カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

『迷子』と【寂しい】より・貯蓄と借金と分け前と略奪の果て

2015-09-16 23:08:38 | 物書きさん、お題です
 人生をやっているとなんて台詞を呟いても厭味じゃ無くなるほど長く生きたとしても、それでも躓いたり苦しんだりすることがある。
そんな時、一番やっていけないのはその苦しさを理不尽な形で他人にぶつけることだと爺ちゃんは言った。それは他人を気遣うと言うより己の将来の平穏を見据えての行為だと。

「別に今は信じなくて良いけどな、他人の気分を無駄に害しても自分の取り分が減っていくだけで本当に何の得にもならんぞ。それに『人生をやっているとなんて台詞を呟いても厭味じゃ無くなるほど』長く生きていればそのうち余裕も小狡さも出て来て、笑顔で面倒を回避できるようなるものだ」

 そんな爺ちゃんの笑顔は、良く見ると僅かながらでがあるが闇と苦みを含んでいるが故に、とても深い。 
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