少年漫画史上、最高のアクション巨編として忘れられないのが「ワイルド7」。
私にとって特に印象深いのが「地獄の神話」だ。
航空会社経営の裏で暴力団を傘下に置き、裏ビジネスで財を成した神話3兄弟。
強引な末弟・元明は足を出し、ワイルドに処刑されるが、
長兄は復讐に燃えてワイルド抹殺を画策する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/0a/be93f0e2eee15f29fe3da670f6abcabf.jpg)
そこに現れたのがギャング抗争鎮圧を生業とする殺し屋集団「シカゴの5本指」。
高値の売り込みにたじろぐ神話社長だったが、その実力の前に応じざるを得なかった。
目的達成の為には無関係な一般人の命さえ何とも思わない「シカゴの5本指」。
圧巻が、遠距離狙撃を得意とする黒人スナイパー・ジョー。
音で対象を察知する能力にも長ける相手に、我らが飛葉ちゃんも大苦戦。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/b7/85c9f16b067dd8724075b747303d6a62.jpg)
本人も傷を負い、庇ってくれた人間は殺され、まさに「史上最強の敵」を迎えた緊迫感がヒリヒリと伝わる。
しかも、戦いの直前に交友を持った高齢の夜警は巻き添えで死んでしまう。
巻き添えというか、スナイパーが飛葉への当て付けで撃ち殺したのだ。
「もう定年で、あとは余生を静かに暮らすだけだよ」
「このオモチャも孫へのプレゼントさ」・・・そういう事を呟きながら
シンバルを叩く猿の玩具を幸せそうに見つめた夜警のオジイさん。
腹を撃ち抜かれ
「な、なぜ?」と言いたげな表情で倒れいく老いた夜警。
夜警の亡骸を抱きながら「恨みがあるならオレを撃て!」と叫ぶ飛葉。
笑って去っていくスナイパー。
何の罪もない善良な老人が虫けらのように殺されるシーン。
ここからワイルド7史上で屈指の個人対決、最高のアクションシーンの幕が開いたのだ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/a3/5f66d814fb70cfc5dcf44cc18957a25e.jpg)
遺恨を残し、スナイパーと飛葉は植物園を舞台に1対1の果し合いに挑む。
場所と時間を指定してきたのはジョー。
作者の望月三起也先生が「家族と一緒に植物園に行った時に思いついた」と語った対決の仕掛け。
「ここには身を隠せる」「ここには銃を仕込める」
750CCバイクでガラスを突き破り、植物園に乗り込む飛葉。
もちろんジョーは「こんな手にヤツは引っ掛からないだろうがな」と言いつつ
ピアノ線を張っていたのだが
飛葉は通路に丸太を投げ、それに乗り上げてジャンプして突入し、
ピアノ線でのギロチンを回避。
そこから身を潜めての狙撃戦が展開される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/c3/9e9a82f8be40d428d2ce74b6eb15ecea.jpg)
時間を指定してきたのはジョー。
長い戦いの中で、暗闇になれば自分に有利と知っての事だ。
なお、決闘申し込みは、亡くなった守衛のアパート窓から投げ文として打ち込まれた。
飛葉が守衛の孫の遊び相手になっていたところ・・・。
遊んでいた道具は、守衛が孫に渡せなかった猿のオモチャだ。
普段ぶっきらぼうな飛葉ちゃんだが、こういう優しさ、人情が作風に膨らみを持たせるんだよな。
・・・とは言え、これも最後の最後、悪を撃つカタルシスへの導入部なのだから、
望月アクション漫画おそるべしである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b8/220e8a3a442d44b080d02542b42d3682.jpg)
暗闇に潜みながら得意の長距離弾で弄り殺しを目論むジョー、
相手に気付かれないよう近付いての一撃を狙う飛葉。
緊迫の対決。
足を撃たれて引きずる音さえ察知され、飛葉は絶体絶命。
そういや、余裕の相手が急所を外して飛葉の胸を撃ち、
肺を貫通された飛葉が「き、きさま・・・」と言いかけて「ゴフッ」と血を吐くシーンもあったよな。
相手はニヤリと笑って「喋ろうとすると血が気管支から吹き出るぞ」などと言ったりして
子供だった私は、「そんな事になったりするんだ!」「貫通しても即死しないケースもあるんだ!」なんて
物凄く驚かされたものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/de/d0c076c98fc863ab3cd6dea5bbfbe20c.jpg)
ジリ貧の飛葉を見て勝利を確信したジョーは遂にその姿を現し、トドメの一撃を狙う。
万事休すかと思われた飛葉、しかし隠してあった拳銃で逆転の一発!
それでも致命傷を間逃れたジョーは「危なかった」と、再び暗闇に身を隠す。
逆転打の応酬に読者は冷や冷やドキドキ。
木にテープで貼り付けていた拳銃、バイクに装着していたショットガン。
飛葉もあらゆる手を尽くして相手を狙う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/e5/41801ef77484f8a3bd1f98b6c1751f93.jpg)
そして・・・。
最後はカタルシス満点の結果。
「地獄の神話」では、それ以降も航空機で空中戦やったり
バイクでの路上チェイスがあったりで
アクションシーンに次ぐアクションシーンてんこ盛り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/fe/f613e7900a8594bd334064effd7ea97f.jpg)
シリーズ最高傑作の呼び声も高い人気作として
今も望月ファンたちに語り継がれています。
まぁ、「地獄の神話」以外も傑作エピソードに事欠かない作品ですけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/1b/c6015202d71ed6e5cd66b43d95edc6ec.jpg)
人情・アクション・悪党の魅力と暴虐・・・。
それが全て揃った「ワイルド7」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/e7/0f93d7a08a31166537034276d36d9774.jpg)
望月三起也先生が最も脂が乗っていた時期の大作。
当時としては異例の全48巻、ロングセラーとなったのも納得です。
掲載誌が少年キングだったのも良かったんでしょうね。
また読みたくなったな。
実家には全巻揃ってるから、帰った時また読み返してみよう。
私にとって特に印象深いのが「地獄の神話」だ。
航空会社経営の裏で暴力団を傘下に置き、裏ビジネスで財を成した神話3兄弟。
強引な末弟・元明は足を出し、ワイルドに処刑されるが、
長兄は復讐に燃えてワイルド抹殺を画策する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/0a/be93f0e2eee15f29fe3da670f6abcabf.jpg)
そこに現れたのがギャング抗争鎮圧を生業とする殺し屋集団「シカゴの5本指」。
高値の売り込みにたじろぐ神話社長だったが、その実力の前に応じざるを得なかった。
目的達成の為には無関係な一般人の命さえ何とも思わない「シカゴの5本指」。
圧巻が、遠距離狙撃を得意とする黒人スナイパー・ジョー。
音で対象を察知する能力にも長ける相手に、我らが飛葉ちゃんも大苦戦。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/b7/85c9f16b067dd8724075b747303d6a62.jpg)
本人も傷を負い、庇ってくれた人間は殺され、まさに「史上最強の敵」を迎えた緊迫感がヒリヒリと伝わる。
しかも、戦いの直前に交友を持った高齢の夜警は巻き添えで死んでしまう。
巻き添えというか、スナイパーが飛葉への当て付けで撃ち殺したのだ。
「もう定年で、あとは余生を静かに暮らすだけだよ」
「このオモチャも孫へのプレゼントさ」・・・そういう事を呟きながら
シンバルを叩く猿の玩具を幸せそうに見つめた夜警のオジイさん。
腹を撃ち抜かれ
「な、なぜ?」と言いたげな表情で倒れいく老いた夜警。
夜警の亡骸を抱きながら「恨みがあるならオレを撃て!」と叫ぶ飛葉。
笑って去っていくスナイパー。
何の罪もない善良な老人が虫けらのように殺されるシーン。
ここからワイルド7史上で屈指の個人対決、最高のアクションシーンの幕が開いたのだ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/a3/5f66d814fb70cfc5dcf44cc18957a25e.jpg)
遺恨を残し、スナイパーと飛葉は植物園を舞台に1対1の果し合いに挑む。
場所と時間を指定してきたのはジョー。
作者の望月三起也先生が「家族と一緒に植物園に行った時に思いついた」と語った対決の仕掛け。
「ここには身を隠せる」「ここには銃を仕込める」
750CCバイクでガラスを突き破り、植物園に乗り込む飛葉。
もちろんジョーは「こんな手にヤツは引っ掛からないだろうがな」と言いつつ
ピアノ線を張っていたのだが
飛葉は通路に丸太を投げ、それに乗り上げてジャンプして突入し、
ピアノ線でのギロチンを回避。
そこから身を潜めての狙撃戦が展開される。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/c3/9e9a82f8be40d428d2ce74b6eb15ecea.jpg)
時間を指定してきたのはジョー。
長い戦いの中で、暗闇になれば自分に有利と知っての事だ。
なお、決闘申し込みは、亡くなった守衛のアパート窓から投げ文として打ち込まれた。
飛葉が守衛の孫の遊び相手になっていたところ・・・。
遊んでいた道具は、守衛が孫に渡せなかった猿のオモチャだ。
普段ぶっきらぼうな飛葉ちゃんだが、こういう優しさ、人情が作風に膨らみを持たせるんだよな。
・・・とは言え、これも最後の最後、悪を撃つカタルシスへの導入部なのだから、
望月アクション漫画おそるべしである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b8/220e8a3a442d44b080d02542b42d3682.jpg)
暗闇に潜みながら得意の長距離弾で弄り殺しを目論むジョー、
相手に気付かれないよう近付いての一撃を狙う飛葉。
緊迫の対決。
足を撃たれて引きずる音さえ察知され、飛葉は絶体絶命。
そういや、余裕の相手が急所を外して飛葉の胸を撃ち、
肺を貫通された飛葉が「き、きさま・・・」と言いかけて「ゴフッ」と血を吐くシーンもあったよな。
相手はニヤリと笑って「喋ろうとすると血が気管支から吹き出るぞ」などと言ったりして
子供だった私は、「そんな事になったりするんだ!」「貫通しても即死しないケースもあるんだ!」なんて
物凄く驚かされたものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/de/d0c076c98fc863ab3cd6dea5bbfbe20c.jpg)
ジリ貧の飛葉を見て勝利を確信したジョーは遂にその姿を現し、トドメの一撃を狙う。
万事休すかと思われた飛葉、しかし隠してあった拳銃で逆転の一発!
それでも致命傷を間逃れたジョーは「危なかった」と、再び暗闇に身を隠す。
逆転打の応酬に読者は冷や冷やドキドキ。
木にテープで貼り付けていた拳銃、バイクに装着していたショットガン。
飛葉もあらゆる手を尽くして相手を狙う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/e5/41801ef77484f8a3bd1f98b6c1751f93.jpg)
そして・・・。
最後はカタルシス満点の結果。
「地獄の神話」では、それ以降も航空機で空中戦やったり
バイクでの路上チェイスがあったりで
アクションシーンに次ぐアクションシーンてんこ盛り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/fe/f613e7900a8594bd334064effd7ea97f.jpg)
シリーズ最高傑作の呼び声も高い人気作として
今も望月ファンたちに語り継がれています。
まぁ、「地獄の神話」以外も傑作エピソードに事欠かない作品ですけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/1b/c6015202d71ed6e5cd66b43d95edc6ec.jpg)
人情・アクション・悪党の魅力と暴虐・・・。
それが全て揃った「ワイルド7」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/e7/0f93d7a08a31166537034276d36d9774.jpg)
望月三起也先生が最も脂が乗っていた時期の大作。
当時としては異例の全48巻、ロングセラーとなったのも納得です。
掲載誌が少年キングだったのも良かったんでしょうね。
また読みたくなったな。
実家には全巻揃ってるから、帰った時また読み返してみよう。