教育とカウンセリング①②-補足
2004年6月19日(土)教育とカウンセリング③ゲシュタルト心理学-講義メモ
清水幹夫
ゲシュタルト心理学
物事を全体的にとらえる。
研究者がみんなユダヤ人なのでアメリカに移住し、アメリカで発達。
ブントの実験心理学を批判するところから出版した。
ウエルト・ハイマー-心の働きを研究する。
私たちの心は状況によってある特定の受けとめ方をする傾向がある。
「地と図」同じものが回りの配置によってちがってみえる。視覚の研究。
ケーラー-洞察の研究
場の状況に応じて新しいものを瞬間的にみいだしていく。
K・レヴィン
教育の現場で研究を行った:学校心理学。
集団心理学・社会心理学。
ゲシュタルトの考え方をカウンセリングに応用し、ゲシュタルト的カウンセリングへと発展させたのは、F・バールズ(精神科の医師)
ゴールドシュタインの研究所(大脳の治療を行う、ドイツ)に助手として入 る。ゲシュタルトの考え方を知る。
有機体理論-私たち人間も有機体。たとえば腕が一本なくなっても残りの部分で問題に適応していく。
カール・ロジャーズに影響を与える。
ゲシュタルト心理学の特徴
・地を図にしていく。ひとつのことにこだわりをもつと人は成長していかない。その人のあらゆる部分をみていく。
・ロールプレイ
・「今ここで」を大切にする。過去は関係ない。特に身体の変化に関心を向ける。
・ホメオスティシス(生物的な維持機能)が心にもある。ホメオスティシスがくずれると不安や恐怖が生まれる→その人の統合を目指す、人格のまとまり
ゲシュタルト(認知):モノのとらえ方、ゲシュタルトの中の認知の考え方がアメリカで行動主義とほぼ一致していく。認知も行動のひとつ。
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認知行動療法:認知が変わると行動も変わる。
行動主義心理学(アメリカで発展、J・ワトソンが中心)
・唾液条件反射実験
・試行錯誤実験-試行錯誤実験-条件づけで人間をとらえていこうとする。
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ここに欲求・関心等を加えていって研究したのが新行動主義。
2004年6月19日(土)教育とカウンセリング③ゲシュタルト心理学-補足
ゲシュタルト心理学
特殊な還元状況下で行う内観分析を至上の方法として心的要素を求める構成心理学と連合主義に反対し、実験現象学的方法や条件発生的方法(現象間の単なる記述をこえて現象の背後にある力学過程を解明し、これにもとづいて個々の現象を理論的に説明する行き方)によって、ゲシュタルトの諸法則を発見した。それまでの分析加算的な考え方にかわる力動的な場理論を心理学の分野で確立した。その研究管理は、知覚、記憶、思考から情意行動にまで及ぶ包括的な体系であり、その後の心理学の発展に大きな影響を与えた。
ゲシュタルト療法
ゲシュタルト心理学の理論にもとづき、全心身的洞察・知覚・平衡の回復をめざす心理療法。F・パールズによって創始され、一定の方法・手続が研究されてきたが、現在では夢分析・芸術療法・身体運動療法などを含め、概念、イメージ、感覚運動領域のあらゆる方法を柔軟に総合的に用いることが多い。
認知
人間(あるいは広く動物)が対象や世界について知るようになること、あるいはその過程。知覚だけではなく、再認・同定・判断・推理・創造・問題解決なども含めた広い過程をさしている。
古くは知(cognition)、情(affection)、意(conation)と人間の心の過程は3分して考えられていたが、その中の一つに当る。認知の意味は主観的色彩をもち行動主義心理学では用いられていなかったが、現在は情報処理過程として見られることが多い。
(有斐閣『心理学小辞典』)