アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

シューベルトも歌、ショパンも歌だが。

2018年03月31日 | ピアノ
今日は、前にヤマハで8年間習っていた先生に、めるちゃんでレッスンしてもらいました。

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←9年経って、お互い変わっていたり変わっていなかったりする感じがおもしろい

というか、レッスンという形でお呼びしたのですが、何しろたいへん久しぶり(9年ぶりくらい?)なので、私が弾くのを聞いてもらったあとは、曲について・作曲家について・ハンガリーについて・近況についてなど語っているだけであっちゅう間で、いわゆるレッスンぽい感じにはあまりならなかったですけど。

今回うちに来ていただいた主目的は、とにかく感謝の気持ちをお伝えしたかったということなので、お話しできてすっきりしました(^^)

始めのころは映画音楽とかを見てもらっていて、とにかく家ではほとんど練習しないで行っていた私が、先生にブルクミュラー18番をお奨めされたことからすべて「今」があるわけで。8年間の最後のほうは、お互いうまく噛み合わない(どう弾きたいのかと迫られて私からなんにも出てこないでお互い困るみたいな)フラストレーションみたいなものがありつつ「今度はバイオリンを習うので」といって辞めた形になってしまっていたんですが、結局そのあとなんだかんだでこのようになり(^^;;

めるちゃんと幸せなピアノライフを送っています。

ということをお知らせする、という…

聞いてもらったのは先日の発表会で弾いたバルトーク、それから「大曲の季節」をまた(性懲りもなく?)やってるよということでショパン舟歌。

シチュエーションがシチュエーションだけに、こんなふうになったよというのを聞いてほしい気持ちがやや空回りして、ふだんしないところでミスしたりいろいろありましたが、ともかくものすごく今ピアノを楽しんでいるんだなということは十分伝わったと思います。先生もびっくりしていたようです。

なにしろミスはしてもわりと止まらないで先へ行く弾き方を聞いただけで、昔と違う私になってることは一目瞭然(笑)

バルトークはルーマニア舞曲のほかにバラード(ハンガリー農民歌)を聞いてもらったんですが(発表会と同じ)、
なにしろ先生は留学先がハンガリーだったので、ハンガリー語のリズムと、ドイツ語やフランス語のリズムが違うという話のあと、バラードの歌詞(ハンガリー語)をちょこっと音読してくれました。

おぉ(o_o)

ドイツ語は第2音節に山が来たりするしフランス語は全体にやわらかい感じですが、ハンガリー語はとにかく頭にがつんと来る系です。(がつんは強めにいきます)

なので明示的に書かれているアクセント(へんな拍のところによく書いてあるやつ)のほかはだいたい「頭」をがつんと行く感じで弾くほうがハンガリー的にしっくりくるんだそうで、ちょっと実演もしてくれましたが…なかなか真似しにくい(そこまでなかなか思い切れないっちゅうか)

それからハンガリーの人の恋愛観結婚観についてしばし(こんな話してるからレッスン時間がなくなる-笑-おもしろかったけど)

舟歌は、先生が留学したとき最初に弾いたというなかなか思い出深い曲だそうですが、今でも折りに触れて演奏会にかけたりとかしているいわば表芸の曲です。「弾いてていちばん幸せな曲」そして何年経っても発見のある曲ということで、舟歌ラブ度でいうとおゆき先生といい勝負らしいのでこれはなかなか手ごわいとみた(レッスンをお願いしたらさらっとは済まないということ)。

舟歌についてはとにかく歌ってみることをお勧めされました。歌ってみて弾けばおおよそへんなことにはならないと(あれ?? まったく同じセリフだ)

先日、おゆき先生のシューベルトレッスンで、シューベルトの曲の転調についての話からシューベルトのピアノ曲はしばしばドイツリートっぽいという話になったけど、つまりシューベルトで平行調への転調その他あまり主音が動かないのが多いのは、歌曲っぽい発想からくるということでした。つまり、5度とか動かれちゃったら音域広くて歌いにくいものね。なるほど…

ところが、ショパンって声に出したらめっちゃ歌いにくくないですか? 音飛ぶし広いし

そしたら、先生曰く、まさに!! その歌いにくいところがどこかわかるのがミソで、歌いにくいならそのように弾くのがいいんだとのことでした。

シューベルトがドイツリートなら…
ショパンはイタリア歌曲、オペラ。

そこから、このあたり特にイタリアオペラのアリアっぽいとか…そして、舟歌の場合は、上にあるメロディーだけじゃなくて、寄り添ってる別パート、さらには左手の中にもいろいろ隠れている旋律。隠れているもののほうはいろんな取り方があるので(何番目の音、というふうに固定して考える必要はないので)、探しては歌ってみて。

そのように、重層的に隠れているメロディーを意識しつつ、やはり上のメロディーを表には出しつつ、全体のバランスを考える。

ほらここがこんな、ここもきれいあそこもきれいと、例を示しつつ超幸せそうな先生だった。


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ゲーテとシューマン、シューベルト、チャイコフスキー

2018年03月30日 | ピアノ
ちょっと話が戻りますが(イベント続き過ぎてブログが追いつかない)、22日に行ったロシア歌曲のコンサートの話です。

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←ゲーテとクラシック音楽のつながりを数えていくときりがないらしい

このコンサートで、友人(メゾソプラノ)は私の大好きな曲、チャイコフスキー「憧れを知る者のみが」を歌っていました。

この曲、前にこの友人の伴奏をさせてもらったことがあるのですが
(2016年5月1日記事「本気の「みんなで楽しもう発表会」」)
実はそのときに気がついていなかったこと…

この日のプログラムを見ていたら、この「憧れを知る者のみが」がミニョンという女の子の話(の歌詞)であるというんですが。

「ミニョン」…この名前に聞き覚えがあるのは、アレですね
シューマンのユーゲントアルバムのイベントをやったとき、私が弾いてartomr先生にレッスンしてもらったのが「ミニョン」でした。

これって同一人物ですよね。旅芸人に売られた女の子で苦労しててどうの、みたいな子らしいので。でも片方はドイツで片方はロシアですから、ずいぶん広く知られていたということか。

ぐぐってみたら、この「ミニョン」という子(というかその子に関する詩)はゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」という本に出てくるもので、この本は発表と同時に爆発的な人気を博したらしい。「教養小説の古典」だそうだがそもそも教養小説ってなんぞや?

ウィキペによれば「主人公が様々な体験を通して内面的に成長していく過程を描く小説のこと。」だそうで、まぁひとつの小説基本形か…
#少年漫画も同じ(^^;;

「憧れを知る者のみが」のほか「君よ知るや南の国」とかもこの「ヴィルヘルム・マイスター云々」の中にあるものだそうです。そうだったのか~!! そのメロディーは聞いたことあるよ。天地真理が歌ってたやつ(←いつの話や)

というか、「ミニョン」というタイトルでオペラがあって(トマ作曲)、「君よ知るや南の国」というのはその中の一曲だったんです。

それと「憧れを知る者のみが」は、同じ歌詞(言語は違うが)でシューベルトも作曲しているとか。
Schubert : Nur wer die Sehnsucht kennt, D.877-4
チャイコフスキーのはこれ→Tchaikovsky Nur Wer Die Sehnsucht Kennt, Op 6 - 6(ドイツ語で歌ってます)

ぞろぞろ出てくる。みんな、どんだけ好きなんだよミニョン!!


それだけあちこちの作曲家の心にヒットした「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」なのだから一読しておくのがそれこそ「教養」というものかとも思うのですが
ヴィルヘルム・マイスターの修行時代(上・中・下)岩波文庫

えーー長いよ!! 長すぎるよー

誰か読んでかいつまんで教えてください。。と思う人は(←私も)
とりあえずウィキペで「ミニョン」の項を読んでおこう(^^;;
(しかしこのあらすじを読んでも何がいいんだかよくわからない。)


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バイオリンでもバルトーク

2018年03月29日 | バイオリン
イベント日程の相談をメールでやりとりしていて、私が「6月の土日はこの週以外全部空いてます♪」みたいにチョーシこいていたところ、

   にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ←弾ける範囲が狭すぎるから苦労します

きーちゃんさんから「6月は、3日にエスプリの発表会があるので、アンダンテさんと私は予定が入っています。(出るよね)」とビシッと突っ込みが入りました(o_o) えーーまったく意識していませんでした。っていうか、日にちを聞いた覚えがなかったよ。なんでだ。。

ま、ともかく気を取り直して選曲です。一生のうちにどうしても弾きたい曲が目白押しで消化の見込みすら立たないピアノとは異なり、バイオリンのほうは弾ける曲の範囲がたいそう狭いうえに情報収集を怠っているため、弾きたい曲のストックが乏しくてそういう意味で選曲は難航します。

およそ、私の好きな曲はまったくどうしようも弾けない曲ばっかりで、
私の弾ける曲はいまいちそそらない…(初心者向けカンタン編曲の有名曲とか)

前にちょっとレッスンで見てもらったことのある、チャイコフスキーの「メロディー」という曲がとてもよい曲で(私の好みで)、かろうじて弾けそうな難易度なのですが
(素敵な曲であることがわかるように五嶋みどりさんの演奏でどぞ)

ちょっと弾き直してみたところ、いやーこれがなんともはや…「ド」っちゃ「ド」、「レ」っちゃ「レ」というように音を並べることはできなくもない、と思うのですが私の弾いた感じのまぁザンネンなこと。これは改善するにしても限度がありますなぁ…

私が弾くバイオリンを聞いた人(聞かされた人)の貴重な証言によりますと、「君をのせて」「津軽海峡冬景色」とか非クラシックを弾いたときのほうが「いい感じ」に聞こえるようですので(平たくいって技術的にカンタン)、何かないかな~と思って、初心者のころにやった「サウンドオブミュージック」を思い出しました。

あれ、当時は私にとって激ムズで、かなり聞き苦しい演奏であったと思うのですが、今ならそう問題なく弾けると思います。「もうすぐ17歳」「ひとりぼっちの羊飼い」を弾いたのですがそこに「すべての山に登れ」あたり足してちょうどよさそうです。聞く人にとっても聞きやすいでしょう。

でも、ふつうすぎるというか…
いや、ふつうが悪いってことはないんですが…

それで、これを押さえにして、他の案を必死で考えていたところ、思い出しました。去年の「ばんたの」で雅樹さんが中川Vn先生と弾いてくれたバルトーク。

こんなのです→Béla Bartók - 44 Duos For 2 Violins

44個も小品があって、ややこしいのもあるけどすごくシンプルで短いのもあって、組み合わせ自在。
おおむね最初のほうに易しい曲があるのかな?

昨晩思い立って今朝楽譜をプリントアウトして今日のレッスンに持っていきました(いつも泥縄)

先生にセカンドを弾いてもらってとにかく最初っから弾きまくりました。

そしたら…まぁ~ヘンな曲いっぱいですけど。

変拍子は序の口、「8分の3+3+2拍子」とか、あと1stと2ndで調が違う(!)とか、初めて見る記譜方法がてんこ盛り。臨時記号が、ふだんの感覚からするとありえないところについているので、弾いてても「えーこれって正しい??」と自信がなくなってくるような音のぶつかり。

「ヘン」の度合いがいろいろなので、私の許せる範囲にある、というか好きな「ヘン」と、
私の理解を超えた許せない「ヘン」と、
その境界を行ったり来たりするくらいの微妙なあたりで(笑)

これは選曲が鍵ですね。弾いて楽しい聞いてもおもしろい組み合わせをこれから考えますけど、うまくいくと私の技術の範囲内でなかなかいいものができそう♪ バイオリン発表会でも「バルトーク勝手に普及委員会」発動です。


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弾きたい曲は多く人生は短い。

2018年03月28日 | ピアノ
今生のうちに弾いてみたい曲ってあんまりにも多くて、リストを作って管理するとかそういう感じですらなくって、
大波に飲み込まれそうですけど。

    にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←曲を弾いていくより弾きたい曲が加わるほうが明らかにはやい

あと何年ピアノを弾けるのか…

どれだけ弾きたい曲が弾けるのか…

別に多ければいいというものでもありませんしね。
楽しんで弾けることがいちばんです。丁寧に取り組めばおもしろみも深いわけで。
好みに合わなくちゃしょうがないし、弾いても弾いても弾けないようじゃやっぱりしょうがないし。

「生涯にできるだけ多くの、ピアノを弾く楽しみを得る」

これはほとんど人生の中心テーマってくらい真剣に考えてます。以下は今のところの作戦:

・今弾いて楽しめる曲から弾く。
これは、いくら好きな曲でもあんまり音が並ばないようじゃ楽しくないのでやらないという、つまりはチャレンジすぎる曲をやらないという趣旨なのですが、そんなこといいつついつもチャレンジしてるじゃない?? と思われてるかもしれません。でも、なかなかうまく弾けないなりに楽しめる範囲で考えてはいるんですよ。たとえばリストの超絶技巧はもちろん、ショパンでもスケルツォ三番とかラヴェルでもスカルボとかはやっぱり弾かないわけで(笑)

それともうひとつはうまくなるための練習の曲は弾かないってことです。ツェルニーでも弾いてみたいと思えば弾くし(前にちょこっと弾いた)楽しい間は弾くけどそれ以上は弾かない。あくまで弾きたい曲を弾く。

今、手が付けられないような難曲が弾けるようになるための努力はしないのかっていったら特にはしないです。今楽しめる曲だけでも一生分どころじゃなく多すぎるくらいあるから。

・コンプリートにこだわらない。
上の項目とも関連しますが…曲集とかシリーズもの、楽章もので全曲弾くことにこだわらない。インベンションも半分くらい弾いて放置になってますが(それくらいは弾けよとおゆき先生は思ってるかも?)、あくまで弾きたいものから弾く。(もちろん全曲弾くのがおもしろいと思えばそうするが)

・曲を仕上げることにこだわらない。
あんまり弾けてなくても、行き詰ったり飽きたりしたら手放して脇に置いておく。また弾きたくなったら弾く。

・練習会/発表会にたくさん出る。
自分の知らない曲を聞けることもあるし、知っていた曲でもあえてプロではなく大人の趣味ピアノの人が弾くのを聞いて「なるほど!!」…私ならこんなふうに弾いてみたいと思うことが多い。どんな曲をどんなふうに弾きたいかのイメージを、いっぱい引き出しに持っておくのがよい。

・譜読みの効率化。
譜読みがささっとできればそれに越したことはないわけで。元々そんなに遅いほうではないけど、これまでわりとだらだらとただピアノに戯れるような練習の仕方の中で自然に譜読みしてる感じだったのが、もっと速く譜読みしたいと思って今年から態度をちょっと変えました。そしたらちょっと速くなりました。

・楽しみの立体化。
あんまり適切な表現が思いつかないんだけど…ピアノ以外の趣味に時間を割くこと、あるいは本を読むとかほかの人としゃべるとか、そういうことがピアノの楽しみをすごく豊かなものにしていくような気がするんです。音楽に直接関係あることでもいいし、一見全然関係ないことでもいい。それはそれでおもしろみのあるようなことだったらきっとピアノの道にもつながっていると思います。

ピアノを練習するだけじゃなくてブログも書く、これも楽しみの立体化のひとつですね。

・健康寿命を延ばす。
これが一番だいじかも。まぁ常識的に健康的な生活を心がける(栄養バランスとか、睡眠とか)ことのほかにヨガというのはピアノのためにやっているようなもの(何)



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大人が弾く「子供の情景」

2018年03月27日 | ピアノ
シューマン「子供の情景」がタイトルどおり子供の情景を描いたものであることはいいとして、
この曲集が子供が弾くためのものなのか大人が弾くためのものなのかというと…

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まぁ子供が弾いても悪くない。というか、昭和のピアノ教室では発表会によく出てきた演目である。ただし、第一曲「異国から」と、せいぜい第二曲「珍しいお話」で終わりになることが多かった(たまにトロイメライ)。

そういう「子供の情景」なら私も何度も聞いたけど…全体がこんなによくできた曲集になってることなんて大人になるまで知らなかった。そういう大人は多いだろうし、それに曲集全体の構成、響き合いを楽しむというのもきわめて大人的な楽しみだから、せっかくなので(昔弾いた人も)あらためて弾いたみたらいいんじゃないかと思う。

アルフレート・ブレンデルに言わせれば「子供の情景」は「大人の演奏家への試金石」だそうで(「音楽のなかの言葉」音楽之友社)、「この音楽では何も隠すことができない。一つ一つの音が独自の重要性を持って語られねばならず、軽すぎても「意味づけ」のなかに埋もれてしまってもならない」「この小品集に必要なのは心のこもった配慮と、愛を持った客観性、素直そうな外見である。演奏者は自分が子供になってはいけない。」

先日の発表会で全曲演奏をしてくれたマイミクさんのコメントにも「我が子が幼かったころの情景を思い出しながら、弾いてみたいと思います」とあったけどまさにそんな感じ、大人からみた子供。同じくシューマンのユーゲントアルバムはもうちょっと違って生々しく子供(とはいえ案外弾くのは難しいんだが)

この13曲のセットはひとつずつ曲調としてはバラエティーに富んでいるけれど、全体を通して聞くと不思議と調和がとれている。ここで「不思議と」などと言ってないで、そのための「仕掛け」をちゃんと理解したうえで弾くのが大人の演奏なのかもしれないが…

ブレンデルさんが述べているのは調性のことと、それから動機のこと。基本となる動機は最初の曲の冒頭に早速でてくる「シソファ#ミレ」だけど、これがのちの曲ではそのままでてくることも違う形になっていることも、転調していることもしていないこともある。ブレンデルさんはこのことについてずいぶんな紙幅を使ってたくさんの例を示している。

私は大人なので(^^;; そう書かれたものを読めば「あぁそうだよね」と思う読解力はあるものの、それで演奏となると「で…だから??」

昔は「妄想」も(妄想すること自体が下手というのはおいといて)妄想したら演奏がどう変わるというのか?? ということ自体が謎だったけど今はそんなに謎に思ってないけど、さて次に謎として残っているのは、曲集の構成(調性やモチーフ)を理解したらそれと「素敵な演奏」ってのはどういう具体的関連があるのか、である。

artomr先生のレクチャーコンサートは、まさにその「どう弾くか」をテーマにするようにお願いしてあるので「ここにもこういうふうに動機が出てきますね」(だからどうした)で終わりじゃないハズなのである(←丸投げ)。楽しみ~(^^)

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