ほとんど書けなくなっている観劇録をようやくまた少し、
2023年2月19日オリックス劇場18時~大千穐楽、
なにも知らないまま視聴しましたが楽しめました。『源氏物語』には光源氏の最期が描かれていないことに着目して想像の翼を広げた脚本、舞台セットはシンプル、説明台詞を巧みに織り交ぜながら、映像を使って「本編」「行間」「雲隠れ」の三つの時空のどこに今いるかを表現。うまくできていると思いました。脚本・演出の末松健一さん、天才的。日本オリジナルのこんなに素敵な世界観があるのですね、知りませんでした。西欧諸国からの輸入ではなく、こうした素晴らしいオリジナル作品を生み出す力が本来日本にはあるのだと認識しました。日本でなければ生まれない作品。
六条御息所の、わたしと光源氏との出会いは描かれていない、なぜ紫式部は生霊となって葵上を呪い殺すような役回りをわたしに与えたのか。末摘花の、紫式部はなぜよりによって他の女たちよりも光源氏との逢瀬の場面を細かく描いてわたしを貶めたのか、という内容の台詞、なるほどとうなづきました。
紫式部は大嘘を描いた、紫式部を大嘘つきにしないために、なんでもない自分であった光源氏は数々の女性たちとの逢瀬を重ねる役割があった、1000年後に自分の骨が発見されて『源氏物語』の世界は虚構ではなく、史実だったとするために命をかけて最初から刀剣男士たちに殺されるつもりだった、といった骨格の理解であっているでしょうか。
キャスティングが発表された時に従来男性が演じてきた刀剣男士たちを、男役出身の宝塚OGが演じることに、作品ファンから批判もありましたが大正解だったと思います。特に瀬戸かずや氏の光源氏、大正解。男役の時よりも色っぽくて抱きすくめられた女御役の女優さんたちは、宝塚の娘役さんたちのようにときめいたのではないでしょうか。若紫役の子役ちゃん二人は、瀬戸かずや氏の膝の上の寝心地いかがだったでしょうか。扇を使っての刀剣男士たちとの立ち回りはさすが花組で培った男役芸、美しく色っぽく力強く、扇捌きと全く崩れることのない、指で柄を描いたというこだわりの公達装束の着こなしが素晴らしかったです。いや美人だと知っていますがこんなに美人さんだったんだとあらためて思いました。殺陣はないのかと思っていたら最後にどんときました。
殺陣が満載、特に凪様が多かった。エッ!ここでも刀抜いちゃうの?という場面も含めて魅せ場たっぷり。二刀流使いで血を拭いて鞘におさめるところまでの動くが全部美しくて芸術品、日本物の雪組で鍛え上げられた殺陣の実力。ものすごくカッコよくて、ずっと応援してきたファンはこんな凪様がみたかったと嬉しかったのではないでしょうか。
あやなちゃんもとっても素敵でした。沖田総司の生まれ変わりというキャラ設定はむねあつ。左目かくしたビジュアルが美しくて、殺陣はスピード感とキレがあり、身体能力の高さにもあらためて唸りました。退団早すぎたという感想をみれば、たしかにまだまだやれたのにと思いますが、この作品であやなちゃんを知ってファンになったとインスタグラムにコメントしている方もいるのでよかったと思うことにします。星組時代の『阿弖流為』、またオンデマンド配信されないかな。あらたにファンになった方に是非あやなちゃんをみてほしい作品。3月26日のオンラインファンミーティング、ファンクラブの会員でなくても参加できるとのインフォメーション。
殺陣の斬られ役のアンサンブルキャストのみなさま、凪様のインスタグラムで、主要キャストをのぞく女御役と殺陣とを兼ねていたと知りびっくり。カーテンコールではみなさま十二単で、殺陣の扮装をしている方がいなかったの当然か。身体能力の高さ、素晴らしかったです。
(公式HPより)
「時は、四百年続いた平安時代のうち寛弘の頃。平安京には、歌仙兼定を隊長とした、大倶利伽羅、一文字則宗、山鳥毛、姫鶴一文字、南泉一文字の六振りが出陣していた。
世界最古の長編小説『源氏物語』の作者として知られる紫式部の周辺歴史に異常が見られたためだ。
刀剣男士たちが紫式部を捜して平安京を偵察していると、書物を抱えた女が怪しげな集団に襲われているところに出くわす。正体不明の敵に対して、「まずは出方を見よう」と作戦を指示する歌仙兼定であったが、大倶利伽羅はその作戦を無視して敵に斬り込んでいく。
戦いの末に救い出した女は、自分を「小少将の君」と名乗る。紫式部と親しい彼女の話によれば、この時代の平安京が『源氏物語』という創作の世界に覆われてしまっているらしい。
小少将の君に導かれて宮中の調査を開始した歌仙兼定たちは、歴史上には実在しない光源氏と貴族たちが恋愛談義に花を咲かせる場面を、目撃する。それは『源氏物語』の中でも有名な「雨夜の品定め」の場面であった。
いつの時代にも実在するはずのない出来事を目の当たりにした歌仙兼定たちは、自分たちが置かれている状況を理解する。ここは、「歴史」と「物語」が反転した世界だった。
歌仙兼定 七海ひろき
大倶利伽羅 彩凪 翔
一文字則宗 綾 凰華
山鳥毛 麻央侑希
姫鶴一文字 澄輝さやと
南泉一文字 汐月しゅう
藤壺女御 皆本麻帆
六条御息所 梅田彩佳
葵上 橘 二葉
空蝉 井上怜愛
末摘花 永田紗茅
若紫(Wキャスト) 山城沙羅、岡田六花
小少将の君 兵頭祐香
光源氏 瀬戸かずや
アンサンブル
池田実桜
磯 優貴乃
大森ほのか
倉知あゆか
櫻原智美
高橋孝衣
手塚早愛
中畑 眸
兵頭 茜
廣瀬水美
本間汐莉
本吉南美
原案「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本・演出末満健一
主催舞台『刀剣乱舞』製作委員会」
2023年2月19日オリックス劇場18時~大千穐楽、
なにも知らないまま視聴しましたが楽しめました。『源氏物語』には光源氏の最期が描かれていないことに着目して想像の翼を広げた脚本、舞台セットはシンプル、説明台詞を巧みに織り交ぜながら、映像を使って「本編」「行間」「雲隠れ」の三つの時空のどこに今いるかを表現。うまくできていると思いました。脚本・演出の末松健一さん、天才的。日本オリジナルのこんなに素敵な世界観があるのですね、知りませんでした。西欧諸国からの輸入ではなく、こうした素晴らしいオリジナル作品を生み出す力が本来日本にはあるのだと認識しました。日本でなければ生まれない作品。
六条御息所の、わたしと光源氏との出会いは描かれていない、なぜ紫式部は生霊となって葵上を呪い殺すような役回りをわたしに与えたのか。末摘花の、紫式部はなぜよりによって他の女たちよりも光源氏との逢瀬の場面を細かく描いてわたしを貶めたのか、という内容の台詞、なるほどとうなづきました。
紫式部は大嘘を描いた、紫式部を大嘘つきにしないために、なんでもない自分であった光源氏は数々の女性たちとの逢瀬を重ねる役割があった、1000年後に自分の骨が発見されて『源氏物語』の世界は虚構ではなく、史実だったとするために命をかけて最初から刀剣男士たちに殺されるつもりだった、といった骨格の理解であっているでしょうか。
キャスティングが発表された時に従来男性が演じてきた刀剣男士たちを、男役出身の宝塚OGが演じることに、作品ファンから批判もありましたが大正解だったと思います。特に瀬戸かずや氏の光源氏、大正解。男役の時よりも色っぽくて抱きすくめられた女御役の女優さんたちは、宝塚の娘役さんたちのようにときめいたのではないでしょうか。若紫役の子役ちゃん二人は、瀬戸かずや氏の膝の上の寝心地いかがだったでしょうか。扇を使っての刀剣男士たちとの立ち回りはさすが花組で培った男役芸、美しく色っぽく力強く、扇捌きと全く崩れることのない、指で柄を描いたというこだわりの公達装束の着こなしが素晴らしかったです。いや美人だと知っていますがこんなに美人さんだったんだとあらためて思いました。殺陣はないのかと思っていたら最後にどんときました。
殺陣が満載、特に凪様が多かった。エッ!ここでも刀抜いちゃうの?という場面も含めて魅せ場たっぷり。二刀流使いで血を拭いて鞘におさめるところまでの動くが全部美しくて芸術品、日本物の雪組で鍛え上げられた殺陣の実力。ものすごくカッコよくて、ずっと応援してきたファンはこんな凪様がみたかったと嬉しかったのではないでしょうか。
あやなちゃんもとっても素敵でした。沖田総司の生まれ変わりというキャラ設定はむねあつ。左目かくしたビジュアルが美しくて、殺陣はスピード感とキレがあり、身体能力の高さにもあらためて唸りました。退団早すぎたという感想をみれば、たしかにまだまだやれたのにと思いますが、この作品であやなちゃんを知ってファンになったとインスタグラムにコメントしている方もいるのでよかったと思うことにします。星組時代の『阿弖流為』、またオンデマンド配信されないかな。あらたにファンになった方に是非あやなちゃんをみてほしい作品。3月26日のオンラインファンミーティング、ファンクラブの会員でなくても参加できるとのインフォメーション。
殺陣の斬られ役のアンサンブルキャストのみなさま、凪様のインスタグラムで、主要キャストをのぞく女御役と殺陣とを兼ねていたと知りびっくり。カーテンコールではみなさま十二単で、殺陣の扮装をしている方がいなかったの当然か。身体能力の高さ、素晴らしかったです。
(公式HPより)
「時は、四百年続いた平安時代のうち寛弘の頃。平安京には、歌仙兼定を隊長とした、大倶利伽羅、一文字則宗、山鳥毛、姫鶴一文字、南泉一文字の六振りが出陣していた。
世界最古の長編小説『源氏物語』の作者として知られる紫式部の周辺歴史に異常が見られたためだ。
刀剣男士たちが紫式部を捜して平安京を偵察していると、書物を抱えた女が怪しげな集団に襲われているところに出くわす。正体不明の敵に対して、「まずは出方を見よう」と作戦を指示する歌仙兼定であったが、大倶利伽羅はその作戦を無視して敵に斬り込んでいく。
戦いの末に救い出した女は、自分を「小少将の君」と名乗る。紫式部と親しい彼女の話によれば、この時代の平安京が『源氏物語』という創作の世界に覆われてしまっているらしい。
小少将の君に導かれて宮中の調査を開始した歌仙兼定たちは、歴史上には実在しない光源氏と貴族たちが恋愛談義に花を咲かせる場面を、目撃する。それは『源氏物語』の中でも有名な「雨夜の品定め」の場面であった。
いつの時代にも実在するはずのない出来事を目の当たりにした歌仙兼定たちは、自分たちが置かれている状況を理解する。ここは、「歴史」と「物語」が反転した世界だった。
歌仙兼定 七海ひろき
大倶利伽羅 彩凪 翔
一文字則宗 綾 凰華
山鳥毛 麻央侑希
姫鶴一文字 澄輝さやと
南泉一文字 汐月しゅう
藤壺女御 皆本麻帆
六条御息所 梅田彩佳
葵上 橘 二葉
空蝉 井上怜愛
末摘花 永田紗茅
若紫(Wキャスト) 山城沙羅、岡田六花
小少将の君 兵頭祐香
光源氏 瀬戸かずや
アンサンブル
池田実桜
磯 優貴乃
大森ほのか
倉知あゆか
櫻原智美
高橋孝衣
手塚早愛
中畑 眸
兵頭 茜
廣瀬水美
本間汐莉
本吉南美
原案「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本・演出末満健一
主催舞台『刀剣乱舞』製作委員会」