行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー、変動が大きいときは動かない

2021-12-14 16:52:17 | 年金生活者
 
年金生活者のマネー コロナ危機を乗りきった

コロナで明け暮れたこの1年、3月末の株価暴落は債券まで暴落し、どうなることかと皆思った。当時このブログで「年金生活者は少なくとも3か月は売買を控え、ボーと見ているに限る」と書いた。......
 

今年の株式市場は日米ともに変動が激しく、年金生活者はボーとみているだけが最良の策だ。昨年のコロナショックの時も、2018年の10月暴落もそれで乗り切れた。現在依然としてオミクロン株が欧州で感染拡大しつつあり、予断を許さない。昨日の米国市場もグロース株を中心に下落した。

長期分散投資が原則の年金生活者のマネー運用については、今年の年初アマゾンより「年金生活者のマネー運用」を電子出版した。その中で入門編、ポートフォリオとして、初めて投資をする人に3つの投信を薦めた。①米国株のETFでコスト最低のS&P500「バンガードVOO」、米国口座は敷居が高いという人は「eMAXIS SLIM米国株式S&P500」「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」、これの結果は年初来変動はあったが27%増という好成績だ。②日経平均にインデックスする各社のETF、年初来2%増とさえないが、減少は抑えられた。③日本の新興市場株式はアクティブで成績の良い「企業価値成長小型株ファンド」など、この年初来の成績は14%増とまずまずだった。

③の企業価値成長小型ファンドは運用面で総資産500億が限界とのことで現在は募集してない。ESG投資など充実してきたので、来年年初に新たな「年金生活者のマネー運用向けのポートフォリオ」を再提案したい。

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テレビ敗退,PanasonicまでTV委託生産

2021-12-12 22:50:04 | 企業

我が家のテレビは3台、三菱、シャープ、パナソニックで、いずれも10年以上使用している。液晶画面も明るく性能には不満はないが、最近のテレビは4Kとか8Kと更に綺麗な画面になり、そろそろ買い換え時か?と思っていたところ、16日パナソニックが中国の家電メーカーTCLにテレビを委託生産するというニュース。三菱は今年撤退を決めたようだし、東芝は分割過程で2018年 に中国のハイセンスにテレビ事業ごと売ってしまい、シャープは会社もろとも台湾企業に買収されている。

かつては世界一の生産2000万台を生産したパナソニックもついに撤退への道を選択した。1980年代日本のカラーテレビは世界の市場に流れ、米国との貿易摩擦は激しさを増していた。当時の米国のテレビメーカーは日本メーカーに買収されるか、生産撤退を余儀なくされた。いまや日本メーカーはソニーのみ、しかもソニーの世界シェアは5%にもならず、サムスン、LGの韓国メーカーが35%を超え、もはや対抗する術もなく、シェアー10%を超え、躍進するTCLに生産を委託することになったようだ。

1989年4月、電機産業労使(団長は日立の柏木副社長で私は事務局を担当)が中国へ招かれ、日本の技術移転で中国の経済発展を促進することを約束した。すでにパナソニックは北京郊外にブラウン管工場を建設、操業に入っていた。三洋は深センに家電工場を、三菱は上海郊外にエレベーター工場を操業していた。各工場を視察し、更なる投資計画の説明を受けた。中国政府も大歓迎で私達代表団の移動はパトカー先導という扱い、人民大会堂では当時の田紀雲副首相が歓迎してくれた。パナソニックはその後、多くの生産工場を中国に建設したが、生産技術は徐々に中国メーカーに追いつかれ、抜かれた結果がテレビの委託生産ということになったのだろう。

 

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コロナ検証、年末年始、油断大敵

2021-12-11 22:37:52 | 災害
 
コロナ感染者最悪3000人に迫る。政府は無策、ついに自衛隊出動

パンデミックのブレイクアウトは現在最悪となった。北海道や大阪は医療危機に陥り、ついに自衛隊看護士まで出動の事態、政府は無策どころかいまだGO TOキャンペーンを続けている。このキャ......
 

昨年は政府の無策と言うより、GO TOキャンペーンで感染を促進してしまい、素人の私でも年始には大変なことになると予想できたように、12月11日時点3000人がついに新年には倍以上の7950人まで拡大してしまった。これを教訓に学習効果を活かし、政府も自治体も万全の備えをしていると信じたい。

昨日オミクロン株はファイザーのワクチンがある程度効果があると、発表されやれやれだが、感染力は倍以上とのこと、市中感染になると、感染爆発は避けられない。

私達のできることは、マスクの着用、密を避ける、手洗い・消毒の3点セットに換気の重要性が加わった。そして、ブースターショットを待とう。

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低賃金だけではない日本企業、投資も最低

2021-12-10 21:40:43 | 企業

岸田政権は所得増を狙い、労働分配率に切り込んで今春闘に大幅な賃上げ税控除を掲げ、3%以上の賃金引き上げを打ち出した。賃金引き上げは最低賃金の引き上げに連動し、低所得者の底上げとなり、GDPの6割を占める消費喚起につなげられれば、成長復活となる。安倍政権が何年もできなかったことが可能となれば幸いで、かつて「国民春闘」なる言葉があったが、是非復活させてもらいたい。

人口減、高齢化でかつての高度成長時代に戻ることはできないが、欧州並みの成長を目指してもらいたい。何が欠けているのか?賃金の停滞だけではない。もう一つの成長の原動力である投資の20年間停滞がここへ来て明確になってきた。その一つが半導体部門だろう。台湾のTSMCに補助金を与えてまで投資をしてもらうとは1980年代には想像すら出来なかった。

5日の日経は一面で2000~21年の投資の伸び率を報じていいるが、トップはかつて老大国と揶揄された英国で59%、次いで米国48%、フランス44%、はるか下がってドイツ17%、日本は更に一桁の9%となっている。かつて毎年争って投資をして毎日の新聞に増産投資が報じられていた1970~80年代からどうしてこんなじり貧になったのだろう?経済史的にも不思議な現象だ。日本の投資が急激に落ちたのはバブルが弾けた90年以降で、成長率も2000年~21年実質平均0.5%に留まっている。

欧米はイノベーションで成長してきた。日本の企業はバブル後、経常利益は倍増しているが、内部留保を貯め込むことに専念してしまい、賃金や投資への配分を怠った。新しい資本主義を唱える前にどうしてこんなことが起きたのか分析してもらいたい。

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コロナ検証、オミクロン変種の判ってきたこと

2021-12-08 15:16:28 | 災害

ニューヨークタイムズがオミクロンについてこの1週間判ってきた兆候について7日、報道している。依然として多くの不確実性があるとの前提だ。
1.伝染性
オミクロンは以前の亜種よりも感染力が強い。ワシントン大学の疫学者であるジャネットベースマンによると「南アフリカのデータは、オミクロンの亜種がデルタよりも急速に広がっていることを示唆しています」
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のRobertWachter博士「オミクロンがデルタよりも速く広がることは間違いありません。理由はまだ100%わかりません」

2.重症度
オミクロンは以前の亜種よりも深刻か? 重症のCovid病は、発症するまでに1週間以上かかることが多く、オミクロンが出現してから世界は2週間未満、まだ科学者の間でコンセンサスはないが、オミクロンは以前の変種よりも穏やかかもしれない。ジョンズホプキンス疫学者であるデビッドダウディ博士は「兆候は実際には非常に楽観的だと思います」と言っている。博士は発生の震源地である南アフリカの都市ツワネの科学者とたまたま緊密な研究協力をし、そこでの彼の同僚は、入院と酸素需要が以前の波の間よりも低いと話した。南アフリカの入院率と死亡率は、急上昇していない。興味深いことは、患者は味覚と嗅覚の喪失が少ないと報告している。

3.ワクチン接種は感染から保護できるか?
これまでの証拠によると、オミクロンは以前のバージョンのウイルスよりもワクチン接種を受けた人々に感染する可能性が高いことを示唆している。但しワクチン接種を受けた人々のかなりの割合で、重傷化の兆候は少ない。「ワクチンは、感染ではなく、重篤な病気に耐えられると思います」と、スクリップスリサーチのエリック・トポル博士は言っている。ジョンズホプキンスのダウディ博士は、「私たちの免疫システムは、感染からではなく、病気になるのを防ぐように設計されています」と言っている。
気になる追記の1つは、一見軽度のCovid感染でさえ、高齢者などの脆弱な人々 にとって致命的であることだ。2番目の問題は、ワクチン接種を受けた人や以前に感染した人の免疫力が時間の経過とともに実際に低下していることで、追加接種の必要性が増している。

4.検査
PCR検査などは引き続き有効。

結論
ワクチン未接種の人々は、依然として深刻な病気のリスクにさらされている。ここ数週間、約1,000人のアメリカ人がコビッドで毎日亡くなっており、その大多数はワクチン接種を受けてない。

今日のニュースによると、
バイデン米政権のファウチ首席医療顧問は7日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株について、初期のデータに基づくと、感染力は強いものの、毒性は低い可能性があると述べた。
ファウチ氏はホワイトハウスで行った記者会見で、一段の情報が必要としながらも、オミクロン株感染初期の患者は入院と酸素吸入の必要が少ないようだと述べた。

日本でのオミクロン感染拡大は起きるかもしれないが、専門家の見方はワクチン接種が進んでいるため、昨年の年末から新年にかけての感染爆発のようなことは起こらず6波の波は小さいと予想している。岸田政権も緊急事態は避けるべく3回目の接種を急ぐようだ。

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今月のワイン、コスパ抜群のスペインヴィンテージ

2021-12-06 17:00:29 | ワイン

スペインはワインの生産量世界一、値段が安い背景だ。銘醸地はリオハ、デルディエロ、そしてスパークリングのカバだが、近年若い生産者の多いバレンシア産も品質が向上してきた。11月には新種のボジョレーを味わい、これからXmasにかけてはヴィンテージワインをじっくりと飲みたい。年金生活者の予算では1000円以下で買えるスペインワインがベストだ。

スペインワインは樽熟成期間と瓶内熟成期間の基準が設けられ、三段階に分けられている。その最上級格付けとなるのが「グラン・レゼルヴァ」で、その法定熟成期間は 60ヶ月 (うち樽熟成18ヶ月以上)だ。
バル・コンデ グランレゼルヴァは、バレンシア州のワイン産地「D.O.ウティエル・レケーナ」のワイン、ジュピターで900円程度で求めた。

このワインの葡萄はテンプラニーリョ50% ボバル50% 、ボバルは聞き慣れない品種で、スペインの地場品種で、古木が多い。それほど重くなく、オーク樽で長期熟成したので、ヴァニラやスモーキな香りがして、バランスの取れた味だ。

先週はテンプラーニョ100%リオハの2007年ものを飲んだが香りはこちらの方が強かったが味は甲乙付けがたい。今日買い出しにジュピターへ行ったが残念ながら双方とも売り切れていた。コスパの良さは皆よく知っている。通販で買うことにした。

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ゴルフ日本シリーズ、43歳の谷原秀人が今年の最強選手に

2021-12-05 18:34:16 | スポーツ

見だしで43歳のと書かれるほどベテランの頑張りが称えられる。本人も13回目の挑戦、「43歳でこのタイトルが取れるとは思ってなかった」と言っている。裏返せば若手の成長が著しい女子プロゴルフと違い層の薄さが目立つ。前半まで2打差リードして初優勝かと期待した26歳池村だったが、16番ホールで谷原の長いバーディが目前で決まると、崩れてしまった。谷原は17番でもバーディ12アンダーとして最難関の18番をパーで乗りきった。何回か自分もこの東京よみうりカントリー18番を経験したが、急傾斜のグリーンでプロでも上に付けたら地獄を味わう。若手では賞金王を狙った金谷が9アンダーで3位に入ったのが最高位、アマの中島は15位に終わった。

ゴルフ人気も女子に圧倒され、その結果が賞金にも反映された。賞金王に輝いたチャン・キムの獲得賞金は¥127,599,803、一方女子プロゴルフは稲見の賞金は¥255,192,049、3位の小祝でも2億円、賞金王という名は稲見萌寧に譲った方が良い。キムの獲得賞金だと8位になる。この男女間格差は当分解消されないだろう。

男子も若手アマにチャンスをどんどん与えて、第二、第三の松山英樹を育て男子ツアーの裾野を増やすことを考えないとスポンサーが付かなくなる。

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高齢化率、世界最高に

2021-12-03 22:02:05 | 年金生活者

総務省は11月30日、2020年国勢調査の人口等基本集計結果を公表した。2020年10月1日現在における人口は1億2614万6千人。前回調査時点の2015年と比べ、94万9千人の減少。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は5年前の26.6%から28.6%に上昇。高齢化率はイタリア(23.3%)及びドイツ(21.7%)よりも高く、世界最高水準となった。3.5人に1人が高齢者ということになった。

1975年前後、後に神奈川県知事になった長洲一二さんを中心に造ったシンクタンク現代総研、後を継いだのが正村公宏教授で、私も加わり各種の政策プロジェクトを研究し提言した。その正村先生が「不確実性の現代、確実なのは30年後には高齢化社会が来ると言うことで、今から準備しておかなくては」と断言された。

その後、介護保険の導入、年金改革などされたが、少子化が進行し、残念ながらここまで来てしまった。65 歳以上人口は 3602 万7千人、厚労省によると、9月の要介護(要支援)認定者数は約688万人約19%となっている。
別のデータでは生活保護を受けている高齢者は90.8万世帯、全体の55.6%と半分以上を占める。公私ともに高齢化への準備が不足していたことが歴然としている。

もう故正村先生のご意見を聞くことはできないが、少子化対策として10万円の給付金を配ることが話題になるだけでは解決できない。誰でもその能力にそった教育を受けられる制度を造ることが基本だ。

一方高齢者は介護や認知にならない努力が求められる。それには教育ではなく今日行く所や教養を高めるのではなく今日用事があることを探求するだ。そして学力ではなく健康のために顎力を鍛えることだ。
このブログでも毎月触れているが、政府の高齢者対策や年金に頼らず超低利の預金をおろしてマネーの運用で増やすことも重要だ。

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コロナ検証、学習効果はあるが、変異種出現で試練

2021-12-01 18:24:45 | 災害
 
 
本日新型コロナ死者、全国で41人と過去最多、それでもGO TOトラベル?

国内の感染者が、空港の検疫などを含め15万1012人、とうとう15万人をこえ、死者は、夕方の時点では33人だったのが21時現在増えて41人になった。各地の医療従事者からは悲鳴に近い......
 

昨年の今頃、菅首相も小池知事もコロナを甘く見ていたことが、傷口を大きくした。ワクチンもない昨年の今頃、GO TOキャンペーンを強行している。

今回オミクロン変種に、岸田首相の動きは速く、水際対策を即実行した。それでもナミビア人入国者が感染しており、同乗者40人が濃厚接触者となり、追跡調査されている。まもなく感染しているどうか判明し、オミクロン変種の感染力も判る。また新たにペルーからの帰国者がオミクロン変種に感染していることが本日判った。オミクロンは南アからペルーに飛んだわけで、既に全世界に拡がっているかもしれない。

ワクチンがオミクロン変種に効くがどうかはデータがそろう2週間以内に判るとファイザーやモデルナは言っているが、モデルナのCEOが「ワクチンの効力は限定的、新ワクチンを開発するのに2か月はかかる」といったことから、株式市場は暴落して大騒ぎになっている。ペルーからの感染者はモデルナワクチンを2回接種しているという。つまりブレイクスルーだ。同乗者70人は各地にいるわけで、直ちに濃厚接触者として追跡調査を開始した。これは心理的に国民に与える影響は大きく、政府のリーダーシップが問われる事態だ。これまでもデルタ株が出てきて既存株に置き換わったが、ワクチンは有効だった。学習効果を基に冷静に判断することだ。

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