おはようございます。四万十は、晴れ。梅雨晴れ4日目。
まだ薄暗いうちに目がさめてしまった朝は、寝ぼけあたまで、川へGO!
幻想的な表情をみせる早朝の川は、蒼い夜明けの風が心地よい。
川原に腰をおろした僕は、あついコーヒーを飲みながら太陽をまちました。
目の前の川は、いつもより(平水時より)少し足早にながれています。
聞こえてくるのは、風と瀬音、鳥と河鹿蛙の鳴き声。
瑠璃色もうつくしい小鳥が、水面をすべるように飛んでいきました。カワセミです。
今日の最低気温は、17、5度。
最高気温33、1度(今年最高)。
サンサンと降りそそぐ陽ざしに、青葉かがやき、
ザワザワと吹きわたる南風に、水面みだれる午後です。
それにつけても、陽ざしの強さよ。ひと晴れごとに、太陽がキョ―ボーになってゆく6月です。
「夏は、太陽が見えたらもう暑い。
陽の下にいたら、焼けるくらいや思うくらいのときもある。
けど、風があったら、水のニキ(すぐそば)がいちばん涼しいけん。
やっぱり川で遊ぶんがいちばんええじゃろ」野村春松
太陽が見えたらもう暑い、南国の真夏。
真夏の四万十川でキャンプをするときは、(夜明けまえに)早起きするコトをオススメします。
日の出まえは、(めちゃ暑い日中にくらべて)風がすずしくすごしやすいし、
夜明けの川は、一日のなかでもっとも幻想的な川景色をみせてくれるから、です。
いつかの夏の「四万十川カヌー旅日記」より。
8月〇日。口屋内沈下橋の川原。
まだあたりが薄暗いうちに起き、テントからでて、ストーブに着火しコーヒーをつくる。
沈下橋にこしかけ、夜明けの川風に吹かれながらコーヒーを飲んでいると、
蒼暗く沈んでた川が、景色が、カヌー(カナディアン)が、薄明に少しづつ浮かびあがってきた。
寝ぼけオトコの耳に聞こえてくるのは、鳥や蛙の歌、瀬音。
テントにもどり、朝メシの支度をしていたら(といっても、朝メシは、菓子パンに魚肉ソ、バナナだ)、
沈下橋のわきに自転車をとめたおばちゃんが、川原の僕に声をかけた。
「にいちゃん、これ食わんかね?」と。それは、パックに入った田舎寿司だ。
「ありがとうございます」とお礼をいった僕は、明けゆく川をながめながら寿司を食べた。
幻想的な景色、涼やかな風、差し入れの朝メシ。
「早起きは三文の徳」。そんなことわざを思い出した、真夏のキャンプの朝。
朝の川原は、朝陽がつくる日なたが、ジワジワと大きくなってきた。
陽ざしのなかは、もう暑い。その前に、テントや荷物を撤収しカヌーに積みこんだ。
ザブン!出発前に川に飛びこんだ。
水面からみあげる夏空は、すみずみまで晴れわたり、一欠けらの雲もみえず。
「空がからっぽになってしまって、 空気さえないみたいに、太陽ばかりが光り輝いています」
*壇一雄(作家)が、滞在先のスペインから娘に送った手紙のなかの一節。
さて、今日は、太陽ばかりが光り輝く夏の川を、どこまでくだろうか?