行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

有料老人ホーム何故オンブズマンを置かないの

2009-05-26 23:24:43 | Weblog
有料老人ホームへの苦情が急増しているとの報道があった。本来なら公的施設である特別養護老人ホームに入るべき対象者が38万人も待機しているという事態で政治・行政は立ち往生している。仕方ないから有料老人ホームに入らざるを得ない人も出てくる。私の父も2年間お世話になり昨年鬼籍に入った。その間毎週ホームを訪れ、有料老人ホームの実態に触れた。厚労省によると、07年7月で2846だったホーム数が09年3月には4110に急増しており定員は20万をこえた。先般火災で10人が死んだような無届け施設も600近くあるとのこと、そして職員の乱暴、粗末な食事、クーリングオフの拒否等苦情が急増している。
父の施設は入居一時金600万円(死亡退出で200万円戻ってきた)、毎月の費用が個人の薬代も含めて約28万円、かなりの負担であった。施設にはさらに父の介護費用が保険から20万円弱支払われているから企業の経営としては確実に利益が出る。毎年保護者懇談会があり、全体的な苦情処理がなされ、私も人手不足の問題だとか部屋の掃除の手抜きなど指摘をした。幸い施設のケアマネージャ-や生活相談員が優秀で父も満足していたが、いつも感じたことは毎週保護者が来ない人もいるのだからオンブズマンのチェック制度が何故ないのか不思議であった。以前スエーデンの老人ホームを視察したがオンブズマンが来て、入所者と話し込んでいた。自宅を処分して入居している人は多少のサービスの悪さは我慢して耐えていることだろう。儲かるから参入者が増え、有料老人ホームは増え続ける。役所の目が届かないことは先般の火災を起こした無届け施設に東京の墨田区役所が区民を押し込んだことで明らかだ。是非オンブズマン制度を導入して欲しい。
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