あられの日記

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ワキは脇役ではなく

2005年10月02日 10時32分20秒 | 展覧会&観光施設&能楽
前回「能楽観賞」で書き込んだことでちょっと補足しとかなきゃと思いまして。
大体において能は登場人物が少ないのです。最少だとシテとワキの二人ぽっきりしか出てきません。その状況でワキの役割は大きいのです。シテは舞台の要たる主人公ですから、かっこよくなくてはいけません。ワキはお話の状況や人物、日時の説明までこなします。
わかりにくいですか?
ならば「敦盛」でもって例にしてみます。
一番始めに登場したワキ(熊谷次郎直実こと蓮生法師)のセリフで始まります。
「夢の世なれば驚きて。夢の世なれば驚きて。捨つるや現なるらん。
これハ武蔵の国の住人。熊谷の次郎直実出家し。蓮生と申す法師にて候。(私は誰某ですという名乗りですね)
さても敦盛を手に掛け申しし事。余りに御傷はしく候程に。かやうの姿となりて候。(なんで法師になったかの理由説明)
これより一の谷に下り。敦盛の御菩提を弔ひ申さばやと思い候。(今から何何をしますという状況説明)」
この後が道行きでして、場所が変ります。
といった具合です。ナレーションもワキの役目なんですね。
導入でワキが失敗するとその舞台も失敗してしまう大事な大事なワキなのです。
ふう、フォロー完了~。
気になってたのだ。

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