黒田総裁またやったーというマイナス金利の導入、株式市場は右往左往、株価は上がったり下がったり。量的緩和による異次元緩和の世界もほんとに大丈夫という感じを強めてきたところへ(もう限界という見方)これまでの経済学では未経験のマイナス金利という世界に入った。私のような一生経済学徒にとって興味は尽きないが、瞬間に思ったのは「銀行は当然預金金利をゼロに近く下げるだろう。0.02%の普通預金金利などは0.001%ぐらいになり、時間外で引き出すATM手数料は300円ぐらいになるだろう。300円の利息を稼ぐためには30,000,000円預金しなければならない。そうなると銀行に預ける手間を省き箪笥預金が増え、空き巣泥棒が喜ぶのでは」
日銀の狙いは、2%物価上昇へ銀行の貸し出し促進であり、住宅ローン金利の低下による住宅投資の促進で、ついでに長期金利低下による国債金利の低下で財政にプラスといった表向きの他に、1ドル115円以上の円高阻止が本音だと思うが、円安が進みすぎても国際的批判をあびるので微妙なところだ。日本のマイナス金利は米国の金利との差が当然開くから為替は素直に120円へ円安に反応した。問題はこれでデフレが脱却出来るのかと言うことだ。そうした不安要素が株価の上下になっているのだろう。
勤倹貯蓄といった日本人古来の習慣に棹さすマイナス金利の導入は、預金に金利が付かなくなりさらに消費マインドを冷やし、現金を箪笥に貯め込むことになるのではないか?住宅ローンで恩恵を受けるのはほんの一部の層であり、国民に不公平感を持たせるのではないか?私にはマイナス金利と2%インフレが結びつけにくい。
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