大会は悪天候により2日間中止となった影響で、36ホールの短縮競技、新世代の台頭で2年弱かつての17,19年賞金女王鈴木愛(27)は優勝とは縁がなかった。今大会決勝ラウンドでは2位からのスタート、前半3バーディと好調で後半は9アンダー首位で折り返したが14番ボギーで8アンダーの藤田さいき、勝みなみ、山下美夢有、西郷真央と4人が並ぶ大混戦となった。
19歳の初優勝を狙う西郷真央は16番パー5で先にバーディをとり9アンダー、ここで鈴木愛は第2打を狙いやすいフェアウェイ右に、第3打ウエッジは2バウンドすると、そのまま転がりショットインイーグルで10アンダーとして逆転した。かつてのショットが戻って運をつかんだ。
バンザイをしたヘソ出しルックは鈴木愛の十八番で、年間7勝を挙げた19年11月以来、595日ぶりの優勝で長いトンネルをぬけた。懸命に復調を模索しながら、試合中での練習はやめず、努力が報われた。初めてタグを組んだクラスメートのキャディがパットでの精神的支えだったと称えた。
気掛かりなのはオリンピック代表選手稲見萌寧で、今大会は予選落ちとなった。今度は今年前半常勝といわれた稲見が懸命に復調を模索することになろう。