行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

救世主ゴーンも強欲な資本家だった?

2018-11-21 22:15:43 | 経済
カルロス・ゴーン会長が逮捕されたニュースをベトナム滞在中にABC放送が流したのを見て目を疑った。2009年からの日産労使は挙げてゴーン社長のリストラを含む改革に協力し、日産は復活した。commitmentという言葉を絶えず掲げ、日本のこれまでの経営者とは違うリーダーシップを発揮した。一方、コストカッターという厳しい面も覗えたが、日産再建の成功で救世主として、輝いていた。その後、三菱自動車工業も再建にも乗りだし、ルノーと合わせ世界トップレベルの巨大自動車会社グループを形成し、日産も含め合併の是非が検討されていた。
 
日産は社内調査の結果、ゴーン会長の不正行為として(1)報酬の過少記載50億円(2)ベンチャー投資名目で日産が設立したオランダ子会社などにゴーン会長の自宅用の物件を購入させて、投資資金を私的流用した(3)経費の不正支出――の3点を確認したと説明している。このうち家族での複数回の旅行や飲食数千万は(3)の経費の不正支出にあたるという。
報道によると、カルロス・ゴーン容疑者は羽田に自家用ジェットで着くとすぐ東京地検特捜部に逮捕拘置された。代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者の指揮の下、外国人の専務執行役員ら側近幹部2人が一連の不正行為の実行役となっていたこと、その側近幹部2人は東京地検特捜部と司法取引で合意しており、ゴーン会長らの逮捕につながった。ということだと内部告発によるもののようだ。
 
(1)の報酬は株価連動部分で、ゴーン容疑者は一切公表してこなかった。報酬が高いと批判を受けていたからかもしれないが50億円とは浮世離れした巨額でしかも、4つの自宅の購入費用、経費も会社に払わせていたことや飲食、旅行費用まで会社に付け回していたとはどこまで強欲な人なのかと思わざるを得ない。晩節を汚した資本家の一人になってしまった。リストラに協力した元社員や関連会社の怒りを買うことになる。
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