あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バドカン関連アルバム・レビュー!(23)

2005年12月12日 | CD紹介(FREEメンバー)
そして、各メンバーの現在・未来。

まずはアンディ・フレイザー。
80年代には【FINE FINE LINE】(January 1984 Island 7901531)なんてソロアルバム出したが。
おりしもAOR全盛時、このアルバムもモロAOR。
フレイザー、ベース弾いてないし、声も甘ったるいし、中古盤で買って直ぐ売っ払らった私でした。



その後、フレイザーさんの姿を見たのは94年。
WOODSTOCK94にロジャース先生が参加。
この時、ゲストとして登場して「オールライト・ナウ」を演奏。
私を感動させてくれたのだが。

反面、腕の衰えも感じさせ(ギターソロ前振りのベースランニングが走っていないというか、ウネリがゼロというか・・・、とにかくフレーズ押さえるので必死な感じが痛々しかった)。

同年にはギブソン100周年コンサートでもロジャースとアンディは共演。
「オールライト・ナウ」と「ミスター・ビッグ」を演奏するも、見せ場のベースソロはイマイチで、やはり感激と落胆が交錯したものでした。

しかも、身体も顔も異常に痩せ細り。「大丈夫か?エイズにでも掛かってるんじゃないのか?」なんて本気で考えていたら。・・・その通りでしたよ。

しかも、最新ニュースじゃ「元フリーのアンディ・フレイザー、“エイズで死亡説”を否定!」なんて見出しが付いてて。

堀江淳かよ・・の世界ですよ(涙)。
なんか、3月頃からネット上を情報が出回ってており、身内から電話が掛かり捲くって困ったアンディ自身がメッセージを発表した模様。

ただし、そこでエイズ感染に関しては認めたそうな(涙)。
2005年にアルバムを発表しているフレイザーさんだが、そのタイトル名が「NAKED…AND FINALLY FREE」だったりするから。

ますます「最期の覚悟で作ったのか?」ってな憶測生んだんでしょうな。
あと、ロジャース先生が去年のフェンダー記念コンサートで「オールライトナウ」演る時、「コゾフに捧げるよ」と言ったついでに「アンディにも!」と言っちゃったから、「すわ!フレイザーも亡くなっちゃったの!?!?」と皆が勘違いしたんじゃないの?ロジャース先生「ヤベッ」と思ったのか、直ぐに「カークにも!」と明かな生存メンバーの名前も付け足したが、皆の早合点を止めるに至らず・・・だったと私は見たが。

まぁ、アンディさんも公式HPお持ちですが。そこのフォトも健康状態よさ気には見えないもんなぁ・・・。
ちなみに最新盤の試聴も公式サイトで出来るが、75年の声に戻ってました(涙)。
曲調は、現在住む米国西海岸の雰囲気というかトロピカル・ムードがタップリな物も一部あったりだが。

まぁ、彼の「今」の声が聴けただけ嬉しかったですよ。



――以下、収録曲。

【NAKED…AND FINALLY FREE】2005発表

01. Healing Hands
02. Yours Faithfully
03. Stand Ready
04. Too Far To Turn Back Now
05. Don't Leave
06. All I Want Is You
07. Jungle
08. Deliverence
09. Someone Watching Over Me
10. Family
11. The Night
12. Standing At Your Window

――ファイナリーなんて言わず。
も少し音楽活動続けて欲しいねぇ・・・。

ロジャース先生には、J・ベックとも組んで欲しいが、やっぱりフレイザーの曲を歌って欲しいねぇ・・・。
別にフリーの再編やらなくてもイイから。フランキー・ミラーが歌った「ビー・グッド・トゥー・ユアセルフ」「ア・フール・イン・ラヴ」「ダブルハート・トラブル」のロジャース・ヴァージョンが聴きたいねぇ・・・。
または、アンディー・フレイザー・バンドの曲(一曲目の「ドント・ハイド・ユア・ラヴ・アウェイ」など)を、ロジャースさんの歌で録り直したり・・・。

その方がイイ気がすます。
ブライアン・メイとのプロジェクトで「もっと何か出来る気がする。新曲が出来たら・・・」なんて語ってられるが、ぶっちゃけ両方とも出がらしさんだからねぇ・・・。

ロジャース先生ばっか「80年代以降、不遇」なんて言われてるけど、70年代に活躍した人は大半が、80年代不遇の時代を過ごしているんですよ・・・。

ミューズの神に見放され、曲も書けなくなり・・・。
そんな者同士で新しく何かを始めようとしても、出来は読めるというか(ロジャース先生が、彼にとって目新しい曲を歌い、新鮮だったってだけで・・・)。

だったら自分達の過去から掘り起こした方が良いんじゃないか・・・と。



ロジャース先生の「エレクトリック・ランド」「スピリット・オブ・ラブ」とか、良い曲に成り掛けてたのにバンドの状態がイマイチだったため納得いく録音が出来なかった曲とか・・・(しかし、改めて思うに、ロジャース先生の歌詞には「LOVE」が多いねぇ。彼は「愛の人」だったんだねぇ・・・)。

ここらで一枚、75年にA・フレイザーが発表した2枚目みたいな南部味付け(ホーン付き)アルバム作ったってイイじゃない!

――ロジャース先生らの今後の活動に幸ある事を祈りつつ、長くなったシリーズを終わらせようと思います。

Hey! Everybody! Let‘s Get It On Agein With FREE & Bad Company!!

ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バドカン関連のアルバム・レビュー(22)

2005年12月12日 | CD紹介(FREEメンバー)
次は、
ロジャース以上の才能を持ったと言われつつ、遂にフリーを超える音楽活動を送れなかったアンディ・フレイザー関連など。

1973年に結成した「Sharks」メンバーには、名ギタリストと言われるChris Speddingの名前あり。



双頭バンドと言われ、フリーっぽい楽曲もあったが。
ヴォーカルのSnipsのダミ声が強烈で(けっこう好きなんですけどね)、 余りフレーザーのベースの印象も残らず。

1曲目の「ワールド・パーク・ジャングル」など、フリー・アット・ラスト収録曲みたいな雰囲気あるが。

全体的に「名曲」って感じのブツが無く、きらびやかさに欠ける印象あり。
バラードの「スティール・アウェイ」なんて、かなりイイ線いってると思うが、ヘヴィな曲に決定打が無く。
このメンツでのアルバムは1枚で終わり。フレイザーはバンドを飛び出してしまったとさ。



【First Water】Mau Mau MAUCD628 1973発表
1:World Park Junkies
2:Follow Me
3:Ol'Jelly Roll
4:Brown-eyed Boy
5:Snakes And Swallowtails
6:Driving Sideways
7:Steal Away
8:Doctor Love
9:Broke A Feeling

――CDではセカンドアルバムとの2in1で収録されており。
90年代には、新録の3rdアルバムも発表されたが、そちらにもフレイザーの参加は無い。

天才少年フレーザーも、メンバー探しに苦戦。
一時は、フランキー・ミラー(この人も名ヴォーカリスト!)と組んだって話もあったが、アルバム発表には至らず。

しかし、F・ミラーにはロビン・トロワー(g)とのバンド結成の話があったりして、
「ミラー、トロワー&フレイザー」みたいなバンドが実現してたら、ある意味フレイザーさんの人生も変わってたろうなぁ・・・なんて
詮無い事を思ってしまうブリティッシュ・ロック・ファン・・・。

この時期、幻の名バンドが結構あるんだよなぁ・・・。

――で。
結局は、自分が中心となってトリオを組む事を選んだフレーザーさん。
その名も「アンディ・フレイザー・バンド」。

75年にアルバム発表となったのですが、フレイザーの歌い方が相当にロジャースさんに似てて、皆ビックリこいたのでした。

今はイイ時代になったもので、その1stと、直後にソロで出したアルバムがカップリングでCD化されております。

【THE ANDY FRASER BAND & IN YOUR EYES】1975発売

1. Don't Hide Your Love Away
2. Changed Man
3. Ain't Gonna Worry
4. I Wanna Be There
5. Bring It On Home
6. Double Heart Trouble
7. Keep On Loving You
8. Love Is All around
9. Baby Forever
10. Train Of Love
11. Let Your Love Come Out
12. Ease On Out
13. Be Good To Yourself
14. Gotta Steal Away
15. Listen To The Rain
16. Leave Your Love Light Shine
17. Talking 'Bout My Baby
18. Ain't No Substitute
19. Need Someone To Love

――この辺を聴くと「フリーの曲って、かなりフレイザーの貢献大きかったんだなぁ」と思わされてしまいますな。



まぁ、このアルパムじゃフリー離れを意識してるだろうし、時代性からかエレピを多用してるから、全体的にフンニャカしたムードもあるのだが。

フランキー・ミラーがロック色を強くカヴァーした「Double Heart Trouble」や「Be Good To Yourself」なんて、かなりフリーみたいでした。

「Be Good・・・」なんて、ミラー・ヴァージョンの方がフレイザーっぽいベースライン使ってたりして・・・。

まぁ「曲が書ける」って強みゆえ、以降は他人に提供する側に回ってしまったフレイザー。
収入は安定しているだろうが、天才ベーシストの称号はフリー時代で終わってしまった。

ポール・ロジャース・ネタで引っ張る!フリー、バドカン関連アルバム・レビュー!(21)

2005年12月12日 | CD紹介(P・ロジャース)
最後に彼らの近況など。

ロジャース先生は、「NOW」「エレクトリック」などのソロ・アルバムを発表。
流行やファッションに疎いロジャース先生が「ナウ」を意識しちゃダメでしょう・・・ってんで。
また活動は地味に戻ってしまったのだが(本人が「こんな古いタイプの演ってもなぁ」ってくらいが流行一回りしててOKだったりして)。

この辺のツアーにも私は行ったが、まぁ「マディ・ツアー」と大差ない感じであった。
マディ・ツアーでは、ワタクシ追っ掛け状態で。
サンプラザ中野では、出待ちをしてしまい(笑)、パンフにサインなんて貰い、握手もしてもらい感動の対面を果たし、「思い残す事なし」状態。

ま、直後のネーちゃんに気を取られたロジャース先生の態度には参りましたが。
ま、若いネーちゃんに出待ちされたら御機嫌になるのも仕方ないか・・・ってんで。
その後、発車した移動バスからニール・ショーンがギター・ピックを投げるも、誰も飛びつかず(笑)。
「しゃーないなぁ」と優しい兄ちゃんが道路に落ちたピックを拾ってあげていたのでした。

その後、21世紀に入り、音沙汰聞かなくなったと思っていたらバッド・カンパニーを再編してて。
ベスト盤に新曲を収録したり、ツアーやったりと活動するも、やはり短期間で終わった模様。
バドカンに関しては、2002年にライヴ・アルバムとDVDを発売してますが。
もちろん、M・ラルフスは不参加(笑)。

一時期「ロジャース抜きバドカン」が、ケッコウ米国で人気あったが「ロジャース抜きのバドカンなんて」って声も多く。
そんな声にも「権利の関係で もう、ボクのバンドじゃないんだよ」とボヤいていたロジャース先生、やはり愛着は深かったのね。

結局、意趣返しのような形でラルフスとボズ・バレル抜きのメンバーで行われたコンサートのライヴ盤は、フリーの曲も収録された充実のセットリストとなったのでした。



――で。
以下がCD収録曲。

【Bad Company In Concert: Merchants of Cool】

1.Burnin' Sky
2.Can't Get Enough
3.Feel Like Makin' Love
4.Rock Steady
5.Movin' On
6.Deal With The Preacher
7.Ready For Love
8.Rock Roll Fantasy
9.All Right Now
10.Bad Company
11.Silver Blue Gold
12.Shooting Star
13.Joe Fabulous
14.Saving Grace

最後の2曲は新録。

音は・・・・やっぱり薄い。
どのバンドもそうだけど、新しいライヴ録音は、ギターの中低域が寂しいのよねぇ・・・。あと、カークがありきたりなドラム叩いてる(涙)。

年齢的に仕方ないがねぇ・・・。
あと、曲中でビートルズ・カヴァー演ってたりするのも不満でした(笑)。

まぁ、個人的には「Deal With The Preacher」と「Silver Blue Gold」が聴けるのが嬉しいですが。

特に「ディール・ウィズ・・・」は。ハイトーン厳しいかと思いきや、(ホントに厳しいトコロはキー下げてるとは言え)必死に歌いこなすロジャース先生に感動・・・。

超代表曲は、歌い慣れ過ぎてて、歌メロ崩したりと感心できん部分もあるが、この辺は新鮮で・・・(涙)。

今回の「+クイーン」ツアーでも「上手い」とは言われまくってるが、ワタシャ本来「上手い」で済まされるヴォーカリストじゃ不満足なんですわね。

2002年バドカン・ライヴのロジャース先生は、確かに上手いが「嫌味な上手さ」とも感じられ。

ワタシャ、フリー時代に較べて、好き指数は3~4割落ちてます。だから「リクエストが多かった」と言って、ピアノに向かいながら歌う「シルバー、ブルー・・・」の微妙なタドタドしさが、むしろ嬉しかったりするのです。

同様のピアノ曲「バッドカンパニー」は余裕過ぎて、スリルに欠けるし。
いっそピアノを誰かに任せた「シルバー・・・」を聴きたい気もする(フリー時代はフレーザーも弾けたんだよなぁ)。

なんだかんだ言っても、このメンバー(ロジャース、カーク&新メンバー)のバドカンで来日してくれても行きますがね。

ギタリストのシャツなんて、いかにもM・ラルフスの着てそうなウエスタン風ですけど(笑)。

なお、DVDでは、スラッシュとニール・ショーンが参加した「ウィッシング・ウェル」が収録されており。
すでに顔がスッキリしたロジャース先生(ジム通い開始直後)の横、嬉々としてギターを弾いている2人が微笑ましいです。

フリーに較べ、全盛で正規のライヴ盤が出てないバドカン。
74~75年頃に出せてればねぇ・・・。
また評価も変わっていたろうにねぇ・・・・。