カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

月の精霊

2016-08-17 00:21:19 | 色々小説お題ったー(単語)
 孤独な錬金術師が満月の光を凝集させて錬成し、形が崩れぬように硝子瓶に詰めた小さな精霊は、その姿に相応しい美しい歌声を披露して彼を楽しませてくれるが、次の新月には光を失い地上から消えて無くなってしまう運命にある。それでも彼は満月が来る度に精霊を錬成しては哀しい別れを繰り返すことを止めないのだ。
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