コロナ巣ごもりで急成長したネット映画配信のネットフリックス、伝統的な映画会社が興行できない隙を突いて、全世界で2億人の顧客を獲得した。当初は既成映画をストリームしていたが、資金力にものを言わせ自社作品を制作しだした。この流れはアップルTVの参入となり、ついには「コーダあいのうた」でアカデミー賞を獲得し、順調かと思われた。ネットフリックスは先日の第一四半期決算で増収、増益だったが、会員の2万人減少、さらに次期決算時6月には200万人の減少が見込まれ、成長への期待が剥がれた。コロナ時期の21年11月には687ドルだった株価が198ドルへと3分の1以下に急落し、時価総額はこの1週間で7兆円も減少した。
ライバルのディズニーストリームも株価は下落し、ニュース会社CNNがストリーム配信を発表していたが、急遽取りやめるという副作用まで起きた。
コロナが治まりつつある中、人々は巣ごもりから外出へと行動を変え始めた大きな転換点に入ったのだろう。ストリーミングというビジネスモデルは不滅だが、ネットフリックスは他社の参入で、配信中に広告は入れないというメリットも広告収入を活かした価格競争に負けてしまった。
日本も各テレビ局が競ってストリーミングを始めたが、今回のネットフリックスは他山の石として分析が必要だ。
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