たかあきさん、『夜道』を舞台に、『恩讐』と『転倒』と『彼岸花』の内二つをテーマにして話を書いてみませんか。
その箱をこっちに渡すんだ!と差し出してきたアイツの手に、黒犬は素直に咥えていた箱を渡し、しかし次の瞬間に牙を立てた。咬み裂く程の力ではなかったが血の滲んだ自分の手を見て呆然とするアイツは、どうしてと呟きながら、そのまま膝を折って倒れ伏す。装甲騎兵が高笑いしながら素早くその身体を抱き上げるのを、不本意ながら俺は阻止することが出来なかった。情けないがアレにかかっては拳銃など銀玉鉄砲程度の威力にもならない。
その箱をこっちに渡すんだ!と差し出してきたアイツの手に、黒犬は素直に咥えていた箱を渡し、しかし次の瞬間に牙を立てた。咬み裂く程の力ではなかったが血の滲んだ自分の手を見て呆然とするアイツは、どうしてと呟きながら、そのまま膝を折って倒れ伏す。装甲騎兵が高笑いしながら素早くその身体を抱き上げるのを、不本意ながら俺は阻止することが出来なかった。情けないがアレにかかっては拳銃など銀玉鉄砲程度の威力にもならない。