行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

どこまで拡がる自民党裏金疑惑事件

2023-12-19 18:14:25 | 年金生活者
巷ではリクルート事件(1988年6月)を想起させるというが、似ている点と大きく違う点がある。リクルート事件はリクルートの関連会社であり、未上場の不動産会社、リクルートコスモスの未公開株が打ち出の小槌として使われ、先ず未公開株が譲度され、公開後の株の値上がり益が巨額賄賂として使われた事件だ。贈賄側のリクルート関係者は民間会社だが、その譲渡先の規模は大きく、収賄側の政界・官界・NTT・マスコミを揺るがす、大不祥事となった。政治家だけでも90人おり、時の竹下首相もその1人で内閣総辞職に追い込まれた。大きな違いは事の発端リクルートは民間会社だということだ。

今回の裏金疑惑は全て自民党内部での出来事だという点もリクルート事件とは異なるが、金の出所はパーティー券を買った民間企業であることは同じだが、今回はむしろ被害者だ。リクルート事件などを経て、政治資金規正法が成立し、民間企業の献金はパーティ券ぐらいになったが、パーティー会場、中には勉強会会場の収容人員以上の枚数を売って(買わせて)裏金を作るとは恐れ入ったものだ。

今後の展開だが、同じ結果にならないことを祈っているが、竹下内閣は総辞職になり、藤波官房長官も逮捕されていて、後任の首相がなかなか決まらず宇野宗佑氏が就任したが、当時有名になった愛人の「蜂の一刺し」リークで辞職に追い込まれた。
今回も万が一内閣総辞職という事態になっても多くの自民党議員が関与しており、後任の内閣が果たしてできるのだろうか?野党は分裂したままだし、ミミズの心配にならないように祈るばかりだ。


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