行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ポリオ撲滅へあと一歩

2018-10-31 23:21:33 | 生活
今日はロータリークラブ主催のポリオ撲滅へのセミナーがあった。ロータリークラブは1979年以来WHO,UNICEF,等と協力して、ポリオ撲滅運動に資金面で協力してきた。今年はロータリアン一人30ドルずつ拠出している。ロータリークラブの拠出はビルゲーツ財団や政府の負担もあり、全体の11%になる。この世から天然痘は1980年に無くなり、ポリオも2018年を目標に撲滅するはずだったが、未だパキスtン、アフガニスタン、ナイジェリアで22名発生している。ポリオは5~6歳に子供が発症し、治療法は未だ無く、とにかくワクチンで防ぐしか無い。病状が安定回復しても40歳代になるとポリオ後症候群が出て、歩行が困難になる。日本では生ワクチン投与で野生種のポリオは無くなったが、難しいのは生ワクチンだと100万人の一人がそれによりポリオが発症することで、感染することから大きな問題となった。この2次感染は世界で69名になっている。
 
今回のセミナーでは生ワクチンで感染したM氏が経験談を披露した。生後7か月で投与され、翌年に発症し緊急入院、検便で生ワクと同じウィルスが検出され、ワクチンによるポリオと診断を受け、隔離病棟に2か月間入院、リハビリ訓練で松葉杖で歩行が可能になるまで回復した。その後結婚し子供を儲け普通の生活をしていたが、42歳でポリオ後症候群となり、一時車いす生活、リハビリで回復し、ポリオの会の役員をしている。生ワクチン原因のポリオは本人より投与をした母親が責めを一生感じることが辛いと強調した。
 
この例から判るようにその後、生ワクチン投与は避け日本では不活化ワクチンを4種混合接種の中で行っている。コストは生ワクチンは2000円、不活性化ワクチンは5000円で4回必要、と差があり、ポリオ撲滅には資金が今後も必要になる。インバウンドでポリオ感染国からの入国者は6万人いるため、地上からポリオが無くなるまで根気よく対策して行かなければならない。

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