2017年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.1%増、年率換算で0.5%増だった。プラス成長は16年1~3月から8四半期連続で、約28年ぶりの長さ等とマスコミは報道しているが、0.1とかは誤差の範囲、前7~9月期の0.6%、年率2.2%から見ると、今にも失速しそうだ。設備投資が7.0%の伸びで支えた感がする。GDPの6割を占める個人消費は0.5%で、全体の成長と同じ数字、前々回のブログで勤労者のボーナスを含めた賃金が17年は実質で0.2%減となったと報じたが、財布の紐は固結びのままだ。
益々今春闘に期待が掛かるが、この時期になるとどういう訳か円高になる。春闘をリードする輸出企業の経営者が賃上げに萎縮するといういつものパターンを打破しなければならない。賃上げ減税もあることだし、米国の企業のように鋭い反応を示し、3.5%以上の賃上げを実現して日本経済の失速を防いで貰いたい。
経済学に合成の誤謬という語があるが、自社の経営でよかれと思って、人件費を節約しても日本経済全体ではマイナスになる。こうした事例が個人消費の節約でも見られる。各人は節約して貯金を殖やすという合理的な行動も皆がそれを実行したら経済は回らない。
昨日近所の昭和の森ゴルフコースで今年初めてラウンドして人々の合理的行動をつくづく感じたのだった。ふらりと申し込んだので競技者は2人がご婦人仲間で、もう一人は同年配の男性、皆初対面で、ゴルフ自体は楽しくラウンド出来たのだが、昼食の時だった。私以外の3人は弁当を持ってきているとのことで、自分1人でレストランで昼食を取った。確かに弁当を自宅から用意すれば節約できるのだが、ここのゴルフ場は1000円前後で結構美味しいランチが食べられる。名門ゴルフ場のようにべらぼうに高いわけではない。入場者が昼食を取る前提でレストランがあるのだから、弁当持参が増えれば食事の単価を高くする必要があるし、経営そのものが成り立たなくなるかも。
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