2016年11月19日、南米コロンビア・第二の都市メデジンで一橋大学社会学部4年生・井崎亮さんが強盗殺害に遭ったという悲報が報じられた。井崎さんは今年4月から大学を休学中で、バックパッカーとして世界一周旅行中で、アフリカ、アジア、欧州からメキシコを経てコロンビアに着いて事件に遭った。メデジンに到着し、街に出た際、二人組の強盗に携帯電話とタブレット端末を奪われ、追いかけて取っ組み合いになったところ拳銃で2発撃たれ死亡したとの報道。
就職前に、世界の国々とくに途上国を見分し、将来支援活動をしたいということは視野も広がり、グローバル化の進む中で大いに意義のあることだと思う。内向きな日本人にとって勇気ある若者がいることは素晴らしいことだが、有為の若者が命を落とすことは痛恨の極みだ。
私の経験から世界をバックパッカーで旅行をしたい、途上国の人々を援助をしたいという若人に以下のことを是非伝え、無事帰国してもらいたい。
日本以外は銃社会だと認識し、強盗に遭ったら先ず取られるものは全て差し上げるということ、ということは外出するときは取られても良いものを身につけておく。井崎さんは携帯電話とタブレットを持っていたが、これらは最も狙われやすい途上国では貴重品だ。南アで会議があったとき、私の知人はホテルを出たとたんに腕時計をひったくられた。腕がついていただけ幸いだった。時計のためなら腕を平気で切り落とすからだ。
途上国での経験を積みたいなら、今や日本のNGO、NPOが全世界で活躍しているので、そこでボランティアすることが最も安全で短期間に知識を得られる。現地の治安事情を熟知しているからだ。毎年10月に外務省主催で日本の途上国援助団体が、年に一度終結し、活動内容を展示したり、発表したりするので、そこで様子を聞くのも良いし、ボランティアに応募するのも良いだろう。(詳しくはグローバルフェスタJAPANで検索)
外務省の安全情報を絶えずチェックすることも必要だが、今回の事件のあったメデジンはレベル1で渡航中止地域ではないが、コロンビアでは周囲にレベル2,レベル3の中止地域もあり、相当の用心が必要な国だ。