アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ピアノ連弾より伴奏が難しい

2017年04月10日 | ピアノ
ピアノでアンサンブルをするといっても、ピアノ連弾、ピアノ二台、バイオリンや歌などの伴奏やらピアノトリオやらいろいろあるけれど…

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これまでのアンサンブル経験の中で、連弾はわりとうまくいき、伴奏やら二台やらでアレアレアレな演奏を繰り広げてきたのは別に偶然ではない。

ピアノ技術に「やや(ひどく?)」難があり、アンサンブル能力はそこそこあるって場合は、ピアノ連弾の1stをやらせてもらう(前提として2ndはうまい人)というのがやりやすい。

なにしろ、ピアノ連弾の場合は、基本的に1stが旋律プラスアルファ、2ndが伴奏的な役割をしていることが多いので、1stの音数がたいしたことないのに曲全体はかっこいいという曲がいくらでもある。アンサンブルとしても、1stと2ndは間近にいるので気配も感じやすく、2ndの作る流れにのっかっていければノリよく決まる。

楽器の性質としても、ピアノ同士、ある意味「等質性」が確保されているわけで、違和感なく合わせられる。

一方、ピアノ二台や、バイオリンソナタのピアノパート、さらにはピアノトリオなどのピアノパートときたら、すばらしい曲はいくらでもあるけどこれがいちいち難曲揃い。しかも味方は(ピアノ連弾の2ndほどの)身近にはいなくて孤軍奮闘の様相を呈する(^^;;

歌の伴奏の場合、譜ヅラからいえばそんなに難しくないピアノ伴奏も多いが、歌+ピアノというのは「合わせ」としてやはりピアノ+ピアノよりずっと難易度が高い。ピアノ弾く人が「呼吸」しないで、自分がてんぱったままきちきちと音符を並べたら歌の人(息をしないと死ぬ)は歌えないし、かといって歌を聞いて待って合わせようとすると(ぶらさがる感じ)これまたダレてしまってどうしようもない。

今朝電車の中で読んでた「ピアノが上手になる人、ならない人(小林仁)」には、リート伴奏についてこのように書かれていた:
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これは歌とピアニストとの共同作業ですが、音の数からいうと歌よりピアノの音符のほうが多い。しかも歌手はそれぞれの声域によって、響くところ、響かないところいろいろありますが、ピアノはどの音域でもいろいろに弾きわけることができます。
私の経験から言うと、この場合全体の音楽づくりはピアニストがやらなければなりません。これはけっして歌手を自分がリードしてしまうとか、相手をこちらの意志に従わせてしまうとかではないのですが、歌手がやりたいと思うことを感じとりながら、全体の骨格を(おもにテンポですが)ピアニストが理解して演奏すると、歌手はひじょうに歌いやすくなるようです。自分で創り出す音楽と相手の創る音楽との接点をうまくみつけながら、全体としてよい音楽を創るというのが理想でしょう。
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これ↑、とても的確な説明だと思います。ということが、何回か歌の伴奏をさせてもらったり、先日のシューマンのリハから見学させてもらったりしていてようやく腑に落ちた。

自分がつたないバイオリンを弾いて誰かにピアノ伴奏してもらうときも、ピアノ伴奏によって弾きやすさが断然変わる。きちんと弾いているというだけではなくて、音楽を…たとえば和声の移り変わりとか、フレーズのまとまりとか、全体を深く理解したうえでそれに沿って表現する技術もある人に伴奏してもらうときは、バイオリンを弾きつつ伴奏を聞きつつ、音楽の理解が深まり、「私はここをこう弾きたい」というのが自然に出てくるような気がする。

春のシューマンレクチャーコンサート2017年3月19日@しらべの蔵より
「詩人の恋」第三曲「バラ、百合、鳩、太陽」

前川くんに歌ってもらって「詩人の恋」の伴奏をさせてもらいつつ、伴奏の極意についてはartomr先生にレッスンしてもらうという企画を思いついたらどうにも実現したくなってしまって、お二人のスケジュールを仮押さえさせてもらった。(2017年8月19日土曜日)。

二人に来てもらうゴージャス企画なので、高め設定になってしまうからいったいどこまでそういうニーズがあるのか(要するに何人参加者を集められるのか)とんと見当がつかないけれど、ピアノの力とアンサンブルの力が両方アップするお値打ち企画になることは間違いありません。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

伴奏してみたい人の公開レッスン枠いくつかと、ミニコンサートというような構成にする予定で、聞き参加もありです。レッスンで伴奏を見てもらう人の参加費は、聞き参加もある程度有料にする分、単純にレッスン料が×2になるよりはお安くできればと考えています。場所未定。

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ピアノの独奏とは、本来何人かの共同作業でやらなければならないことを一人だけでやっているという自覚を持つ必要があり、そのことがわかるためにも他の人との合奏はできるだけやったほうがよいのです。
------「ピアノが上手になる人、ならない人(小林仁)」

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