アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ドビュッシー、重層的な響きの作り方。具体的に。

2012年09月30日 | ピアノ
「リハモ」(リハーモナイゼーション)って、ふつうはジャズ用語らしいけど…

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ドビュッシーはよくそれをやってたって話で、えと、リハモというのは、メロディーが同じところ(転調してない)に居座っているんだけれども、伴奏部分というかコードが変わっていくのね。「月の光」とか「雪の上の足跡」とか。

昨日、内藤晃先生のレクチャーコンサート「ドビュッシーを弾く-重層的な響きの宇宙を描くために」というのを聞きに行きました。たぶんピアノを相当弾ける人向けの講座だと思うんだけど、だからドビュッシーといえばこないだのベルガマスクプレリュードを弾いてみただけ、という人が聞いてもどうなのかなと思いながら、内藤先生の演奏聞きたいからね(^-^)、思い切って行きました。ほとんど追っかけです。

でも行ってよかったです。先生の演奏、ドビュッシー自演の録音(ピアノロール)、その他の演奏やらを挟んで、とても具体的に話が進んでいくので、弾けない人は弾けないなりの(^^;; 楽しみ方のあるドビュッシー講座でした。

リハモかーそう思って聞くと、おもしろいね。月の光なら、弾いてみてもいいかも??

先生は、それらの曲のほか、ジャズの例を引いて「オーバーザレインボウ」なんか弾いてくれたんだけど、なんかそういうの弾いてる先生、とっても楽しそうです(^^)

ドビュッシーに限ったことではないと思うけれど、ドビュッシーでは特に、複数の層が複雑にからんでいる(高低で明示的に分けられていない)ため、ごっちゃに弾くとほんとうにわけのわからないことになる。それを、立体的に(聞いておもしろく)弾き分けるというのは、どうもわかるようでわからない、レッスンでも、「音色を変えて」とか「意識して」とか。どうすると変えたことになるのかというのはあまり説明されたことがない。

昨日の講座では、オーケストレーションの例を引いて、その場合だと、フルートやオーボエのような「輪郭のくっきりした音」と、クラリネットのような「輪郭のやわらかい音」という違いがある。ピアノで弾く音の場合、楽器は同じなんだけれど、ひとつの楽器で、「輪郭」をどうするかという弾き分けができる(はず)…アタックの瞬間の下部雑音のコントロールによって。

それとそのあとの伸びる音(肉?)のコントロール。ボディの振動をいかに開放するか。脱力ということがよく言われるけれど、いつも脱力ということではなくて、そのときどのような音色がほしいかということ。

そういわれるとそういう気は、いちおうする(^^;; できるできないはともかくとして。レッスン内で、いろいろ試して(意識して)、先生に「今の、できてた!!」といわれるときはそういうことが「たまたま」できたときなんだろうと思う。

レクチャーのあとに、質問で、「先生はどうやってその音色のコントロールができるようになったか?」というのがあった。そしたら、ピアノの能力ということに限界を感じていたころ、オーケストラの多彩な音色をイメージしながら、いろいろ(遊びとして)試していたのが突破口になったというような話だった。ピアノの弾き方を考えるのも、ピアノという楽器にとどまらない演奏がヒントになるというのはそうだろうと思う。

そういえば前に、私が平板な演奏をしているのを変えようとした先生(ヤマハのとき)がしきりに、「ここは何の楽器だと思う?」と声をかけてくれていたのだけど、私の心にはちっとも響かなくて(だから何? みたいな)、猫に小判というか、そのときは(今でもだけど、もっと)距離がありすぎたんですよね…

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バイオリン、ずっと弾かないでいるとどうなる?

2012年09月27日 | バイオリン
ただでさえ乏しい時間資源と気力資源を、やたらピアノにつぎこんでしまっているような今日この頃。

   にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ←ヤマハのバイオリンレッスン最終回でした

バイオリンレッスンは、先週が休みで今日が最終日でした。二週空くときは、せめてどっかでケースを開けて弾かないとと思っていたのに、なんだかそのままになっちゃって。時間がまったくなかったわけじゃなくて、ある時間はピアノにパーッと使っちゃったのよ(^^;;
(戯れ会には出て、宴会まで出たんだからねぇ)

そんなことしてると、たいていはチョビくんが拗ねてて、急に弾こうとしても音がなんか鳴らない…ということになりがちなんだけど。どうも、最近たまーに弾くと、そんなに鳴りが悪いという感じはしません。きれいに鳴るというわけでもないんだけど(こっちが下手だからね)、すかすか、鳴らないという感じではない。

気候的な条件もあるのかな?? 梅雨のときよりはいいとか。

それで、今日のレッスンでバイオリンを弾いてみると…まぁ鳴る。音量的には。

ところが、音程がねぇ、もうぐだぐだで、そりゃ鳴らしたあとは高いとか低いとかわかるから、ぐにゅってずらしたりするんだけど、とにかくスパッと当たらないの。

指の幅の記憶というものが、すっかり手から抜け落ちてしまったような感触です。
というか、もともとそこはしっかりしてるものじゃなかったんだけど。私の場合。

それで、指の感触がまったく頼りにならず、耳と目で(笑)無理やり合わせていくような弾きっぷり。「音程とれない~」と慌てていると、先生が「そんなにひどくないですよ」といってくださったのだけど、そりゃもう、無理くり合わせてます。手の形がわけわからんことに。

ホーマンやって、ビバルディに移ったころ、徐々にマシになってきました。そこでまた、ポジ移動するとぐだぐたになったりとか、ちょいと無理目のテンポになるとぐだくだになったりとか、いろいろな波があったけど、ようやく30分レッスンの最後くらいに。

レッスン中、フレージングの改善とかしていて、そっち方面もマシになってきたところで、ちょうど。

「あ、今のすごくよかったですね!!」
最後に弾いたのは、なんかとっても音楽としてもよかった(^^) ようやく合ったよ。音程が(ただし私基準で)。


さてここから四ヶ月ちょっと。
すぱっとしまいこんだまま過ごすのか…
微妙にチョビくんのごきげんとりつつ低空飛行するのか…

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人工的にミスタッチさせる実験

2012年09月26日 | ピアノ
「手がこわばってミスタッチだらけになると、わけわからなくなって崩壊する」現象に関連して、「ピアニストの脳を科学する」本の中ではこんな実験が紹介されています。

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←ミスがミスを呼ぶ…ってこと、ありますよね(怖)

ピアニストは、たとえ「音が鳴らないピアノ」であっても、正しく弾き続けることができる。これは、現実のピアノで音が鳴っていなくても、頭の中で正しい音のイメージがあるからでしょうね。そこまではまだわかるとして、実験によれば、まったく異なる音がランダムに聞こえてくるというとんでもないピアノでも、弾き続けられるそうです。さすがに弾きにくいだろうけど。

ところが、電子ピアノを操作して、「聞こえてくる音を一つずつ遅らせる」ようにしてみるととたんに、いくらうまい人でもわけわからなくなって崩壊するのだそうです。この本の著者は、相当ピアノがうまい人なんですが(KOBE国際学生音楽コンクール入賞など)、それでも「簡単なソナチネでさえまったく引けなくなってしまう、とても衝撃的な体験でした」といっています。

この現象は、ともかく「記憶が乱される」ことによると説明されているようですが、どういうときに特に記憶が乱されるかが興味深いところです。このことを考えるには、
・ランダムな音なら邪魔されない
・一つ遅れの音は致命的
という実験結果が手がかりになります。

実験をした教授の説によれば、「ピアニストは演奏中、1つ1つの音ではなく、メロディのフレーズをイメージしながら弾いている。しかし、イメージしているメロディの音の一部が思いがけないタイミングで聞こえてくると、「あれ、今どこを弾いているんだろう?」と記憶が乱れて、弾けなくなってしまう。」となっています。

関係ない音なら無視できるけど、関係あってずれていたらタイミングがわからなくなってしまうんですね。

翻って、自分のこと、特に、大人ピアノを再開したてのころの崩壊事故を思い浮かべてみると、この実験と少し違うところがあります。つまり、たいていのミスタッチというのは、タイミングが1音ずつずれてくるというのではなくて、隣を弾いてしまう、つまり、音の高さがずれるものだということです。

なんとなくですが、こういうミスタッチであれば、事前に「和音をしっかり確かめておく」のような練習で有効に対抗できるという気がします。しっかりと頭の中に進行のイメージを持っておけば、違う音を弾いてしまっても、なんとか混乱せずに引き続けられそうな。

当時は、ぼんやりと手の感触で曲を記憶している部分が多かったと思うのです。そういうときには、ちょっとミスタッチが続くと、それだけでわけがわからなくなってしまいます。

だから、しっかりしたイメージを持っているかどうかというのは、ひとつの分かれ道ですね。当時、よしぞうが「そんなに弾きなおししないで、先に先にいっちゃったほうがいいよ」ともっともらしいアドバイスをしてくれましたが、んなもん、できないものはできないんです。イメージがしっかりしてないから、弾き直さないと、自分の頭がわけわからんのですから。

ところで、ピアニストでも、「一音のミスを人工的に仕込まれるだけで」かなりの率でその後にミスしてしまったそうなのですが、なんでも
・テンポが速い曲→ミスを入れられてもその後にほとんどミスはしない
・テンポが遅い曲→ミスを入れられるとその直後にミスしてしまう
という違いがあったんですって。手の勢いで行けるか、耳で聞いてフレーズを作っているかの違いでしょうか。

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弾くと聞くとは大違い

2012年09月24日 | ピアノ
昨日の記事「左手と右手は別人!! フォーレのノクターン」を書いたときは、まだ、録音を聞いていなかったんです。
(昨日、YouTubeの設定を間違えてて、ロックかかってました。すみません!! 直しましたんで今は聞けると思います)

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←家のロクレンとピアノが違う分は、やっぱいいっす

その後、ようやく勇気を出して(?)録音を聞いてみたところ、びっくり。
弾いたときの印象とすごく違います(o_o;;

何が違うって、
「下手なのは右手!!」に聞こえるってこと。

弾いてるときは、とにかく左手がいうこときかないのでもう必死で、そっちに集中してたんでしょう。主観的には、音ハズす、音抜ける、あれこれもうひどかったと思っていたんですが、たいしたこた~ないです。聞いた感じは。

一方、お留守になった(らしい)右手くんのほうが、暴走というか空白というか、わかんなくなって弾きなおしするやらなんやら、流れを乱しているのはこっちのほうです。
(それってどんな具合なのか聞いてみたいという、ニッチなご興味のある方は録音をどうぞ→戯れ会のときのフォーレノク1録音)

…そうだったのかぁ…

なんか、もったいないなぁ。もうちょっと、なんとかならんもんだろうか。

よかったことは、そんだけテンパってても、曲自体はそんなに迷走しなかったことです。やっぱり、ベース音だけの練習…和音だけの練習…ゆっくり和音を確かめながら弾く練習…というように、分解したり合わせたりしながらあれこれ確認しておいただけのことはあります。

大人ピアノを再開してすぐのころは、「なんとなく音が並ぶ」状態で人前で弾いたら、手がこわばって思うキーに当たらなくなり、そうすると頭も混乱して音自体わからなくなり、大崩壊ということが多かったんですが、それが(あまり)なかったことは大きな進歩だと思います。

あとはね。もうちょっと、リラックスして弾けるようになりたいよねー。別に、うまく弾くことを期待されてる場面じゃなし、何もそんなに緊張することないじゃない?? って、理屈で割り切れないところがなんとも(-_-;;

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左手と右手は別人!! フォーレのノクターン

2012年09月23日 | ピアノ
昨日はスコット・ホールのベヒシュタインが弾ける、「戯れるの会」でした(^^)

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←人前で思ったように弾くって難しい~

前に試弾会で弾いたベヒのグランドは、とても好みの弾き心地だったんだけれど、こちらのはどうも合わないと感じるのはなぜ? 他の方の弾く曲を聞いている分には、とてもすばらしい響きだったんだけれど。ピアノもいいしホールもいいんですよね。

ま、ともかくですね。練習会、れんしうかい、戯れ会ときて、ここは三度目の正直といきたいところです。自分的には、ヨーコ先生のところで二度目のレッスンを受けたところでだいぶあれこれと問題解決され、少なくとも頭の中の混乱は大幅に収まったと感じていました。それとは別にお指の都合というのはあるんだけど、音階のところは地道なリズム練習を経て、あまり不安に思わなくなったし。

演奏順を決めるくじ引きも運よく、「4番」とほどよいポジションをゲットし、これはイケルと思ったのよね。

それがどうもね…

滑り出しはふつうだと思ったんだけど、左手がめちゃめちゃ緊張してこわばって、ぶるぶる震えて思ったところに当たらなくなっちゃった。途中から。

ふつう、手が思ったところに当たらなくなると、頭の中の音楽も混乱して、わけわかんなくなって崩壊するでしょう。でも、さすが長期間に渡ってあぁでもないこうでもないとやってて、ようやく整理できたところだったので、頭の中はわりとクリアで、今鳴ってる音がロクでもなくても(笑)次にどの和音が来るかはちゃんとわかってた。

だから、左手ぶるぶる、右手はまぁふつう、頭はしっかりしてる。という状況。こんなことある??

考えてみりゃ、ヨーコ先生もばっちり客席にいらっしゃるわけで。ゴメンね先生、せっかくちゃんとしてくれたのに、こんなよろよろしたとこ聞かせちゃって!!

あぁ、残念だよほんとに。

それで、会場から出るときに、shigさん夜毎屋さんをつかまえて、愚痴る。「こないだよりずいぶん整理できてわかった感じになってたのに、いきなり左手硬直しちゃってぜんぜん当たらなくなった!!」

shigさん夜毎屋さんも、前よりよくわかってるようには聞こえたと言ってくださって(無理やり言わせたともいう)、shigさん曰く「それは背中がカタいのかもね」。うーん、そうなのかも。ばりばりに。ここまで手がこわばっちゃったのは久々。そりゃ緊張したらいつもより弾けないのは毎回のことだけど、最近ここまでばりばりぶるぶるになることはあんまりなかった(大人ピアノの再開したてはデフォがこれだった)。

十日くらい前に、ピアノとは関係なくちょっと左手指を傷めてしまい、それ以上痛くなると困るからあんまり弾かないようにしてたのは確かなんだけど、忘れない程度には弾いてたし、前日にじっくり弾いてみたときも違和感はなかった。それなのにそれなのにー。

結局のところ、これだけ「ややこしくて長い」曲を人前で弾くほどのキャパは(まだ?)私にはないってことなのかもね。実力的に余裕が出てくればいつかちゃんと弾けるかも(まだこの曲に未練あり…)

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