「深まりゆく秋の川で」2019年秋のツアーレポート再掲です
ザブン、ザブン。
初っ端の波高い瀬にバウを突っ込めば、バシャバシャと艇の中にひゃっこい水が入ってくる。
「ワオッ!ヒヤッホー!!」思わず声が上がる。漕げ、漕げ!!それ、それ!
秋の川は、少し冷たく手荒い洗礼(でも気持ちイイ)で、一瞬にして僕らを童心に返しました。
11月4日(月)
ぬくい陽、さわやかな風、ヒンヤリ水が絶妙に心地よい秋の川を、カヌーで下りました(カナディアン:R1A)。
*ゴール付近で、強い向い風に少し手をやきましたが。
快晴。最高気温21、9度。
川面の水温は、15~17度くらいか(水温計が壊れていた・・・)。ほぼ平水。漕行15キロ。
深い霧に隠されていた早朝の川は、
山から陽が昇るにつれ下流から晴れてゆき、やがて秋の陽に輝く川が姿を見せはじめました。
まるで舞台の幕が静かに上がってゆくかのように。
11月の早朝の空気はひやいけど、
日中の陽があたる水面や川原はポカポカとぬくく、僕らは太陽にアウターを脱がされたのでした。
初っ端の波高い瀬をぬけると川は、トロ場→小さな瀬→トロ場→小さな瀬→トロ場と続いてゆきます。
(四万十川、江川崎より下流は、長いトロ場も多い川です)。
トロ場はゆっくりと一定のリズムで漕ぎ、瀬はパドルでしっかりと舵をとりつつ下ってゆく。
バウ(船首側)とスターン(船尾側:舵取り)の漕ぐ場所を交代しながら。
夏の頃より大きく南に傾いた太陽が、
山肌の彫りを深くし、水面をキラキラと輝かせ、薄く色づいた落葉樹と褪せたの照葉樹の葉をあわく照らしています。
岸辺を彩るのは、サザンカ、ツリガネニンジン、季節外れのツツジの花。
丸々と太った大きな錦鯉が、カヌーの下をゆうゆうと泳いでゆく。
キャラ・キャラ。ヤマセミが、右ナナメ前方の水面を滑るように飛んで行きました。
ゲストのTさんは、世界中を飛びまわるビジネスマンで、
スキー、カヌー、サーフィンなど、アウトドアスポーツも得意な方です。
「4日から3連休か・・・どこかへ旅したいな?そうだ四万十へ行こう!
思い立ったが吉日だ。直近だけどチケットとれるかな?」*一部推測です・・・。
そして、都会の喧騒をひょいと抜けだして四万十にやってきました(以前から行ってみたいと思っていた)。
ここは、僻地で何もないところだけど、
・ゆっくり流れる川と時間・キレイな水と空気・豊かな自然・静けさを求める人には良いところ。
秋の川よ、その美しさと楽しさで、ゲストを夢見心地にしておくれ。
「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。
自然のもんのいろんな姿が見える。
自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。
いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松
僕らはパドルを漕ぎながら、沈下橋の川原でコーヒーを飲みながら、
旅、自然、趣味、仕事、よもやまバナシに花を咲かせながら、輝ける秋の川をのんびりと下ってゆきました。
*ツアー画像CDは、11月5日に発送(郵送)いたしました。
画像でも、あの日の四万十川を楽しんでくださいね。
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