https://twitter.com/kio_tanaka/status/1637132008722952193
「さて、記憶にたどると、感染対策の柱はマスクではなく、人流抑制だったと思うが、日本人特有の不安症と慎重さとがあいまって、よく実現されていたのだろう。そうした消極的な対策と違っていたのがマスクだ。まるでマスクがウイルス拡散を防ぐ最大の武器であるかのような合意形成が生じていた。
昨年初に、尾身氏がこれからは「人流抑制」ではなく「人数制限」と主張して以来、いつのまにかマスクにだけ高いウェイトがかかり、そして対策の効果は霧散した。いざ人間の交流がはじまってしまえば、マスクはなんの効果も発揮していない。それが去年1年間の結果である、と僕には見えている。
ともあれ、この疫病が僕に衝撃を与えたのは、これまで悪であるとは考えてもみなかった「社交」こそ疫病の原因である、ということだ。社会がこれを「疫病」とみなすに、ウイルスの毒性の強弱は、じつは関係していない。条件は、そのウイルスが未知であることだけである。これは驚くべきことだった。
もちろん、科学者はさまざまなデータを読み取って、その毒性を判断していて、それは尊重すべきなのだが、しかし、そうした判断と、それを社会的に「パンデミック」と認定することとのあいだには、深い溝がある。ひとたび認定されれば、これまで人類が積み上げてきた善が悪に反転するほどの溝である。
なるほどこれが全体主義かと。社交を「悪」とみなすような人文学はなかなか存立しえないが、ひとたび「全体」が必要とされると、善は悪にひっくりかえる。もちろん、神でもないわれわれのする「全体」は「全体主義」にすぎない。親密かどうかで、ひとを露骨に分断し、しかも社会的に許されてしまう。
他者道徳に泥んだ現代の人文学者には、この「全体」が「利他主義」に見えたり「思いやり」に見えたりしていて、それも恐るべきことだった。なにより「社交」が禁じられているのに、「社会」的合意の前でそれらが悪に認定されることに、なにも言いたいことがなかったのか……。
しかし、これも全体主義の作用なのだろう。この3年、ここまで人文学者が黙っているとは思わなかったが、全体の前で、真理は簡単に白旗をあげ、善が内容を変えずにそのままラベルを悪に変えても、それを疑問とも思わない。これは恐るべきことだ。いい教訓にせねばならないが、はたして。
戦争が起こるときにも、おそらく同じような作用が待っているのだろう。平時には戦争は悪だと言ってきた同じ人間が、戦争遂行に粛々と協力し、あるいは沈黙する。平時には社交こそ善だ、笑顔は素晴らしいと言ってきた同じ人間が、マスクをして、顔を出している人間に露骨な嫌悪を向けたように。
真理や善が反転する、こうした「全体化作用」が起こりそうな災害を、仏典である『倶舎論』は三つ示唆している。疫病・飢饉・戦争だ。共通しているのは、「社交」が悪になってしまう点。この「三災」が生じると、「全体化」回避はそうとう難しい。コロナだからこの程度で済んでいる、と見るべきか。
いままで、多くの教師がそうであるように、僕は学生の「顔」、というか「表情」を見ながら授業することを常としてきたし、たんなる「情報」伝達マシンではなく、教壇が「思考の劇場」になるよう、注意深くふるまってきたが、そんな道徳は、コロナ全体主義の前で、霧散してしまった。
反応のみえない学生の前で、受けない冗談を繰り返すピエロになるくらいしかないのだが、他者道徳の前ではそれすら悪に認定されかねない。社交は減らすにかぎるからである。国民を覆う不安症に重武装を与えることが善であり、丸腰で敵に笑顔を見せるなど、もってのほか、というわけだ。
他人のためにとマスクを主張する者たちが、親密なひととは素顔を見せ合う。そこにどんな矛盾なき理屈が成立しているのか。マスクが敵につけるための武装であると考えれば、理屈は成り立つ。親しい味方に対して、武装は必要ないわけだ。こうした分断を善とする新しい道徳を、子供は読み取っている。
こんなことを、日本社会はまだつづけるつもりなのか。これが問題であることが、まだわからないのか。子供に「他者への思いやり」とつけさせるマスクを、なぜ親の前では外していいのか。子供は大人の言葉に、どんなメッセージを読み取るか、すこしは立ち止まって、考えてみないのか。」
2023年3月16日内科医の端くれ先生スペース、
「宮沢先生
@takavet1
をお誘いして、『ウイルス学者の絶望』をふまえながら対談したいと思います。
宜しくお願いします🙇🏻♂️
今夜22時です。
限られた時間でどこまでお話しできるか分からないですが、この3年間を振り返る内容になるかと思います。
どうしてこんなことになってしまったのか。なぜまだこんな状態のままなのか。どうして伝わらないのか。
なるべく前向きでありたいですが、振り返るべきはちゃんと振り返らないと。」
https://twitter.com/naika_hashikure/status/1635192047413116930
宮沢先生と端くれの内科医さんがスペースで話されていたように、コロナ騒動によりどの分野も今まで積み上げてきたものをいとも簡単に手放してしまいました。今までやったきたことはなんだったのでしょうか。日本社会全体が思考停止、今なお多くの人が顔を隠したまま、WBCとか国が用意したお楽しみに逃れつつ生きています。この異常なマスク真理教社会、たとえばド〇ールでマスク飲食なるものをなんの疑問も抱くことなく粛々としている姿は気味悪すぎて吐き気します。帽子にメガネ(サングラス)にマスクで顔が全くみえない、特に男性は2019年までは犯罪者にみえた姿でわたしはふつうにもうこわくて仕方ないのですが、子どもたちの瞳にはどう映っているのでしょうか。
尾身氏は公衆衛生の専門家ということのようですが、少し前スペースで宮沢先生が、公衆衛生は包括的な学問だということを話していました。社会全体をみなければならない、経済の動向も自殺者の増減もみる、そういう学問のはずだが医師の国家試験には公衆衛生の科目がないの?と。尾身氏を筆頭とする国の分科会の専門家?たちには社会全体をみる視点が全くありませんでした。公衆衛生の名のもとで人権侵害が続いてきた(今も続いていますが)きました。間違った方向性に警鐘を鳴らす少数の研究者の声は見事に封殺され、日本はこんな姿になってしまいました。法曹、哲学、社会学の領域から人権侵害に対して、全く声が上がらなかったことにも言葉がありません。権威ある大学の名前を背負い立派な肩書をもった方々、今まで何してきたんですか?子どもの味方であるはずだった小児科たちからも声はあがりませんでした。それどころか小児のワクチン接種に加担しました。学術学会しかり。
絶望的な状況の日本、これからどうなってしまうのでしょう。救急車のサイレンの音がまた増えてきました。
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「さて、記憶にたどると、感染対策の柱はマスクではなく、人流抑制だったと思うが、日本人特有の不安症と慎重さとがあいまって、よく実現されていたのだろう。そうした消極的な対策と違っていたのがマスクだ。まるでマスクがウイルス拡散を防ぐ最大の武器であるかのような合意形成が生じていた。
昨年初に、尾身氏がこれからは「人流抑制」ではなく「人数制限」と主張して以来、いつのまにかマスクにだけ高いウェイトがかかり、そして対策の効果は霧散した。いざ人間の交流がはじまってしまえば、マスクはなんの効果も発揮していない。それが去年1年間の結果である、と僕には見えている。
ともあれ、この疫病が僕に衝撃を与えたのは、これまで悪であるとは考えてもみなかった「社交」こそ疫病の原因である、ということだ。社会がこれを「疫病」とみなすに、ウイルスの毒性の強弱は、じつは関係していない。条件は、そのウイルスが未知であることだけである。これは驚くべきことだった。
もちろん、科学者はさまざまなデータを読み取って、その毒性を判断していて、それは尊重すべきなのだが、しかし、そうした判断と、それを社会的に「パンデミック」と認定することとのあいだには、深い溝がある。ひとたび認定されれば、これまで人類が積み上げてきた善が悪に反転するほどの溝である。
なるほどこれが全体主義かと。社交を「悪」とみなすような人文学はなかなか存立しえないが、ひとたび「全体」が必要とされると、善は悪にひっくりかえる。もちろん、神でもないわれわれのする「全体」は「全体主義」にすぎない。親密かどうかで、ひとを露骨に分断し、しかも社会的に許されてしまう。
他者道徳に泥んだ現代の人文学者には、この「全体」が「利他主義」に見えたり「思いやり」に見えたりしていて、それも恐るべきことだった。なにより「社交」が禁じられているのに、「社会」的合意の前でそれらが悪に認定されることに、なにも言いたいことがなかったのか……。
しかし、これも全体主義の作用なのだろう。この3年、ここまで人文学者が黙っているとは思わなかったが、全体の前で、真理は簡単に白旗をあげ、善が内容を変えずにそのままラベルを悪に変えても、それを疑問とも思わない。これは恐るべきことだ。いい教訓にせねばならないが、はたして。
戦争が起こるときにも、おそらく同じような作用が待っているのだろう。平時には戦争は悪だと言ってきた同じ人間が、戦争遂行に粛々と協力し、あるいは沈黙する。平時には社交こそ善だ、笑顔は素晴らしいと言ってきた同じ人間が、マスクをして、顔を出している人間に露骨な嫌悪を向けたように。
真理や善が反転する、こうした「全体化作用」が起こりそうな災害を、仏典である『倶舎論』は三つ示唆している。疫病・飢饉・戦争だ。共通しているのは、「社交」が悪になってしまう点。この「三災」が生じると、「全体化」回避はそうとう難しい。コロナだからこの程度で済んでいる、と見るべきか。
いままで、多くの教師がそうであるように、僕は学生の「顔」、というか「表情」を見ながら授業することを常としてきたし、たんなる「情報」伝達マシンではなく、教壇が「思考の劇場」になるよう、注意深くふるまってきたが、そんな道徳は、コロナ全体主義の前で、霧散してしまった。
反応のみえない学生の前で、受けない冗談を繰り返すピエロになるくらいしかないのだが、他者道徳の前ではそれすら悪に認定されかねない。社交は減らすにかぎるからである。国民を覆う不安症に重武装を与えることが善であり、丸腰で敵に笑顔を見せるなど、もってのほか、というわけだ。
他人のためにとマスクを主張する者たちが、親密なひととは素顔を見せ合う。そこにどんな矛盾なき理屈が成立しているのか。マスクが敵につけるための武装であると考えれば、理屈は成り立つ。親しい味方に対して、武装は必要ないわけだ。こうした分断を善とする新しい道徳を、子供は読み取っている。
こんなことを、日本社会はまだつづけるつもりなのか。これが問題であることが、まだわからないのか。子供に「他者への思いやり」とつけさせるマスクを、なぜ親の前では外していいのか。子供は大人の言葉に、どんなメッセージを読み取るか、すこしは立ち止まって、考えてみないのか。」
2023年3月16日内科医の端くれ先生スペース、
「宮沢先生
@takavet1
をお誘いして、『ウイルス学者の絶望』をふまえながら対談したいと思います。
宜しくお願いします🙇🏻♂️
今夜22時です。
限られた時間でどこまでお話しできるか分からないですが、この3年間を振り返る内容になるかと思います。
どうしてこんなことになってしまったのか。なぜまだこんな状態のままなのか。どうして伝わらないのか。
なるべく前向きでありたいですが、振り返るべきはちゃんと振り返らないと。」
https://twitter.com/naika_hashikure/status/1635192047413116930
宮沢先生と端くれの内科医さんがスペースで話されていたように、コロナ騒動によりどの分野も今まで積み上げてきたものをいとも簡単に手放してしまいました。今までやったきたことはなんだったのでしょうか。日本社会全体が思考停止、今なお多くの人が顔を隠したまま、WBCとか国が用意したお楽しみに逃れつつ生きています。この異常なマスク真理教社会、たとえばド〇ールでマスク飲食なるものをなんの疑問も抱くことなく粛々としている姿は気味悪すぎて吐き気します。帽子にメガネ(サングラス)にマスクで顔が全くみえない、特に男性は2019年までは犯罪者にみえた姿でわたしはふつうにもうこわくて仕方ないのですが、子どもたちの瞳にはどう映っているのでしょうか。
尾身氏は公衆衛生の専門家ということのようですが、少し前スペースで宮沢先生が、公衆衛生は包括的な学問だということを話していました。社会全体をみなければならない、経済の動向も自殺者の増減もみる、そういう学問のはずだが医師の国家試験には公衆衛生の科目がないの?と。尾身氏を筆頭とする国の分科会の専門家?たちには社会全体をみる視点が全くありませんでした。公衆衛生の名のもとで人権侵害が続いてきた(今も続いていますが)きました。間違った方向性に警鐘を鳴らす少数の研究者の声は見事に封殺され、日本はこんな姿になってしまいました。法曹、哲学、社会学の領域から人権侵害に対して、全く声が上がらなかったことにも言葉がありません。権威ある大学の名前を背負い立派な肩書をもった方々、今まで何してきたんですか?子どもの味方であるはずだった小児科たちからも声はあがりませんでした。それどころか小児のワクチン接種に加担しました。学術学会しかり。
絶望的な状況の日本、これからどうなってしまうのでしょう。救急車のサイレンの音がまた増えてきました。
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