29秒 | 日記
 このパソコンがいよいよほんとに寿命が尽きるようでネットを立ち上げるだけでうなり続けています。6も使っているので当然かな。軽量パソコンとタブレット端末がほしいです。他にほしいものはありませんがデジタル関連は必須アイテム。

 昨日と今日は夕方数時間出かけただけで、ほとんど人と話すことなく、この部屋で過ごしました。なんかすごく疲れてしまっていてどうしようもないです。色々と想いはあれど、私が今できることはどうにかこうにか一日一日を生き延びていくことだけ。何かすごく名を馳せるようなこととか、何かすごく人の記憶に残るようなことととか、ボランティアとか社会活動とか、なにもできません。また明日から3日間出勤して、陽の当らない底辺の地味な仕事をするだけ。明日と明後日はたしかお昼が11時半からになっています。どこでどうやって何を食べればいいのだろう。都心のようにお店が少ないしわからないし、がっつり食べないと夕方お腹がすいて辛くなります。前職のように自分の机でおやつを食べたりできないし、むずかしいです。建物のつくりが悪いのでおトイレも遠いし、なんかがちゃがちゃと落ち着かずほんとに疲れます。喉の痛みが少し和らいでいますが、また明日でガラガラになってしまうでしょう。今はちょっとかゆい感じです。自分のペースで水分をとれないの、ほんとにきついです。なんだかほんとに疲れます。

 3日間がんばればまた帝国劇場。5月も一回だけチケットをもっていますが休みを入れ替えてもらわないと行くことができません。こりゃ大変。進化して行くであろう小池ロナンと他のキャストのみなさん全体を観たいのでせっかく抽選予約で取ったチケット。なんとしても行きたいなあ。こういう時間もないと精神的にもちません。毎日毎日高齢者とかなまぽ受給者とか日頃のストレスのはけ口にするオジサンとかばっかり相手にして大きな声をはりあげなければならないので、非日常的な時間を過ごすことはとても大切。

 今日は朝から一日中風が唸って暑いのか寒いのかよくわからないし、落ち着かない一日でした。地震のニュースも気になります。予測がつかない感じになっているようで不安です。どんどん大変なことが起きたとわかってきているので、ヤフーのニュースをみながら涙があふれてきます。早く落ち着いてほしいです。平安な時が訪れてほしいです。川内原発停止要請のネットの署名運動に参加しました。九州に行ったことありませんが地図をみると近いのですごく心配です。万が一の時、安全に運転を停止できなくなるおそれがあるそうな。いろいろと気になりますが休日はこれでおしまい。一日中ネットの情報をみることができない毎日がまた始まります。もどかしいですが仕方ありません。あと3日がんばればまた『1789バスティーユの恋人たち』です。

『1789バスティーユの恋人たち』_4月12日観劇

2016年04月17日 17時39分50秒 | ミュージカル・舞台・映画
2016年4月12日(木)夜の部を2階席の後方で観劇。

Wキャスト

 ロナン:小池徹平
 オランプ:神田沙也加
 アントワネット:花總まり
 シャルロット:齊藤さくら
 ルイ・ジョセフ:大河原爽介

 
 シャルロット役の齊藤さくらちゃん、歌、芝居共にすごく上手くて存在感がありました。子役といえどあなどれません。ほんとにすごいなと感心することしきりでした。

 (ちなみにこの齊藤という姓。普通はあまり気にしませんが、日本に数ある「さいとう」という姓のなかでもいちばん難しい漢字の「さいとう」。「さいとう」という漢字は三種類ほどあります。この「さいとう」。パソコンで入力しているとなんでもありませんが筆で書こうとすると難しくて書けません。フォントのサイズを18ぐらいにしないと解読できない漢字。現在の職務で知ったことのひとつ。こんなことからして大変な毎日。プログラムでまじまじと確認してしまいました。)


 この舞台に『レ・ミゼラブル』でアンジョルラスを演じた岡幸二郎さんと上原理生さんが、それぞれ王党派のベイロール伯爵と革命派のダントンで出演されているのも、この作品が上演される意味を深めていると感じました。ロベスピエールの古川雄大さん、ルイ16世の弟アルトワ伯の吉野圭吾さんは『レディベス』ではスペイン王子とその家臣という間柄でした。宝塚時代、ベルばらでアントワネットを演じた花總まりさんが違う舞台でアントワネットを演じるというのも大きな見どころのひとつ。アントワネットはエリザベートが嫁いだハプスブルク家の出身という意味でも花總さんと縁が深い。来週の観劇になりますが、もう一人のロナン加藤和樹さんは『レディベス』ではベスの恋人ロビン役。ベスは花總さんでした。花總さんと古川さん、『レディ・ベス』では罪に陥れられようとする姫役と危機一髪の場面で現れる王子役でしたが、『エリザベート』では親子でした。これまでにも観てきた役者さんたちが織りなす糸も多彩な舞台。


まず『レ・ミゼラブル』への流れを復習してみると、

「1774年5月10日 ルイ16世国王に即位。

 1789年5月5日 三部会がヴェルサイユ宮殿で開かれる。

    6月29日 テニスコートの誓いで憲法制定国民議会が成立。

    7月14日 バスティーユ襲撃を皮切りにフランス革命が起る。

    8月26日 17条からなる人権宣言がだされる。

 1792年9月21日 国民公会で王政の廃止、共和制の樹立が決議される。第一次共和政のはじ         まり。

 1793年1月21日 ルイ16世処刑される。
         この年の6月国民公会はジャコバン派の独裁となり、                  反命分子はギロチンで処刑する恐怖政治がはじまる(〰94年)

 1794年7月27日 テルミドールの反動。ジャコバン派は勢力を失う。

 1795年10月26日 総裁政府が成立。
         左右どちらからも攻撃され、常に不安定な政権であった。
         これをもって、フランス革命の終結とする。

         冬 ジャン・バルジャンがパンを盗み5年の懲役刑。

 ワーテルローの戦いでナポレオンの失墜が重要なのは、フランスにとって、自由・平等・友愛の共和国という大きな<理想>が失墜し、王政復古という古い不健康な<現実>が社会を支配することを意味するからです。『レ・ミゼラブル』は、理想を失った社会で、醜い現実と戦う人々の物語なのです。」(2011年公演のプログラムより引用しています。)

 聖職者・貴族・平民、どの身分に生まれたかで人生が決まってしまう社会の有り様は、フランス革命によっても結局変わることなく、『レ・ミゼラブル』という群衆が主役の物語が誕生していくことになります。『レ・ミゼラブル』への流れはここまで。

 『1789バスティーユの恋人たち』の物語は、飢饉によって食べる物さえ満足に手に入らない地方の農民たちが税金の取り立てに苦しめられる場面から始まります。農夫ロナンの父をはじめ村人たちは、税金を支払わないことを理由に、岡さん演じるベイロール伯爵に捕えられようとします。それを阻止しようとしたロナンに銃が向けられたのをかばいロナンの父は命を落とします。ロナンは復讐のため、パリに出ることを決意します。小池君演じるロナンは、ジーンズと合皮のつぎはぎで出来ているという衣装がよく似合っていて、すごく自然に農夫ロナンでした。ちょっとかわいすぎるかもですが、歌もダンスもがんばっていました。歌はすごく難しいんでしょうね。もう少しこなれてくると、さらによくなっていくと思います。アンサンブルのダンスの名手を従えてのダンスはプレッシャーだと思いますが、ハードなダンスシーン。よく踊れていました。言葉使いはあらっぽいけれどすごく心根のやさしいロナン像になっていたと思います。芯の強いしっかり者で気持ちのやさしい沙也加ちゃんオランプとの相性がいいですね。最後はちょっと悲しい。オランプはこれからどうやっていきているのだろうと考えてしまいました。

 パリに出てパレ・ロワイヤルでロベスピエールら革命家と出会ったロナンは革命へと突き動かされていきますが、農夫である自分と、平民とはいえ裕福な家庭に生まれ大学を卒業している革命家たちと自分は違う、オマエタチは自分たち農民を可哀想な人たちだと上から目線で見ていると反発する場面もありました。プログラムの中の、小池君と加藤さんの対談にあるようにロナンは革命家たちを友達としては受け入れることがなく、最後まで平行線を歩いているのかもしれません。

 プログラムを読むと、革命派のロベスピエールは恐怖政治を行い、仲間だったとダントンとデムーランを処刑してしまうことになりますが、舞台はそこまで描かれていません。声高らかに人権宣言を読み上げる仲間として描かれています。あくまでも史実にもとづく物語として舞台は楽しめばいいのかなと思います。バスティーユの襲撃に成功した後、人権宣言をロベスピエール、ダントン、デムーラン、ソレーヌが読み上げる場面、心に響きました。世界が混沌としている今、日本も弱い立場の人間の権利が守られていないと感じることばかりの今、人権宣言の言葉をかみしめてみることが必要なのかもしれません。

 沙也加ちゃんを以前にみたのはアイドルとしてデビューして間もない頃。松田聖子さんの武道館コンサートでした。CMで母娘共演もしていました。それから15年以上の歳月が流れ、いつのまにか見事にミュージカル女優として母の懐から羽ばたいていますね。彼女の自立した強さとオランプのしっかりとしたたくましい生き様とがうまく重なり合って、気持ちのきれいなオランプがよく似合っていたと思います。ベルばらみているので、アントワネットに暇乞いをする場面など、ロザリーにみえてしまうのは仕方ないかな。


トップの写真はWロナン、4月7日の初日記者会見の時。げきぴあから転用しています。



11月30日の制作発表の時のWロナン。
左が加藤和樹さん。右が小池徹平君。
おけぴから転用しています。




制作発表の時の革命派たち。
上原理生さんダントン、古川雄大さんロベスピエール、渡辺大輔さんデムーラン。
おけぴから転用しています。

上原さんはアンジョルラスの印象が強すぎます。
はじめて恋心のある役どころ。はじめて革命に成功した役どころ。

古川さんのロベスピエールはあまりの美しさに言葉がないぐらいでした。
ダンスのシーンもすごくよく踊れていました。
岡さんのベイロール伯爵に肩を踏みつけられる場面はインパクトありです。
2012年のルドルフからなんどかみていますが役者っていう表情になってきました。

渡辺大輔さん、すごく歌が上手でした。耳に心地よい声。
はじめて拝見するので、制作発表の時の映像をみてなんてかっこいい人なんだろうと思いました。




花ちゃんアントワネットのこと、王党派のことも書きたいですがひとまずここで終わりです。
明日から三日間はまた出勤しなければならないので書く前に次の観劇がきます。
こういう時間がないと頭がおかしくなってしまいそうでもちません。
心の宝物をもっているのは大切なこと。