舞台への情熱に食らいつく 宝塚宙組の芹香斗亜と春乃さくらが大劇場お披露目公演へ - 産経ニュース (sankei.com)
「18世紀のフランスを舞台に、不思議な力を持つ青年の愛と復讐を描いた宝塚歌劇団宙組ミュージカル「PAGAD~世紀の奇術師カリオストロ~」(作・演出、田渕大輔)が、9月29日から宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で上演される。トップスターの芹香斗亜、トップ娘役の春乃さくらの新コンビ大劇場お披露目公演で、それぞれ意気込みや抱負を語った。
芹香が演じるジョゼフは魔女として処刑された母親の復讐のため、カリオストロ伯爵を名乗って”催眠療法”で貴族の病を治し、宿敵の子爵に近付く。「お披露目公演でこんなに癖の強い役とは」。芹香はそう笑いつつも、「色の濃い役を作るのは楽しいし、演じがいがある」と話す。
役作りで意識するのは、「その役のマインドや伝えたいことを、どのくらい理解してあげられるか」だという。ジョゼフは人を欺く「悪い人」だが「一番の理解者になりたい」と語る。
今年6月にトップに就任したが気負いはない。「今まで通り、いい作品をお客さまにお届けする。自分でもびっくりするほど、舞台への思いは変わりません」
その安定感は花組と宙組で計8年間、トップスターの傍らで舞台に立ったキャリアに裏打ちされている。現在のトップの中では雪組の彩風咲奈と同期の最上級生。入団17年目での就任は遅めだが、「2、3年前よりも、物事をより広い視野で多角的に捉えられている」と、ポジティブに受け止める。
トップとしてどんな組にしたいのだろうか。「はっきり言って、ないです。私1人がどうしたいからと、70人近い人間を動かすのは無理だと思います」。観客の心を動かす舞台に最も必要なのはエネルギーであり、「どのくらいのエネルギーが必要かを私が体現すれば、皆も動いてくれる」と考えている。
春乃と描くコンビ像も「ないんですよね。お互いに仕事をやり切れば、いい作品になる」と冷静だ。言葉からにじみ出るのは舞台への情熱。「こう見えて暑苦しい人間なので、下級生には暑苦しく指導するタイプかな」と笑った。
春乃はマリー・アントワネットと、アントワネットに生き写しの貴族の令嬢で、ジョゼフの患者となるロレンツァの2役に挑戦する。「今まで学んできたことをすべて出し切る。2役ともに命を吹き込んで舞台に立ちたい」と意気込む。
幼い頃から演じることが好きで、宝塚音楽学校付属の宝塚コドモアテネに入った。初めて見た宝塚歌劇団の公演に衝撃を受け、同じ舞台を目指すと決めた。
大切にしているのは歌劇団の創始者、小林一三(こばやし・いちぞう)が掲げた「清く正しく美しく」という言葉。「人としても舞台人としても忘れてはいけない」と、凜とした口調で話す。
トップ娘役に就任したが「自分はまだまだ。目の前のことに食らいついて、学ばせていただきたい」と精進を誓う。芹香のことは「全てを受け入れて、引き出してもくれる。手を差し伸べて絶対に救ってくださる、愛にあふれた方。お隣にいて恥ずかしくない女性でいたい」とうっとりとした表情を見せた。(藤井沙織)」
宙組新トップスター・芹香斗亜 まぶしい笑顔で悪役作り「楽しんで」 大劇場お披露目公演― スポニチ Sponichi Annex 芸能
「トップ就任の打診時を振り返り「ただただうれしかった」と素直に喜んだ芹香。花組時代の2015年、当時のトップ明日海りおを間近で支える存在となりながら、そこから組替えを経て8年。入団17年目で到達した頂点への道は決して平たんではなかったが「自分には今のタイミングしか無理だったんだろうな、と思います。もし2年でも3年でも前だったら見えている景色が狭かったのでは?と。より広い視野で多角的に物事を捉えられるようになったから」と心境を明かした。
柔らかな物腰にゆったりとした受け答え。注目され始めた下級生のころから、朗らかさは変わらない。プレお披露目「エクスカリバー」では伝説の英雄・アーサー王をはつらつと熱演。一転、今回の「PAGAD」では希代の詐欺師・カリオストロ伯爵に扮する。「お披露目公演で、こんなにクセの強い役もめずらしいとは思いますが色濃い役を作るのは作りがいもあって、楽しんで作っています」。まぶしい笑顔で悪役への思いを語る横顔に自信がのぞいた。(土谷 美樹)」
【宙組トップスター・芹香斗亜さん】舞台は信頼関係で作るもの【宝塚スター|ことばの力】 | LEE (hpplus.jp)
「気づきを与えた言葉、背中を押してくれた言葉、自分を鼓舞する言葉……。舞台人として、一人の人として。“清く正しく美しく”輝くタカラジェンヌが大切にしている言葉とは?
LEE2023年10月号にインタビュー(P.132〜・カラー6ページ)が掲載されている宝塚歌劇団宙組トップスター・芹香斗亜さん。LEEwebでは本誌未公開の写真&未収録コメントをお届けします!
『金色の砂漠』という舞台に挑んだとき、演出と脚本を務められた上田久美子先生が私達にこんな話をしてくださったんです。「以前、(先輩演出家の)谷正純先生に“芝居とはなんでしょう”と質問したとき、“芝居は信頼関係だ”という答えが返ってきた」と。当時はボンヤリとしか理解できず、その言葉がずっと自分の中に残っていたのですが、ここ数年はそれを実感しながら舞台に立っている自分がいるんです。
例えば、台詞ひとつ投げるにしても、ちゃんと受け止め返してくれる相手がいないと物語は成立しない。(ダンスの)リフトだって「絶対にキャッチしてくれる」「絶対にキャッチする」という信頼関係があるからこそできるんですよね。演者だけでなくスタッフさんやお客様との関係もまた同じです。オーケストラの奏でる音を信頼しているからこそ私は思い切り歌うことができ、何か問題が起きたとしても進行さんが助けてくれるという信頼があるから私は舞台に立てる。お客様が受け止めてくださると信じているからこそ、私は臆することなく舞台上で表現することができる……。
舞台も芝居も一人では作れません。でも、ただ人数が集まればいいという話でもなくて。仲間や見てくださる方々を信じる力を持ち、信じてもらえる自分になる、それが重なり合ったときによい作品が生まれる。その力を信じながら、日々、私は舞台に立っています。」
キキちゃん、皆さま、お体は大丈夫でしょうか。無事に公演できることを毎日祈っています。亜音有星くんの休演が早々に発表されており気になりますが、体調不良とかではなく前向きな特別休暇だと信じています。優希しおんくん退団、以前オンデマンド配信されたスカイステージのトーク番組で、応援しているのよと言っていたキキちゃん、トップスターとしてどんな気持ちで卒業を見送るのでしょう。


東京宝塚劇場、阪急交通社の貸切公演当選。3,500円の席にポストカードがついて4,000円、東宝が土日祝日ではさらにチケット代をあげてきていることを考えると、こんなお値段の席を維持していて宝塚ありがたすぎます。この痺れのひどい足いつだめになるかわかりません。12月はまだ歩くことができるでしょうか。無事に体は動くでしょうか。気持ちは這ってでもですがバスと電車に体を乗せて劇場まで辿り着き、さらに2階後方席まで急な階段を上らなければなりません。それまで死んではいかんという天からの声、一番大きな羽根背負って階段おりるところを劇場で見届けるまで死ぬわけにはいかん、それ以上のことはなにもわからないです。

