行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

消えたタイピスト

2016-05-31 13:55:10 | Weblog

朝ドラ「とと姉ちゃん」で先週から商社のタイピスト室が舞台となっている。タイピストの独立した部屋の雰囲気といい、ボスの命令一下で女子タイピストが仕事をやっている様は私が赴任した1960年代の営業所タイピスト室とよく似ていて多少誇張も入ってるので笑ってしまった。

新入りの私は仕事で当時15の販売会社を近畿地区に設立する事務を担当した。日頃はタイピスト室とは契約書を打って貰うぐらいのお付き合いだったが、会社設立となると定款、公取など役所への届けなど膨大な量の書類をタイプしてもらわなければならない。先輩からはタイピスト室のボスとはうまくやっておかないとタイプの順番がどんどん後回しにされると脅かされていたので、おやつの差し入れだとか気を使った。毎日のようにタイプ室に行っておしゃべりをして人間関係を密にした記憶がある。そのおかげか、期日通りに仕事はできた。平成生まれの人にはタイピストという職業があったことなど知らないだろう。1970年代末、和文のワープロが東芝、シャープから相次いで発売され、印刷機能がついているので必要な書類は自分で作成し、必要な部数をコピーすれば済むようになった。役所も最初はタイプでないとダメとか、コピーは消える可能性があるからダメとか言っていたが、自分たちが使うようになってからOKになった。

そして、話題のタイピスト達は配置転換され、タイプ室はなくなり、データ入力室として穴あけパンチを打つ部屋となった。それもPCの普及で各自が入力するようになり、書類もワープロからPC→プリンターに変わった。今や音声入力の時代となりつつあり、標準語でしゃべることが要求される。人工知能が発展すると、どうなることか先日のブログでも触れたが、これからはどんな職業が消えて行くのだろうか?

 http://blog.goo.ne.jp/ajimayukuo/e/43654b6753d0f9165e10c7d7ee676583


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