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2019.2.24訪問。朝倉彫塑館に15時9分到着。入館料は通常500円ですが、この日は天皇陛下在位30年記念慶祝事業で、都内30箇所の入園・入場料無料イベントがありまして、朝倉彫塑館も無料で入館出来ました。開館時間は9時半から4時半まで(入館は4時まで)。途中寄り道したのでどうなることか?と思ってましたが、まずは観覧を楽しめそうな時間に着けてよかったです。
たっぷり内部や彫刻作品を紹介したいところですが、撮影禁止です。撮影できるのは入館前に置いてある2作品くらいです。
いただいたパンフレットによりますと、「朝倉彫塑館は、彫刻家朝倉文夫のアトリエと住居だった建物です。
朝倉は東京美術学校を卒業した1907年(明治40)、24歳の時にこの台東区谷中にアトリエと住居を構えました。当初は小さなものでしたが、その後、増改築や敷地の拡張、建て替えを経て、現在の建物は、1935年(昭和10)に完成しました。
設計は朝倉自ら担当し、細部に至るまで工夫を凝らしており、こだわりを感じさせます。朝倉はここを「朝倉彫塑塾」と命名し、門下生を育成しました。
朝倉は1964年(昭和39)に世を去りますが、1967年にはその意志を受けた遺族により朝倉彫塑館として公開されます。その後、1986年(昭和61)に台東区に移管されました。
2001年(平成13)に建物が国の有形文化財に登録され、2008年(平成13)には敷地全体が「旧朝倉文夫氏庭園」として国の名勝に指定されました」
館内は下足鑑賞。自分の靴を靴袋に入れての鑑賞になりますので、靴下着用で訪問してください。
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住居は3階建て。更に屋上庭園(朝倉文夫生前は、ここを畑にしてたとか)に階段で上ります。蘭の間と名付けられた部屋は、等身大サイズの猫の彫刻が並んでます。谷中に猫を見物に来た人にはオススメの猫ちゃんたち。
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こちらは居眠りする猫。本来は1階住居部分の茶室に展示されてるようですが、訪問時には「館内のどこかにいます。探してみて?」とイベントで隠れてました。探しました!3階の朝陽の間外ローカで居眠りしてたよ〜。このポスターの座布団の上で。気持ち良さそうに。
一昨年の秋、朝倉彫塑館では「猫百態」展が開催されてました。その時は訪問出来ず残念に思ってたのだ。朝倉さんは猫がとても好きだったようで、住居内にも猫の写真が何枚か展示してありました。愛らしい様子に「誰が撮影したのか?」と気になった私は、館内の何人がいらっしゃった職員さんに「猫の写真を撮影したのは朝倉文夫さんですか?」と尋ねたところ「それはわかりませんが、ご家族の撮影かもしれませんね」と曖昧なお返事。1階書斎には朝倉文夫氏の長女の絵が展示してありました。彼女は日本画を学んだ方。展示してあったスケッチが、モンペを着用した女達が何枚も。時代柄ですよね。ってか、もんぺと言って今時の若い方はどんな姿か想像できるんだろうか?日本における戦時中の一般的な服装です。
さて、朝倉氏自ら設計の建物は各所に曲線を多用してます。
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画像をお見せしたいところですが、それは無理なので、みたい方はぜひ訪問してください。
私がこだわりにうなったのは、住居部分、あ!猫が居眠りしてる前出のポスター。猫がいる濡れ縁を目を凝らしてみれば、木材にうっすら線をつけてあるのがわかりますか?わざわざ線をつけずともいいのに。線をつけて曲線を演出してるんですよ。
中庭の敷地はほぼ池。錦鯉が泳いでます。しかしそこは彫刻家が自ら設計した庭。大量の大小の石が設置してある。中でも巨大なころんとした形のこしあんぼたもちのような石の存在感が抜群。どうやって、運び込んだんだろうか?家を建てる前にまず中庭を作らないと大石を運び込むのは無理に見える。
アトリエは天井まで8、5メートルもあるコンクリート造り。黄色いアースカラーの壁も素敵だけども、彫刻家のこだわりは足元にあるので必見です。
彫刻家のアトリエといえば、井の頭自然園の中の北村西望のアトリエを見学したことがあります。
長崎の平和記念像の原型は井の頭自然文化園に(2017.10.20)の記事 こちらの記事に、北村西望のアトリエの画像があります。
ここで長崎の平和祈念像を製作したんだって。WIKIによりますと「平和祈念像の像の高さ9.7メートル、台座の高さ3.9メートル、重さ約30トンで、鉄骨を芯にして、青銅のパーツの表面には純白の石膏が直付されている。」とありました。
朝倉文夫がアトリエの改築を終え、現在の形が完成したのは1935年(昭和10)でした。当時既に52歳を迎えていた朝倉さんは、大きな彫刻製作に上り下りを繰り返して作成はいつまでも出来ないと、アトリエの一部に電動昇降台を設置。大きな彫刻を作る際は、床を下げて作りやすいようにしたのです。昭和10年当時に電動昇降台を設置したのですよ。大事なことなので2度言いました!確かその深さも聞いたんだけどな。7メートルだったような?7メートルいくらいくら〜と言ってた気がするんだけども、思い出せない〜。あ〜若い頃の私の記憶力カムバック!にしても、電動昇降台を作ろう!と思った朝倉さん、ナイスアイディアです。地下収納型の電動昇降機の痕跡は、アトリエの床に残ってます。私は昇降機の場所がわからなかったので、職員さんに尋ねました。
見学順路途中1階に、ミュージアムショップの注文表と見本が置いてあった。気になるのは1枚100円のポストカードです。その時は朝倉彫塑館のトレードマークになってる「たま」のポストカードにしようと思ってたんだけどね。出口でオーダーしたのはこちら。
「吊るされた猫」です。1909年(明治42)第3回文展出品作品。猫のせつなそ〜な表情がいいと思うんだよね。どんないたずらをしちゃったんだろうか?とか想像しちゃいました〜。
にしても、芸術家のアトリエってどこもエネルギーを感じれて好き。記憶を遡る。
いつかの岡本太郎美術館(2010年2月7日)の記事 こちらの記事は青山の太郎さんの自宅を美術館として公開してまして、巨匠のアトリエが生前そのままに公開されてました。お庭には彫刻作品が無造作に置いてあって触るのも自由にできました。今もそうかどうかはわかりませんが。岡本太郎のアトリエは必見です。
根津界隈散策(2009年11月15日)の記事 東京メトロ湯島駅から根津駅に向かって歩くと、途中で「横山大観美術館」があります。大観が生前暮らしていた旧居をそのまま美術館として公開。2階は大観が画室に使っていた部屋があります。
ちひろ美術館(2009年1月7日)の記事 こちらの記事は、西武新宿線上井草駅より徒歩数分のところに、童画のさし絵で有名ないわさきちひろさんの美術館の記事です。ぐるっとパスを利用して見学にいきました。いわさきちひろさんの自宅跡に建てられており、アトリエが再現してありました。名前でパッと思い出せずとも、絵を見るとああ!となる。特に昭和の後半に青春時代を送った人ならば、見覚えある絵ばかり。私は叫びたくなったね。
さて、時刻は早くも15時59分になってます。入館が16時までとあり、駆け込んでくる来館者とすれ違いました。先を急がねばなりません。目指す巨木は墓地にあるんだよ〜。日のあるうちに何としても!!黄昏時になる前にどうしてもだっ!!
たっぷり内部や彫刻作品を紹介したいところですが、撮影禁止です。撮影できるのは入館前に置いてある2作品くらいです。
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朝倉は東京美術学校を卒業した1907年(明治40)、24歳の時にこの台東区谷中にアトリエと住居を構えました。当初は小さなものでしたが、その後、増改築や敷地の拡張、建て替えを経て、現在の建物は、1935年(昭和10)に完成しました。
設計は朝倉自ら担当し、細部に至るまで工夫を凝らしており、こだわりを感じさせます。朝倉はここを「朝倉彫塑塾」と命名し、門下生を育成しました。
朝倉は1964年(昭和39)に世を去りますが、1967年にはその意志を受けた遺族により朝倉彫塑館として公開されます。その後、1986年(昭和61)に台東区に移管されました。
2001年(平成13)に建物が国の有形文化財に登録され、2008年(平成13)には敷地全体が「旧朝倉文夫氏庭園」として国の名勝に指定されました」
館内は下足鑑賞。自分の靴を靴袋に入れての鑑賞になりますので、靴下着用で訪問してください。
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住居は3階建て。更に屋上庭園(朝倉文夫生前は、ここを畑にしてたとか)に階段で上ります。蘭の間と名付けられた部屋は、等身大サイズの猫の彫刻が並んでます。谷中に猫を見物に来た人にはオススメの猫ちゃんたち。
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こちらは居眠りする猫。本来は1階住居部分の茶室に展示されてるようですが、訪問時には「館内のどこかにいます。探してみて?」とイベントで隠れてました。探しました!3階の朝陽の間外ローカで居眠りしてたよ〜。このポスターの座布団の上で。気持ち良さそうに。
一昨年の秋、朝倉彫塑館では「猫百態」展が開催されてました。その時は訪問出来ず残念に思ってたのだ。朝倉さんは猫がとても好きだったようで、住居内にも猫の写真が何枚か展示してありました。愛らしい様子に「誰が撮影したのか?」と気になった私は、館内の何人がいらっしゃった職員さんに「猫の写真を撮影したのは朝倉文夫さんですか?」と尋ねたところ「それはわかりませんが、ご家族の撮影かもしれませんね」と曖昧なお返事。1階書斎には朝倉文夫氏の長女の絵が展示してありました。彼女は日本画を学んだ方。展示してあったスケッチが、モンペを着用した女達が何枚も。時代柄ですよね。ってか、もんぺと言って今時の若い方はどんな姿か想像できるんだろうか?日本における戦時中の一般的な服装です。
さて、朝倉氏自ら設計の建物は各所に曲線を多用してます。
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画像をお見せしたいところですが、それは無理なので、みたい方はぜひ訪問してください。
私がこだわりにうなったのは、住居部分、あ!猫が居眠りしてる前出のポスター。猫がいる濡れ縁を目を凝らしてみれば、木材にうっすら線をつけてあるのがわかりますか?わざわざ線をつけずともいいのに。線をつけて曲線を演出してるんですよ。
中庭の敷地はほぼ池。錦鯉が泳いでます。しかしそこは彫刻家が自ら設計した庭。大量の大小の石が設置してある。中でも巨大なころんとした形のこしあんぼたもちのような石の存在感が抜群。どうやって、運び込んだんだろうか?家を建てる前にまず中庭を作らないと大石を運び込むのは無理に見える。
アトリエは天井まで8、5メートルもあるコンクリート造り。黄色いアースカラーの壁も素敵だけども、彫刻家のこだわりは足元にあるので必見です。
彫刻家のアトリエといえば、井の頭自然園の中の北村西望のアトリエを見学したことがあります。
長崎の平和記念像の原型は井の頭自然文化園に(2017.10.20)の記事 こちらの記事に、北村西望のアトリエの画像があります。
ここで長崎の平和祈念像を製作したんだって。WIKIによりますと「平和祈念像の像の高さ9.7メートル、台座の高さ3.9メートル、重さ約30トンで、鉄骨を芯にして、青銅のパーツの表面には純白の石膏が直付されている。」とありました。
朝倉文夫がアトリエの改築を終え、現在の形が完成したのは1935年(昭和10)でした。当時既に52歳を迎えていた朝倉さんは、大きな彫刻製作に上り下りを繰り返して作成はいつまでも出来ないと、アトリエの一部に電動昇降台を設置。大きな彫刻を作る際は、床を下げて作りやすいようにしたのです。昭和10年当時に電動昇降台を設置したのですよ。大事なことなので2度言いました!確かその深さも聞いたんだけどな。7メートルだったような?7メートルいくらいくら〜と言ってた気がするんだけども、思い出せない〜。あ〜若い頃の私の記憶力カムバック!にしても、電動昇降台を作ろう!と思った朝倉さん、ナイスアイディアです。地下収納型の電動昇降機の痕跡は、アトリエの床に残ってます。私は昇降機の場所がわからなかったので、職員さんに尋ねました。
見学順路途中1階に、ミュージアムショップの注文表と見本が置いてあった。気になるのは1枚100円のポストカードです。その時は朝倉彫塑館のトレードマークになってる「たま」のポストカードにしようと思ってたんだけどね。出口でオーダーしたのはこちら。
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にしても、芸術家のアトリエってどこもエネルギーを感じれて好き。記憶を遡る。
いつかの岡本太郎美術館(2010年2月7日)の記事 こちらの記事は青山の太郎さんの自宅を美術館として公開してまして、巨匠のアトリエが生前そのままに公開されてました。お庭には彫刻作品が無造作に置いてあって触るのも自由にできました。今もそうかどうかはわかりませんが。岡本太郎のアトリエは必見です。
根津界隈散策(2009年11月15日)の記事 東京メトロ湯島駅から根津駅に向かって歩くと、途中で「横山大観美術館」があります。大観が生前暮らしていた旧居をそのまま美術館として公開。2階は大観が画室に使っていた部屋があります。
ちひろ美術館(2009年1月7日)の記事 こちらの記事は、西武新宿線上井草駅より徒歩数分のところに、童画のさし絵で有名ないわさきちひろさんの美術館の記事です。ぐるっとパスを利用して見学にいきました。いわさきちひろさんの自宅跡に建てられており、アトリエが再現してありました。名前でパッと思い出せずとも、絵を見るとああ!となる。特に昭和の後半に青春時代を送った人ならば、見覚えある絵ばかり。私は叫びたくなったね。
さて、時刻は早くも15時59分になってます。入館が16時までとあり、駆け込んでくる来館者とすれ違いました。先を急がねばなりません。目指す巨木は墓地にあるんだよ〜。日のあるうちに何としても!!黄昏時になる前にどうしてもだっ!!
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