行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

「もしトラ」が「ほんトラ」になった

2016-11-09 22:39:40 | Weblog
英国EU離脱時と同じように大方のマスコミの予想を裏切ってトランプが第45代米国大統領に当選した。そんなことはあるまいと日経ビジネスがもしトランプが大統領になったらという「もしトラ」特集をおもしろおかしく連載していた。しかし誠になった訳でその中からいくつか検証してみた。
 
トランプが日米安全保障条約下で日本の負担を増やせという言ってることについて米国人パックンは「日本が在日米軍の費用の約8割を負担している。では、グアムに移したらどうなるか。米国は10割を負担しなければならない。今なら2割だ。それが10割になってもいいのかと。しかもカバーするエリアが遠くなる分、もっと負担が大きくなる」正鵠を射たコメントだ。

藤本SBI証券アナリストは「米軍の横田基地(東京都立川市、武蔵村山市、昭島市などにまたがり、敷地は714ヘクタール)を民間の航空会社も使えるようになると、旅行などで特需が起きます。格安航空チケットの販売や旅行予約の関連企業には好機になりそうです」昭島の住民としては軍用機が飛ぶより民間機の方が騒音が低く、経済に役立つとなれば大歓迎だ。
 
トランプのポピュリズムの本領発揮、大減税についてみずほ総合研究所安井調査本部欧米調査部長は「法人税35%を15%まで引き下げる案を出しています。富裕層向けの所得税減税も含めて、減税額の規模は10年で6兆ドル(約624兆円)を超えます。トランプ氏は減税に伴う財政赤字の拡大を、規制緩和などの成長促進策によって穴埋めすると公約に掲げています。ですが、そこまでカバーできるほど成長して税収増が期待できるとは思えません」これは共和党でも通らない公約で、トランプに投票した貧乏な白人にとって何も得ることはない。実現は難しい。
 
いずれも選挙用の出任せに近く、実現が怪しいものばかりで、ポール・クルーグマン教授は米国は未知の国になったと嘆く、それだけトランプリスクは不透明で、株や為替は変動が激しい。日本を含め諸外国もどうつき合ったら良いか間合いを計りつつ当分様子見となろう。歳も歳だし、一期4年間しか持たないので、何もできない大統領になる可能性大で、日本の国会で長いこと議論してるTPPも消滅の方向へ。
コメント
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